【コラム】

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39 ソニー「ネットジューク」最新モデルをチェックする(2) - 新モデルの音質

村田修  [2006/11/16]

先週、CDから音楽を録音するというところまでやってみましたが、1点書き忘れていました。NAS-M90HDで1枚のCDを録音するのにかかった時間は約8分といったところでした(モニターON時)。同社のサイトによると、最大16倍速での録音が可能ということになっていますが、それは、モニターOFFで、PCM録音の場合(つまりエンコードしない場合)とのことです。録音したCDの記録時間は48分53秒なので、実測値では6倍速ぐらいということになります。

NAS-M7HDと同じソースで試聴してみる

JBLのJ520を繋いで試聴

新しくなったネットジュークの音質は変わったか

NAS-M90HDでは、S-Masterという同社独自のフルデジタルアンプを採用しています。S-Masterというと、TA-DA9100ESなどに搭載されている「32bit S-Master Pro」が有名です。ネットジュークに搭載されているのは「Pro」の付かないタイプですが、それでも、従来モデルに搭載されていたアンプとはかなり性格は違ってくるでしょう。また、スピーカーに使用されているユニットも、25mm径ソフトドームツイーターとセンターキャップのない130mm径アルミコーンウーファーという組み合わせに変更されています(NAS-M7HDでは20mmバランスドームツイーター+100mmウーファー)。

筆者は、以前(今年の初めに)、NAS-M7HDを試聴しています。そのときに書いた記事を見てみると、NAS-M7HDは、元気はよいがやや解像度や定位などに欠け、バランス的には「ドンシャリ」系のようだが、それはスピーカーの特性で、アンプは比較的フラットといったようなことが書かれています。

その時の音がどのようなものだったのかを、現時点で完璧に覚えているわけではありませんが、その時にどのように聞こえたのかは幸いなことに記録されています。今回、同じソースを試聴すれば、NAS-M7HDとのおおまかな音の違いは、分かるのではないでしょうか。

まずは、The Style CouncilのCafe Bleuに収録されているThe Paris Matchを聞いてみます。NAS-M7HDのときには、かすれた感じがあまり表現されていないと書いていましたが、NAS-M90HDでは、よい感じです。アンプのせいなのかスピーカーのせいなのか分かりませんが、解像度がかなり向上しているようです。

続いて、Spyro Gyraの「Point Of View」に収録されている「Swing Street」とPenguin Cafe Orchestraの「Music From The Penguin Cafe」に収録されている「Penguin Cafe Single」を聞いてみます。高域が非常にクリアに感じられます。NAS-M7HDでは、歯切れのよい高域と書いていましたが(高域にスピード/パワー感があったことを記憶している)、今回はのびやかな高域、透明感も感じられます。また、音の広がりや定位も、完璧とまでは言いませんが、ある程度感じられるようになりました。

続いて、Devoの「Shout」に収録されている「Here To Go」、Bruce Woolley And The Camera Clubの「English Garden」に収録されている「Goodbye To Yesterday」を聞いてみました。低域は確かに出ています。ただし、NAS-M7HDのほうが、ドライブ感が感じられたような気がします。

全体的に、適度な高域の伸びと解像度の高さが印象的です。また、ドンシャリ感はかなり減っています。さらに、曲によってかなり印象が変わってくるようです。例えば、NAS-M7HDでは、Penguin Cafe Singleのような曲でも、低音がどんどこ鳴っているという感じだったのですが、NAS-M90HDでは、そのようなことはなくなりました。その一方で、Goodbye To Yesterdayのような曲では、低音の強さは相変わらずですが、低音の出方が穏やかになったというか、低域でも透明感がアップしているように思えます。

NAS-M7HDが、ボリュームを大きくして聞きたくなるシステムだとしたら、このNAS-M90HDは適正な音量で聞きたくなるシステムといえるでしょう。「大人になったネットジューク」といった感じです。

センターキャップレスのアルミコーンウーファーを採用

スピーカー側の端子は、従来と同様、通常のバラ線

さて次に、前回のようにスピーカーを変えて試聴してみました。前回同様、JBLのJ520Mです。クリアさは若干減ったような感じで、少し穏やかになったように感じられます。低域の強さはありません。どうもJ520は、ネットジュークの性格をスポイルするスピーカーのようです。と、ここで少し驚かされたのですが、昔のソニーのプリメインアンプ(TA-555ESとか)の音に似ているように感じられたのです。スピードは速いのですがあえてそれを前面に出さないというか、無理に線を太くしないで、高域から低域までフラットに出してくる感じと言ったらよいのでしょうか。今回は、製品が出てすぐということもあって、これ以上の組み合わせでの試聴は行っていませんが、NAS-M90HDのアンプは、いろいろとスピーカーを変えてみると、ひょっとしたら面白い結果が出るのかもしれません。次回に続く。

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