787系や800系・新800系などのデザインで知られる水戸岡鋭治氏が手がけた車両は、いまやJR九州に限らず各地で見られるようになった。鉄道車両において東日本初進出となったのが、山梨県の富士急行線を走る「富士登山電車」。車体の各種ロゴや木目調の車内など、"水戸岡デザイン"の特徴が随所に見られる車両となっている。

勾配の続く富士急行線を駆け上る「富士登山電車」

列車情報

富士急行 1000系「富士登山電車」

基本情報

1000系はかつて京王5000系として活躍した車両で、現在は富士急行の主力車両として活躍している。この1000系のうち、2両1編成を水戸岡鋭治氏によるデザインでリニューアルしたのが「富士登山電車」で、2009年8月より運行開始した。車体にさび朱色を用いたレトロモダンな車両となり、車内のベンチやボックス席、窓に面した展望席など、いずれも富士山の曲線をモチーフに取り入れたデザインになっているという。

現在は毎週木曜日を除き、大月~河口湖間で快速として運転。車内ではアテンダントも乗務する。座席定員制のため、乗車の際は運賃のほかに着席券(200円)が必要となる。イメージキャラクターとして、「富士登山電車客室乗務員 谷村みすず」も設定された。