開発者の間で最近流行っているバージョン管理システムがGitだ。CVSからSubversionへとつながる流れに共通するのは中央サーバでまとめて管理する、集中管理型のバージョン管理だ。それに対してGitは分散型のバージョン管理といわれる。

Gitはローカルのコンピュータ上でバージョン管理を行うので、開発者のみならず個人でも有益だ。日々加筆修正を行うドキュメントをバージョン管理しておけば、何か問題があった場合にいつでも差し戻せるようになる。ただ、Gitはターミナルからの操作が基本のため、慣れないと面倒に感じてしまうだろう。そこで使うのがGUIフロントエンド「GitX」だ。

GitX」のコミット履歴画面。差分の表示も可能

名称 GitX
バージョン 0.6.1
動作環境 Mac OS X 10.5.5 Leopard以上(Gitのバージョンは1.5.4以上)
ジャンル バージョン管理/フロントエンド
開発者 Pieter de Bie
種別 オープンソース
ライセンス GPL

GitXはMac OS X用のGitフロントエンドだ。全ての操作が行えるわけではないが、コミットしたり差分を見たりするような基本的動作はGitXだけで可能となる。特に初心者には、Gitによるバージョン管理の第1歩を踏み出すにはもってこいのソフトだ。

コミット履歴画面を使ってコミットした履歴を見たり、そこで更新した内容を差分表示を使って確認できる。テキストであればどこの行が修正されたか、追加されたかといった情報が一目でわかるので便利だ。

そして追加修正を行った場合はコミット画面でデータを個人リポジトリに入れることができる。基本的には修正とコミットを繰り返していくだけなので使いこなしやすい。修正に問題があった時などは面倒な操作があるかもしれないが、間違った修正が戻せるとなれば耐えられるはずだ。

開発者であればGitを使って開発を行ってみたいと思っている方も多いはずだ。しかし常にターミナルで操作するというのに苦手意識を持つ方もいるはずだ。そんな時に、便利なGUIフロントエンドがあるとGitの世界に入り込みやすいのではないだろうか。