【コラム】

暮らしのサウンドビジュアル

101 多機能アクティブスピーカー「SoundBlaster Axx」を使ってみた

村田修  [2014/02/08]

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先日、クリエイティブメディアの高機能ヘッドホン「Sound Blaster EVO ZxR」(以下EVO ZxR)のレビューを掲載したのだが、同社には、まだまだ独特な機能を搭載するオーディオデバイスが存在する。今回紹介するアクティブスピーカー「SoundBlaster Axx」(型番「AXX200」)もそのひとつだ。

「Sound Blaster EVO ZxR」

設置面積はコンパクトワイヤレススピーカー並み

縦型で六角柱デザインのAXX200。内部には2本のスピーカーユニットが上下に配置されている。2本のスピーカーは角度が変えられており、これによりステレオ再生を実現している。天面には静電タッチ式センサーが配置されており、オーディオ機能や通話機能のコントロールを行うことが可能だ。

静電式タッチセンサー

本体サイズは約W72.3×D64×H200.6mm。長辺で20cmを超えるスピーカーなのだが、AXX200は縦置き専用なので、設置面積に関しては非常に少なくてすむ。下の写真はAXX200と、ソニーのコンパクトなワイヤレススピーカー「SRS-BTV5」を並べてみたところだ。2つの製品のサイズはかなり違うのだが、設置面積にはさほど差がない。

縦型スタイルなので設置面積は少ない

EVO ZxRと同様のサウンドコントロールを装備

AXX200は、EVO ZxRと同様にマルチコアのオーディオプロセッサ「SB-Axx1」を搭載しており、さまざまなサウンド設定を行うことができる。左下の画面は、PCにドライバーをインストールすると利用できる「Sound BlasterAxxコントロールパネル」で、右下の画面は、スマートフォンにインストールした「Sound Blaster Central」だ。

「Sound BlasterAxxコントロールパネル」

スマートフォンの「Sound Blaster Central」

「SRXプロファイル」が、AX200の特性をコントロールする部分。ここで「編集」ボタンを押すと、音楽再生時に使用する機能を設定することができる。設定できる項目は「Surround」「Crystalizer」「Bass」「Smart Volume」「Dialog Plus」の5種類。Sorroundはバーチャルサラウンド機能で、Crystalizerは圧縮音源などで失われる音楽成分を補間する機能、Bassは低域増強機能だ。クロスオーバー周波数は、Bass機能でどこから下を増強するかをしているルもの。Smart Volumeは急激な音の変化を吸収する機能で、Dialog Plusは、映画のセリフなどをはっきりと聴き取りやすくする機能となっている。また、イコライザーが使用できるとろもEVO ZxRと同じだ。

「SRXプロファイル」

「SRXプロファイル」の編集

入力インタフェースはUSB、Bluetooth、AUXが利用可能だ。本体の背面に配置されたmicroUSBポートは、PCやMacとの接続に使われるほか、電源入力としても利用される。Bluetoothのバージョンは2.1+EDRで、A2DP/AVRCP/HFPプロファイルに対応している。オーディオコーデックはSBCのほかに、aptXとAACが利用可能だ。NFCにも対応しており、スマートフォンなどとワンタッチで接続することができる。

背面に用意されている接続端子。microUSBはPCとの接続用で、USBはスマートフォンなどへの充電用。AUX入力とヘッドホン出力、microSDカードスロットも装備する

アクティブスピーカーのカテゴリーを越える多機能さ

AXX200の特徴の1つがハンズフリー通話だ。ハンズフリー通話だけならば、多くのワイヤレススピーカーが対応しているのだが、AXX200の場合、内蔵されている「クアッドアレイマイク」とSB-Axx1により、かなり高度な処理を行うことができる。

クアッドアレイマイクは、4本のマイクが組み合わされたマイクアレイ。この4本のマイクは、Sound Blaster Centralの「Focus」機能により、指向性をコントロールすることが可能だ。Focus機能をオフにした場合は無指向性で、オンにした場合は20~180度の範囲で指向性を設定することができる。また、ノイズリダクション機能も搭載。ヘッドホンに内蔵されるノイズキャンセル機能は、再生時に周囲のノイズを低減するものだが、AX200のノイズキャンセル機能は、マイクから入力された音の中からノイズのみを低減させる効果を持っている。この2つの機能によって、騒がしい環境でも快適にスピーカーでのハンズフリー通話を行うことが可能だ。

「Focus」機能とノイズリダクション機能により、快適な通話が可能だ

AX200は、ボイスレコーダー機能を搭載しており、microSDメモリーカードに音声を記録することが可能だ。この機能は、ハンズフリー通話時にも利用できる。本体背面に装備されている「録音」ボタンを押すと通話内容を録音、その隣の再生ボタンを押すと、録音した内容を再生することができる。

