宮沢賢治や田山花袋などの文人も、猊鼻渓に訪れたと伝えられている

穴場スポット

岩手県一関市の「猊鼻渓」

基本情報

砂鉄(さてつ)川が石灰岩を浸食してできた約2kmの渓谷「猊鼻(げいび)渓」には、高さが100メートルを超す断崖絶壁がそびえ、国の名勝にも指定される幻想的な深山幽谷だ。春は藤の花、夏は新緑がつくる涼、秋は紅葉、そして冬には険しい自然が作り出す水墨画の世界のような風景が味わえるなど、四季の風情が堪能できる。

いたる所に奇岩や流れ落ちる滝が点在しており、鍾乳洞も見られる。名称の由来は、峡谷出口近くに位置する侵食された鍾乳石が、獅子の鼻のように見えたからと伝えられている。猊鼻渓の名物として知られるのが、船頭が棹(さお)1本で巧みに舟を操る舟下りだ。船頭によるの解説を聞きながら楽しむ往復約90分間の手こぎ舟で、伝統民謡「猊鼻追分」を聞くことができる。また冬には、一関地域の伝統料理であるアツアツの「木流し鍋」も味わえる「こたつ舟」となり、訪れる人を温かく迎えてくれる。

2012年7月14日~8月16日の土日祝17時より、夕暮れ舟を実施している。夕日できらめく渓流に涼を感じるのもおすすめだ。JR大船渡線「猊鼻渓駅」より徒歩5分。

地図

投稿者のコメント

写真は愉快な船頭さんとともに舟下りを楽しんだ先の終着点です。見事な岩山と豊かな緑、澄んだ空気は心癒されます。(みっちゃんずさん・東京都・25歳女性)