【コラム】

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104 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(3)

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この記事では、スマートフォンや音楽プレーヤーに付属するイヤホンからの買い換え対象になりやすい価格帯の製品について、使い勝手や音質などをチェックしていいる。今回は、クリエイティブメディアの「EP-630」を取り上げてみたいと思う。

「EP-630」

EP-630は2006年6月に発売されたモデルで、発売から既に8年が経過している。その当時にクリエイティブメディアが発売していたポータブルオーディオプレーヤーのフラッグシップモデルは、内蔵メモリ4GBの「ZEN V Plus」で、さすがに時代を感じる(本題とは直sつ関係ない話で恐縮だが……)。しかしEP-630は、現在においても定番モデルの1つとなっている製品だ。人気を博している原因は何なのか……少しでもその理由に迫ってみたい。

EP-630の音の傾向は?

まずは、EP-630のサウンドがどのような傾向なのかをチェックしたい。絶対的な比較は筆者の環境では不可能なので、相対的な比較を行うことになる。比較対象としているのは、オーディオテクニカのモニターヘッドホン「ATH-IM50」とソニーの「XBA-H1」だ。

3モデルでサウンドの傾向を比較

再生機器は、AudinstのUSB DACヘッドホンアンプ「HUD-mini」を使用している。HUD-miniは2系統のヘッドホン出力を持っており、そこに2本のヘッドホンを接続して、両ヘッドホンの片チャンネルずつを同時に聴くという方法を採っている。まずは、全体的な音のバランスを調べるために、各周波数のテストトーンを再生してみた。

のUSB DACヘッドホンアンプ「HUD-mini」を使用

EP-630とATH-IM50を比較してみると、32Hzと64HzではATH-IM50のほうがやや強く感じられる。しかし、125Hz~500HzではEP-630がやや上回っている。1kHz~4kHzでは、ほぼ同レベルだ。8kHzではEP-630のほうがレベルが高いが、12kHzになるとATH-IM50のほうが上回っている。

「ATH-IM50」と比較すると、中低域と中高域のレベルが高い

続いてXBA-H1と比較してみると、125HzまではXBA-H1のほうが強いが、250Hzと500HzでEP-630のほうが上回っている。中域は同等で、8kHzではEP-630が上回るが、それ以上ではXBA-H1のほうが上回っている。

以上をまとめてみると、EP-630は、極端な低域までの再生能力を持つわけではないが、中低域にかけての厚みはあるようだ。高域に関しても同様で、純粋な高域ではレベルが下がるが、それでも中高域までは力強さを感じられる。

音楽を再生してみると……

続いて音楽を再生して比較してみた。ここで、比較対象にしている2本のサウンドについても簡単に触れておこう。ATH-IM50は、余計な部分をそぎ落としたモニターサウンドで、しかも、ボーカルに対して非常に高い適性を持っている。XBA-H1は、解像度の高さと低域、高域の再生能力が持ち味だが、実際のところ、オールラウンドに使える1本だ。

「EP-630」は、「XBA-H1」のような解像度は感じられないhが、オールラウンドに使える1本

それらを踏まえた上での話なのだが、EP-630もオールランドに使える1本だといえるだろう。リリースされた当初は、低域の出るヘッドホンとしても評価されていたが、重低域再生に特化したモデルがいくつもリリースされている現在では、相対的にその部分での価値は下がっている。しかし、中域から高域にかけてのクリアさは特徴的で、基本的にはジャンルを選ばず、長時間聴いていても疲れにくいサウンドのモデルだといえるだろう。

発売後8年経過しても定番な理由

プレーヤーやスマートフォンに標準で付属してくるイヤホンやヘッドホンからの買い換えでは、価格も大きな要素になる。EP-630は2,000円台前半で購入できる低価格モデルだ。しかし、低価格ではあるが、標準品からのサウンドの向上を実感できるだけのクオリティは十分に持っている。中域から中高域にかけてのクリアさが生み出す聴きやすいサウンドは、発売後8年経過しても、古さを感じさせないものだ。このあたりのコストパフォーマンスの高さが、EP-630をロングセラー商品の座に押し上げている理由なのだろう。