そのほかにも、音楽プレーヤー機能、メガホン機能、ボイスチェンジ機能、他のデバイスへの充電機能などを装備している。音楽プレーヤー機能は、mictoSDカードに保存されているMP3/WMA形式のファイル再生を行うもので、AXX200の背面には、そのための専用のボタンが配置されている。

背面の操作パネル。ボイスレコーダーだけでなく、MP3プレーヤーにも専用のボタンが割り当てられている

メガホン機能はマイクからの音声を増幅する機能。AX200をマイクのように持って使用する。ボイスチェンジ機能は、声にエフェクトをかけて自分の声とはまったく違う声にしてしまう機能だ。

ボイスチェンジ機能

バッテリーは容量5,200mAhのリチウムイオン充電池で、最長で約15時間の連続動作が可能だ。このバッテリーを利用して、スマートフォンなどのポータブルデバイスに充電を行うこともできる。

搭載された多くの機能を楽しみたい人向けのモデル

AX200は、同じSB-Axx1プロセッサを搭載しているEVO ZxRとは、方向性の異なる製品だ。EVO ZxRはφ50mmドライバーを採用しており、SB-Axx1のコントロールを使用しない状態でも優れたオーディオ性能を持っていた。これにより、自分でサウンドの質をコントロールできる楽しさに加えて、オーディオ的にも面白い製品に仕上がっていたといえるだろう。それに対して、AXX200は、コンパクトなキャビネットのワイヤレススピーカーということで、残念ながらサウンドのクオリティはEVO ZxRほどではない。

しかし、機能はこれでもかというほどに豊富だ。AX200は、PCやスマートフォンを、より快適に楽しく使うための、ある意味がジェット的な製品だといえるだろう。この部分を楽しめる人には、なかなか面白いチョイスになるはずだ。

