すでにデジタル一眼レフを購入して、楽しんでいる方も多いと思いますが、カメラを運ぶ時はどうしていますか? いくら安価になってきたといってもカメラはやっぱり精密機械。バッグの片隅に放り込んでおくのではなく、きちんとしたカメラバッグに入れたいものです。とはいえ、いかにも「カメラ持ってます」というカメラバッグは買いたくないという人も少なくないでしょう。幸い、最近のデジタル一眼レフブームのおかげか、カメラバッグのデザインもいろいろなタイプが増えてきました。今回はそんなカメラバッグを集めてみました。

ARTISAN&ARTISTのトートバッグ「GDR-212C」2万6,250円

カメラバッグだってデザインで選びたい

カメラバッグといえば、いかにも強固で中身を守ってくれそうなデザインの、一目でカメラバッグとわかるようなものが主流でした。何台ものカメラや交換レンズを持ち歩くヘビーユーザーならともかく、1台のカメラと1~2本のレンズを持ち歩くには、ものものしすぎると考える人も少なくないはず。また、撮影旅行に出かけるならともかく、ちょっとした旅行のついでに写真も撮りたいという場合には、カメラバッグがかさばるのは避けたいところです。

幸い、ここのところのデジタル一眼レフの流行によって、カメラ用品も充実し、カメラバッグにも選択肢が増えてきました。大事なカメラを入れるバッグだからこそ、ほかのバッグや服と同じようにデザインで選びたいもの。黒やグレーなどシックな色が主流のカメラバッグですが、最近はカラフルなタイプも増えているのです。

コスメバッグを手がけるARTISAN&ARTISTのカメラバッグ「WCAM-3500」。1万5,750円。レンズを付けたままの一眼レフが入る

CRUMPLERのメッセンジャーバッグタイプのカメラバッグ「CRUMPLER 6 MILLION DOLLAR HOME」。1万3,650円。これより小さな「5(1万500円)」や、さらに大きな「7(1万6,800円)」もラインナップしている

カメラバッグメーカーとして有名なTEMBAの「メッセンジャーバッグ(小サイズ)」1万8,375円

カメラバッグの持ち運びスタイルを考える

どんなカメラバッグを選ぶかですが、使用する機材はもちろん、撮影者がどう動くかでも変わってきます。街でスナップを撮るならカメラバッグは小さめのものにし、必要最小限の荷物になるようにしたいところ。そのほうが機動力が上がります。風景などを撮影で山や高原を歩くなら、両手が自由になるリュックタイプが安全です。また、頻繁にレンズを交換するなら、バッグを肩に掛けたままレンズが交換できるショルダータイプが便利です。

バッグは大きさもさまざまですが、ここではエントリー層で多いボディ1台+レンズ2本程度の場合を考えてみましょう。機材が少なければ、ウエストバッグやヒップバッグタイプのカメラバッグも選択肢に入ってきます。これならほかに荷物があってもそれほどかさばらず、両手も自由になるので風景写真やスナップ撮影などにも利用できるでしょう。

カメラ関連の大型店でも、在庫として置かれているのはごく一部です。系列店でもお店によって在庫は違いますし、時期によっても取り扱い製品は異なるでしょう。本当に気に入ったカメラバッグを選ぶならば、カタログやインターネットのメーカーサイトなどをチェックしてじっくり選ぶのがおすすめです。

サイドポケットもついたコンパクトなKataのウエストバッグ「KATA format Q(KT A53Q)」。6,195円

フィッシング用品なども手がけるFOXFIREのウエストバッグ。1万2,600円

FOXFIREのトートバッグ「フォトレックトートカストル」1万2,600円。カラーはオレンジのほかチャコールも用意される。もう一回り小さい「フォトレックポルックス」(1万290円)もある

メイクバッグをカメラバッグにコンバートしたARTISAN&ARTISTのトートバッグ「GDR-212C」2万6,250円。ひとまわり小さなGDR-211C(2万3,100円)と、大きなGDR-213C(3万450円)もある

店頭では自分のカメラを入れて試そう

デジタル一眼レフカメラとひとことにいっても、小型軽量をウリにするコンパクトなものから、縦位置グリップなどを備えたハイエンド機までカメラの大きさもざまざまです。バッグは、カタログなどで見ただけでは細部や実際の使い勝手はわからないもの。そうした意味では店頭でさまざまなバッグに触れてみることも必要です。ちゃんと選ぶなら、自分のカメラ機材を実際にお店に持っていき、バッグに詰めてみるのが確実です。

また、カメラ以外にもメモリカードやフィルター、リモートケーブル、ブロアーやレンズクロスなど、撮影時に使う小物は意外と多いもの。こうしたものを収納できるポケットなどがあるかは確認しておいたほうがいいでしょう。

カメラバッグを買わないという選択

なかなか気に入ったバッグが見つからないなら、いっそのことカメラバッグを諦めてしまうというのもひとつの選択です。カメラを持ち運ばないという意味ではなく、ふだん使っているバッグをカメラバッグにしてしまうのです。もちろんカメラは精密機械なので、そのまま投げ入れるのは不安。そこでインナーバッグとよばれるクッションを入れ、そこにカメラを収納します。インナーバッグはいくつかの種類が市販されているので、バッグの大きさに合わせて購入するといいでしょう。インナーバッグは安価なのも魅力。2,000円程度で購入できるはずです。

ただし、インナーバッグはカメラバッグよりもサイズが限られます。今回チェックした限り、レンズを付けたままの一眼レフが収納できるような大型のものは見つけられませんでした。収納する場合はボディからレンズを外す必要があるので、ブロアーなども携帯したほうが安全です。それでも、普段使いのお気に入りのバッグにカメラを入れられ、しかも安く買えるので、カメラバッグ選びに悩んだらぜひ試してみてください。

エツミ「クッションボックスフレキシブルL(E-6123)」。定価でも2,047円と非常に安価。オプションで中仕切りも販売されている

撮影・レポート: 平 雅彦(WINDY Co.)