次回に続く

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インデックス

連載目次
第116回 クラッチバッグのようなデザインのBluetoothスピーカー「Beoplay A2」
第115回 デスクトップのリスニング環境に適した「SoundBlaster X7」
第114回 ComplyイヤーチップのPシリーズは使い方を選ぶがスグレモノ
第113回 Complyイヤーチップのプレミアムモデルとスタンダードモデルとの差を探る
第112回 最新ノイズキャンセリングヘッドホンの性能を検証(3)
第111回 最新ノイズキャンセリングヘッドホンの性能を検証(2)
第110回 最新ノイズキャンセリングヘッドホンの性能を検証(1)
第109回 標準付属品のイヤホンから買い替える高"コスパ"イヤホン(7)
第108回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(8)
第107回 標準付属品のイヤホンから買い替える高"コスパ"イヤホン(6)
第106回 標準付属品のイヤホンから買い替える高"コスパ"イヤホン(5)
第105回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(4)
第104回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(3)
第103回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(2)
第102回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(1)
第101回 多機能アクティブスピーカー「SoundBlaster Axx」を使ってみた
第100回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(4)
第99回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(3)
第98回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(2)
第97回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(1)
第96回 Bluetoothスピーカーの置き方(4)
第95回 Bluetoothスピーカーの置き方(3)
第94回 ちょっと便利なBluetoothスピーカー「Creative Airwave HD」
第93回 Bluetoothスピーカーの置き方(2)
第92回 Bluetoothスピーカーの置き方(1)
第91回 いまさらながらのインターネットラジオ(3)
第90回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(7)
第89回 いまさらながらのインターネットラジオ(2)
第88回 いまさらながらのインターネットラジオ(1)
第87回 ミニマムなデジタル録画環境として「nasne」はあり? なし?
第86回 インドア用のヘッドホンを買い換えた
第85回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(6)
第84回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(5)
第83回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(4)
第82回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(3)
第81回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(2)
第80回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(1)
第79回 キャビネット容積が限られたスピーカーでも高音質を実現するCONEQ技術
第78回 ボーズの1.1chホームシアターシステム「Lifestyle 135」の音を聴いてみた
第77回 チューナー内蔵レコーダーの登場で便利になった「スカパー!HD」
第76回 ヤマハらしいサウンドのヘッドホン「HPH-200」
第75回 実用的なAndroidタブレットプレーヤ「ZiiO」
第74回 ソニー、RM-PLZ530D - 学習機能付きリモコンのマクロ機能を使いこなす
第73回 ウォークマンがiPodを再び抜いた件に関して
第72回 2011年のレシーバー
第71回 3D放送の一般化にはまだ時間がかかるらしい
第70回 年末以降のテレビ需要
第69回 何インチからが大画面か
第68回 圧縮音楽ファイルのエンコード方法とビットレートによる音質の違いを調べる
第67回 ZEN X-Fi Styleを使ってみた
第66回 JBLの最新モデルを聞き比べ(後編)
第65回 JBLの最新モデルを聞き比べる(前編)
第64回 クリエイティブのBluetoothスピーカー「ZiiSound D5」を試してみた
