【コラム】

暮らしのサウンドビジュアル

7 音楽データをどこに置くかがポイント

    村田修  [2006/02/16]

    バッファローのLinkStation「HS-DGL」シリーズは、NAS(Network Attached Storage)と呼ばれる製品。一度セットアップが済んでしまえば、セットアップを行ったPCが起動していなくても、その内容にアクセスすることが可能です。

    LinkStationは、非常に簡単に使えてしまう製品です。製品に付属しているユーティリティCDをPCのドライブにセットして、「LinkStationのセットアップ」を選択すると、あとは一直線にセットアップが完了してしまいます。また、セットアップ終了時には、設定内容をテキストファイルに書き出してくれるので、IPアドレスなどの設定情報をメモする必要もなく便利です。

    前回まで、ネットワークにNAS-M7HDと、PC-P1LANを接続してみましたが、このHS-DGLシリーズが存在していると、PCを起動していなくてもHS-DGL内のファイルをストリーミング再生できるようになります。また、NAS-M7HDの場合、内蔵HDDのバックアップ先にHS-DGLを指定することも可能です。

    ネットワーク上に置いておけるストレージはなにかと便利

    セットアップは簡単。ここまでは一直線

    設定内容を記録したテキストファイルが書き出される

    ストレージはどこに置くのがベターか

    さて、HS-DGLを接続した環境では、PCのHDDとネットワークドライブであるHS-DGL上に音楽データを保存することが可能になります。また、NAS-M7HDのような機器では、オーディオ機器側にもHDDがあり、ここにも音楽データを保存できます。では、どこに音楽データを置くと一番使い勝手がよいのでしょうか。

    実は、こういったHDDを搭載し、さらにネットワークにも対応しているコンポは、NAS-M7HD以外にもいくつか発売されています(表は一部)。

    各社HDD搭載ネットワーク対応コンポ
    メーカー 型番 備考
    ケンウッド NZ-07 40GB HDD搭載。録音フォーマットはATRAC/PCM
    日本ビクター UX-HD1-M 40GB HDD搭載。録音フォーマットはMP3/ATRAC/PCM
    オンキヨー BR-NX8 80GB HDD搭載。録音フォーマットはMP3/ATRAC/PCM
    松下電器産業 SC-SX800 80GB HDD搭載。録音フォーマットはAAC/LPCM

    これらの製品は、40GB~80GBのHDDを搭載し、本体だけでCDからの録音が可能で、CDDBにも対応しているといったように、どれもかなり似た性格をもっています。カタログなどでは、PCレスで音楽をコンポに蓄積でき、ポータブルオーディオプレーヤーの母艦になるシステムであるということがアピールされています。

    実際、オーディオ機器がHDDを積んでいるという環境は確かに便利ですが、筆者はオーディオ機器側だけで音楽データを管理するよりも(音楽ファイルに限らずファイルの管理は)、PC上で管理するほうが効率的であるように思います。しかしながら、これらのコンポには、コンポ側で取り込んだ音楽ファイルをPC側へストレートに持ってくる手段が用意されていません。もちろんUSBデバイスなどを経由して移動させるということは可能ですが、それではネットワーク対応の意味が薄れてしまいます。

    また、これらのコンポに現時点で搭載されているHDDの容量は、最大でも80GB程度です。例えば、無圧縮で録音した場合には、すぐに足りなくなってしまうのが目に見えています。USBポートにHDDなどを接続できる製品もありますが、システムとしてのスマートさが損なわれてしまうと筆者は思います。

    では、HDD搭載コンポではなく、PC-P1LANのように、HDDを持たないでPC側のHDDを使うのがよいかというと、音楽を聴くためだけに、毎度、PCの電源を入れるというのも、どうかと思います。また、使っているPCがノートタイプの場合は、HDDコンポと同程度の容量しかないというケースも多いでしょう(音楽のためだけにPCを使うわけではないし)。

    それらを解決する機器の1つが、HS-DGLのような、DLNAガイダンスに対応したNASだというのは確かです。ただし、前述のコンポには、NASに直接録音する機能が搭載されていないので、いずれにせよPCでリッピングすることになります。となると、普通のオーディオシステムにネットワークメディアプレーヤーを接続して、そのネットワーク内にNASを入れてやればよいということになるため、HDDコンポの必然性は薄れてきます。実は、筆者は、現時点ではこの使い勝手が一番よいのではないかと考えています(汎用性/データの可搬性/音質といった面で)。

    ところが、別の解決策を提供している製品も存在します。それが、YAMAHAの「CDR-HD1500」です。この製品は、400GBまでの市販の3.5インチIDEタイプのHDDを搭載できるCD/HDDレコーダーなのです。HDDにはリニアPCM形式で録音を行います。同社のWEBサイトに動作確認の取れたドライブ情報が掲載されていますが、SeagateやMaxtorなど、普通に販売されているHDDが対応機種にあげられています。ただし、この製品はネットワークには対応していませんので、ここからほかの機器に音楽データを持っていくには、CD-R/-RWか、S/PDIF経由ということになってしまいます。ここがちょっと残念なのですが、CDR-HD1500はピュアオーディオ機器なので、おそらくそんなことを求めてはいけないのでしょう(これで、ネットワークに対応していたら絶対に衝動買いしていたと思いますが、そうでなくてもけっこう危険です)。

    HDDのフォーマットの形式などが気になるCDR-HD1500。PCで認識できる形式なら、リムーバブル化してとか、とても楽しそう

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