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インデックス

連載目次
第116回 クラッチバッグのようなデザインのBluetoothスピーカー「Beoplay A2」
第115回 デスクトップのリスニング環境に適した「SoundBlaster X7」
第114回 ComplyイヤーチップのPシリーズは使い方を選ぶがスグレモノ
第113回 Complyイヤーチップのプレミアムモデルとスタンダードモデルとの差を探る
第112回 最新ノイズキャンセリングヘッドホンの性能を検証(3)
第111回 最新ノイズキャンセリングヘッドホンの性能を検証(2)
第110回 最新ノイズキャンセリングヘッドホンの性能を検証(1)
第109回 標準付属品のイヤホンから買い替える高"コスパ"イヤホン(7)
第108回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(8)
第107回 標準付属品のイヤホンから買い替える高"コスパ"イヤホン(6)
第106回 標準付属品のイヤホンから買い替える高"コスパ"イヤホン(5)
第105回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(4)
第104回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(3)
第103回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(2)
第102回 標準付属品のイヤホンから買い換える高"コスパ"イヤホン(1)
第101回 多機能アクティブスピーカー「SoundBlaster Axx」を使ってみた
第100回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(4)
第99回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(3)
第98回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(2)
第97回 手軽なところからスタートするハイレゾ音源再生環境(1)
第96回 Bluetoothスピーカーの置き方(4)
第95回 Bluetoothスピーカーの置き方(3)
第94回 ちょっと便利なBluetoothスピーカー「Creative Airwave HD」
第93回 Bluetoothスピーカーの置き方(2)
第92回 Bluetoothスピーカーの置き方(1)
第91回 いまさらながらのインターネットラジオ(3)
第90回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(7)
第89回 いまさらながらのインターネットラジオ(2)
第88回 いまさらながらのインターネットラジオ(1)
第87回 ミニマムなデジタル録画環境として「nasne」はあり? なし?
第86回 インドア用のヘッドホンを買い換えた
第85回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(6)
第84回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(5)
第83回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(4)
第82回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(3)
第81回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(2)
第80回 スマートフォンに適したBluetoothスピーカー(1)
第79回 キャビネット容積が限られたスピーカーでも高音質を実現するCONEQ技術
第78回 ボーズの1.1chホームシアターシステム「Lifestyle 135」の音を聴いてみた
第77回 チューナー内蔵レコーダーの登場で便利になった「スカパー!HD」
第76回 ヤマハらしいサウンドのヘッドホン「HPH-200」
第75回 実用的なAndroidタブレットプレーヤ「ZiiO」
第74回 ソニー、RM-PLZ530D - 学習機能付きリモコンのマクロ機能を使いこなす
第73回 ウォークマンがiPodを再び抜いた件に関して
第72回 2011年のレシーバー
第71回 3D放送の一般化にはまだ時間がかかるらしい
第70回 年末以降のテレビ需要
第69回 何インチからが大画面か
第68回 圧縮音楽ファイルのエンコード方法とビットレートによる音質の違いを調べる
第67回 ZEN X-Fi Styleを使ってみた
第66回 JBLの最新モデルを聞き比べ(後編)
第65回 JBLの最新モデルを聞き比べる(前編)
第64回 クリエイティブのBluetoothスピーカー「ZiiSound D5」を試してみた
第63回 一から始めるAV機器ネットワーク(3) - もっとメジャーになってほしいDLNA
第62回 ちょっと大きめのパーソナルTVが欲しい - シャープのLED AQUOS「LC-32SC1」を試用する
第61回 一から始めるAV機器ネットワーク(2) - もっとメジャーになってほしいDLNA
第60回 一から始めるAV機器ネットワーク(1) - もっとメジャーになってほしいDLNA
第59回 セカンドテレビを最新仕様にアップグレードするネットワークメディアプレーヤー(2)
第58回 セカンドTVを最新仕様にアップグレードするネットワークメディアプレーヤー
第57回 デジタルノイズキャンセングヘッドホン「MDR-NC300D」
第56回 ウォークマン最高モデル Xシリーズを試す - ノイズキャンセリング効果とサウンド
第55回 ウォークマン最高モデル Xシリーズを試す - 操作性と付属機能
第54回 遅ればせながらBDレコーダーを導入(1)
第53回 高音質タイプの骨伝道ヘッドホンを試してみる - ティアック Filltune「HP-F200」
第52回 HDMI 1.3時代のAVアンプ機能比較(1) - エントリークラス編
第51回 エバーグリーンの低価格メディアリペアキットを試す
第50回 W-ZERO3[es]とクリエイティブ「Xmod」で「どこでも高音質」を実現したい(2)
第49回 マクセルの高音質システムヘッドフォン「Vraison」を試す
第48回 流行の丈夫なDVD-Rはどこまで頑丈か
第47回 小型デジタルハイビジョン液晶テレビ、東芝REGZA 20C2000を使う(2)
第46回 小型デジタルハイビジョン液晶テレビ、東芝REGZA 20C2000を使う(1)
第45回 ドルビーバーチャルスピーカー採用2.1chサラウンドシステムをセッティング
第44回 W-ZERO3 [es]とクリエイティブ「Xmod」で「どこでも高音質」を実現したい(1)
第43回 ICレコーダーを購入
第42回 骨伝導ヘッドフォンを買ってみた
第41回 USBからの電源でも動作する高音質アダプター
第40回 低価格化が進むフルHD37V型液晶テレビ
第39回 ソニー「ネットジューク」最新モデルをチェックする(2) - 新モデルの音質
第38回 ソニー「ネットジューク」最新モデルをチェックする(1) セッティングとUI
第37回 オーディオテクニカの新型インナーイヤーヘッドフォンを聞く
第36回 圧縮音楽の補正技術は本当にうまく働くのか
第35回 ロジクールのマルチリモコン「Harmony」の途中経過
第34回 団塊の世代をターゲットにした製品って
第33回 ロジクールのマルチリモコンを試す(1)
第32回 スピーカーで聴くバーチャルサラウンド
第31回 HD DVDとBlu-ray Disc、ソフトのタイトルは?
第30回 コンパクトなスピーカーの音量は足りる?
第29回 HDDのトラブルに泣かされる
第28回 徹底的に低価格な謎のMP3プレイヤーの試聴にチャレンジする
第27回 ヘッドフォンサラウンドを手軽に試す(2)
第26回 ヘッドフォンサラウンドを手軽に試す
第25回 余ったメディアの再利用
第24回 1年前と最新のポータブルオーディオプレイヤー
第23回 測定したヘッドフォンの音漏れ以外の性能はどうなのか(2)
第22回 測定したヘッドフォンの音漏れ以外の性能はどうなのか(1)
第21回 ポータブルオーディオプレーヤーの音をスピーカーで鳴らす
第20回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(4)
第19回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(3)
第18回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(2)
第17回 ヘッドフォンの音漏れは、言われているほどにうるさいのか(1)
第16回 ビデオ用8倍速のDVD-R DLメディア登場
第15回 ポータブルスピーカーはどのくらい聴けるのか(2) - Travelシリーズ編
第14回 ポータブルスピーカーはどのくらい聴けるのか(1) - Travelシリーズ編
第13回 BauXar Marty101試聴会に行ってきました
第12回 オーディオセレクター+パワードスピーカーでのリスニング環境構築
第11回 マルチメディア用2.1chスピーカーをオーディオ製品として聴く
第10回 精度を要求しない測定環境(2) - 身の回りの機器を測定する
第9回 精度を要求しない測定環境(1)
第8回 DLNAガイダンス準拠機器ではないネットワークメディアプレーヤーを試す
第7回 音楽データをどこに置くかがポイント
第6回 バッファローLinkTheaterでPC内の音楽ファイルを再生する
第5回 PC内のMP3ファイルをNAS-M7HDに取り込む
第4回 今度こそNAS-M7HDでPC内の音楽をストリーミング再生する
第3回 突然、長瀬産業のHMP-100のレビューを行う
第2回 オーディオのネットワークを考えてみる(2)
第1回 オーディオのネットワークを考えてみる(1)

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