第63回 一から始めるAV機器ネットワーク(3) - もっとメジャーになってほしいDLNA
第62回 ちょっと大きめのパーソナルTVが欲しい - シャープのLED AQUOS「LC-32SC1」を試用する
第61回 一から始めるAV機器ネットワーク(2) - もっとメジャーになってほしいDLNA
第60回 一から始めるAV機器ネットワーク(1) - もっとメジャーになってほしいDLNA
第59回 セカンドテレビを最新仕様にアップグレードするネットワークメディアプレーヤー(2)
第58回 セカンドTVを最新仕様にアップグレードするネットワークメディアプレーヤー
第57回 デジタルノイズキャンセングヘッドホン「MDR-NC300D」
第56回 ウォークマン最高モデル Xシリーズを試す - ノイズキャンセリング効果とサウンド
第55回 ウォークマン最高モデル Xシリーズを試す - 操作性と付属機能
第54回 遅ればせながらBDレコーダーを導入(1)
第53回 高音質タイプの骨伝道ヘッドホンを試してみる - ティアック Filltune「HP-F200」
第52回 HDMI 1.3時代のAVアンプ機能比較(1) - エントリークラス編
第51回 エバーグリーンの低価格メディアリペアキットを試す
第50回 W-ZERO3[es]とクリエイティブ「Xmod」で「どこでも高音質」を実現したい(2)
第49回 マクセルの高音質システムヘッドフォン「Vraison」を試す
第48回 流行の丈夫なDVD-Rはどこまで頑丈か
第47回 小型デジタルハイビジョン液晶テレビ、東芝REGZA 20C2000を使う(2)
第46回 小型デジタルハイビジョン液晶テレビ、東芝REGZA 20C2000を使う(1)
第45回 ドルビーバーチャルスピーカー採用2.1chサラウンドシステムをセッティング
第44回 W-ZERO3 [es]とクリエイティブ「Xmod」で「どこでも高音質」を実現したい(1)
第43回 ICレコーダーを購入
第42回 骨伝導ヘッドフォンを買ってみた
第41回 USBからの電源でも動作する高音質アダプター
第40回 低価格化が進むフルHD37V型液晶テレビ
第39回 ソニー「ネットジューク」最新モデルをチェックする(2) - 新モデルの音質
第38回 ソニー「ネットジューク」最新モデルをチェックする(1) セッティングとUI
第37回 オーディオテクニカの新型インナーイヤーヘッドフォンを聞く
第36回 圧縮音楽の補正技術は本当にうまく働くのか
第35回 ロジクールのマルチリモコン「Harmony」の途中経過
第34回 団塊の世代をターゲットにした製品って
第33回 ロジクールのマルチリモコンを試す(1)
第32回 スピーカーで聴くバーチャルサラウンド
第31回 HD DVDとBlu-ray Disc、ソフトのタイトルは?
第30回 コンパクトなスピーカーの音量は足りる?
第29回 HDDのトラブルに泣かされる
第28回 徹底的に低価格な謎のMP3プレイヤーの試聴にチャレンジする
第27回 ヘッドフォンサラウンドを手軽に試す(2)
第26回 ヘッドフォンサラウンドを手軽に試す
第25回 余ったメディアの再利用
第24回 1年前と最新のポータブルオーディオプレイヤー
第23回 測定したヘッドフォンの音漏れ以外の性能はどうなのか(2)
第22回 測定したヘッドフォンの音漏れ以外の性能はどうなのか(1)
第21回 ポータブルオーディオプレーヤーの音をスピーカーで鳴らす
第20回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(4)
第19回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(3)
第18回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(2)
第17回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(1)
第16回 ビデオ用8倍速のDVD-R DLメディア登場
第15回 ポータブルスピーカーはどのくらい聴けるのか(2) - Travelシリーズ編
第14回 ポータブルスピーカーはどのくらい聴けるのか(1) - Travelシリーズ編
第13回 BauXar Marty101試聴会に行ってきました
第12回 オーディオセレクター+パワードスピーカーでのリスニング環境構築
第11回 マルチメディア用2.1chスピーカーをオーディオ製品として聴く
第10回 精度を要求しない測定環境(2) - 身の回りの機器を測定する
第9回 精度を要求しない測定環境(1)
第8回 DLNAガイダンス準拠機器ではないネットワークメディアプレーヤーを試す
第7回 音楽データをどこに置くかがポイント
第6回 バッファローLinkTheaterでPC内の音楽ファイルを再生する
第5回 PC内のMP3ファイルをNAS-M7HDに取り込む
第4回 今度こそNAS-M7HDでPC内の音楽をストリーミング再生する
第3回 突然、長瀬産業のHMP-100のレビューを行う
第2回 オーディオのネットワークを考えてみる(2)
第1回 オーディオのネットワークを考えてみる(1)

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