「ネタと種を仕込むのは俺の十八番」(佐藤ポン語録より)

金環日食を題材に大儲けを企む私だが、今回は、やや過去の話をしたいと思う。またもマイナビの担当編集者に何の相談もなく、時系列も無視した流れだが、これが佐藤ポン流だ。私のような一流のWebライターにとって、はっきりいって時系列などはあまり重要ではない。その瞬間ごとのパッションで書きたいことを書く。それがスタイルだ。

以前iStockphotoのセミナーで聞いた話だが、広告業界は常に3カ月後に配布・印刷するものを制作しているという。これを踏まえて、私が「金環日食」の約3カ月前から仕込んだ素晴らしいネタの話をしよう。

「俺の未来予想図はドリカムを超越してる」(佐藤ポン語録より)

3カ月前、秋葉原のカメラ量販店には金環日食のコーナーができていて、望遠鏡が大々的に売り出されていた。それを見た私は「金環日食よりも望遠鏡の写真が売れる」と確信した。

裸眼で外宇宙の全てを見れる私なので、望遠鏡は所有していない。仮に持っていたとしてもメーカー名が刻印されているので物撮りは危険。そんなときは、毎度お馴染みの飛び道具「3DCG」の出番だ。またも、担当編集者の「3DCGでなく写真で勝負してください」という趣旨を勝手に無視して望遠鏡の3DCGを制作した。よくライターや作家が「編集者や出版社のせいで自由に原稿書けない」とか嘆いているが、私には全く理解できない。ただのアマチュア根性である。私は「自由にしか書けない」。それが、本物のプロだ。

望遠鏡はそれほど難しい形ではないので、電光石火のごとく描いて3種類の角度でレンダリング。簡単なレタッチを済ませ、iStockphotoとPIXTA、fotoliaに提出した。結果はすべてのサイトで審査通過。またも完全勝利だ。

しかし、「売れる」と見込んで作った画像はなかなか売れなかった。これら望遠鏡の画像は、現在までにiStockphotoで3枚、fotoliaで4枚、PIXTAで2枚の、計9枚売れている。なぜか、金環日食が終わった直後から売れ出した。いったいどんな用途に使われているのかわからないが、とても興味深い。

iStockphotoでも回売れている望遠鏡の3DCG。1カ月に1枚は売れている

最後に、担当編集者が「何回も打ち合わせでお願いしているので、書いてください」と涙目でしつこく言ってくるので、現在までの累計収入を次回こそ計算して報告したい。