みなさんこんには。節約アドバイザーの丸山晴美です。『丸山晴美の節約道場! 年100万円貯めるためのマネーテクニック』では、Q&A方式で、年間100万円を貯めるテクニックを紹介しています。今回は、ボーナスの使い方についての質問にお答えします。


【Q】もうすぐボーナスが支給されますが、そのほとんどをローンや帰省費用で使い切ってしまう予定です。このままでは良くないとは思っていますが、どうしてもボーナスをうまく貯金にまわすことができません。ボーナスを貯金にまわすにはどうすれば良いのでしょうか。


【A】 ボーナスは"なかったもの"として考えるのが賢明です。と言うのも、基本的なボーナスの考え方として、企業の業績によって支給額の変動があり、給料のように労働をすれば支給されるものとは少し性質が違ってくるからです。ですから、お勤めの会社の業績が悪ければ、場合によってはボーナスの支給額の減額や最悪の場合ゼロということも考えられます。

仮にゼロになってしまった場合を考えると、ボーナスを当てにした消費はやめておくべきでしょう。

また、ボーナスで日々の生活費の補填(ほてん)をしている家庭もあるかと思いますが、家計は月々の収入でやりくりするのが基本ですので、その中で収まるような家計の見直しが必要です。

住宅ローンのボーナス払いは"損"

少し話しはそれますが、住宅ローンにボーナス払いを組み込んでいる方も多いと思います。確かにボーナス払いをプラスすると月々の返済は楽になるかもしれませんが、そもそもボーナス払いは"損"なのです。その理由は、本来であれば月々で支払う分をボーナスまで待ってもらっているので、その分の利息がかかっているのです。そして仮にボーナスが支給されなかった、またはボーナスのない会社へ転職したといった場合に、そのボーナス払いが重くのしかかることがありますのでその点にも注意が必要です。

仮にボーナスがない会社へ転職した場合にできることとしては、月々の収入からあらかじめボーナス払い分を取り置いておくか、ボーナス払いをやめて月々の返済にならす支払い方法に変更するかでしょう。

先行きが不透明な経済状況を考えると、やはりボーナスは"なかったもの"として考えて行動をするのが得策といえるでしょう。

実際にボーナスが支給された場合は?

では実際にボーナスが支給された場合はどうすれば良いのでしょうか。答えはもちろん「貯蓄」です。私事で恐縮ですが、会社員時代はボーナスの9割を貯蓄へまわして、残りの1割を自分のおこづかいにしていました。ボーナスのほとんどを貯蓄へまわせると、当然ですが貯蓄のスピードも速くなります。第一回目でもご紹介しましたが、年100万円貯めるために必要な貯金額は、月々積立てる場合は約83,500円ですが、ボーナス払いを20万円×2にすると、月々50,000円の積立てで達成することが可能です。

とはいえ、9割は厳しいという方も多いかと思います。無理をしすぎるのもよくありませんので、最低でも7割を貯蓄へまわして、残りの3割は自由に使っても良いでしょう。

貯蓄の7割の中でも少し工夫をして、そのうちの5割は純粋な貯蓄、2割は家電や車検、帰省費用といった月々で積み立てをしているものにプラスさせるのも一案でしょうし、自由に使えるお金の3割の中でも、飲み代にパーッと使うのではなく、月々の給料では買いにくいスーツや靴などちょっと値が張る買い物に使ってみてはいかがでしょうか。

ある程度まとまった金額が支給されるボーナスは嬉しいものですが、ここでどれだけ冷静になってお金の計算ができるかどうかで、残るお金も変わってきます。上手に貯めて、計画的に使うようにしましょう。

ボーナスの用途割合例

  • 貯蓄7割の内訳 : 貯蓄 5割、特別支出用貯蓄 2割

  • 自由に使えるお金3割の内訳 : スーツ代 2割、他 1割

執筆者プロフィール : 丸山 晴美(まるやま はるみ)

外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。