【コラム】

PCスクランブル

59 Windows 2000/XPシステムバックアップのすすめ(2)

 

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PCに何らかの問題が起こった時に、OSの再インストールに比べたら短時間でシステムを復旧できる手法がシステムバックアップですが、場合によっていくつかの問題が出ることもあります。そうした問題で代表的なものとしては以下のようなものがあります。

○Windows 2000/XPが起動できない問題

システムバックアップで作成したバックアップデータをリストアした後に、データは完全にリストアできているはずなのにWindows 2000/XPが起動できない場合があります。

この問題は、バックアップを行った時に使用していたHDDの状態と、リストアした時のHDDの状態が変わった時に起こりやすく、たとえば使用しているHDDの機種を変更したとか、HDDを変更していなくてもパーティションサイズを変えたり、フォーマットを行ったという場合に発生することがあります。このような場合では、HDDのブートローダが消去されることがあり、そのためWindows 2000/XPが起動できなくなります。

この問題は、新たにブートセクタを更新することで対処でき、更新後にWindows 2000/XPを正常に起動できるようになります。ブートセクタの更新は次のような手順で行います。

・Windows XPでのブートセクタの更新手順

  1. Windows XPのセットアップCDでPCを起動する
  2. セットアップが実行されたら最初の画面で「回復コンソール」を選択
  3. 使用しているキーボードのタイプを選択
  4. 回復コンソールに移ったら、回復するWindowsを番号で選択
  5. Administratorのパスワードを入力
  6. コンソール入力待ちになったら「fixboot」コマンドを実行
  7. パーティション書込み問い合わせでは「y」を入力
  8. 「exit」コマンドで回復コンソールを終了
    (注:Windows 2000の場合は若干手順が異なりますが、おおよその手順は同じです)

回復コンソールとは、DOSのコマンド入力画面に似たようなもので、Windows 2000/XPに何かあった時に応急処置を行うことができるようセットアップCDに用意されており、この画面から修復用のコマンドを実行することで、システムをある程度回復させることができます。なおこの回復コンソールでは、Windows 2000/XPが使用しているファイルシステムを参照でき、「dir」「copy」コマンドやFDへのアクセスも利用できるので、システムクラッシュ時にデータのサルベージなどを行うこともできます。

Windows XP回復コンソールによるブートセクタ更新

回復コンソールでブートセクタ更新をするためのコマンドは「fixboot」というもので、このコマンドを実行すると、ブートセクタにWindows 2000/XP用のブートローダを書き込みます。その後再起動し、更新が正常に行われている場合はWindows 2000/XPが起動するはずです。

○ログオンが繰り返される問題(Windows 2000のみ)

Windows 2000でシステムをバックアップ・リストアした場合に、OSを起動後にログインすると「仮想メモリが限界です」というメッセージが表示され、再びログオン画面に戻る問題が起こる場合があります。

Windows 2000をリストアした後に表示されることがある警告

この問題は、ログオン後に表示されるメッセージから仮想メモリのサイズが小さいことが原因のようですが、実はこれはWindows 2000の既知の問題で、HDDの「ディスク署名」が原因となっているものです。この問題は以下のMicrosoftのサポートページに詳細解説がありますので、詳しいことはそちらを参照してください。

・ブートドライブ文字が変更されているとログオンできない
http://support.microsoft.com/default.aspx?kbid=249321

このログオン問題は、ディスク署名がバックアップHDDとリストアしたHDDで異なっている時に発生することがあり、サポートページに記載されている方法でレジストリを編集することで解決します。もしくはMS-DOSの起動FDでPCを起動し、「fdisk /mbr」とコマンドを実行するか、上記の回復コンソールで「fixmbr」というコマンドを実行して署名の消去を試してみます。

署名の編集後は警告表示が行われず、Windows 2000にログオンできるようになります。署名を消去した時には、ログオン後に署名の再構成が行われ、HDDに新しい署名が書込まれ、再起動後にWindows 2000が使用できるようになります。

○その他の問題にも注意

以上、システムバックアップを行う時に、比較的起こりやすい問題とその対応方法を並べてみました。今回は詳しくとりあげる場がなかったので割愛しましたが、その他に起こりがちな問題としては、パーティション作成・フォーマット方法などがあり、特にFAT/FAT32を使用する場合では、起動パーティションをアクティブにするのをうっかり忘れることもあります。またRAIDを構築する場合や特殊なHDD I/Fを用いる場合は、バックアップツールが対応していない場合もあるので、システムバックアップ時はこうした問題が起こらないよう注意して行いましょう。

(ご注意)
本コラムの内容は、この方法がすべてのPC環境に適用できることを保証するものではありません。本コラムを参考にバックアップ/リストアを行い、その結果問題が生じた場合でも、筆者および編集部はその責は負いません。実施に際しては、あくまでもユーザーの自己責任でお願いいたします。

PC Creation( pccreation@pc.mycom.co.jp )

バックナンバー
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インデックス

連載目次
第62回 2003年PC動向総決算
第61回 DX9対応ビデオカードのゲームパフォーマンスを再検証
第60回 DDR-Iの最終形態? PC4300メモリを試す
第59回 Windows 2000/XPシステムバックアップのすすめ(2)
第58回 Windows 2000/XPシステムバックアップのすすめ(1)
第57回 深まる秋に奏でてみよう真空管サウンド
第56回 便利アイテムUSBメモリを使いこなそう(追補編)
第55回 PCライフの罠(5) 2003年夏の重大トラブル事例
第54回 ついにリリースされたAthlon 64の展望と課題を探る
第53回 便利アイテムUSBメモリを使いこなそう(3)
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第44回 低コストファンコントローラ製作に挑む(1)
第43回 DVD-R/RWを使いやすくする新機能とReadDVD!
第42回 PC関連機器の節電対策
第41回 新世代HT搭載Pentium 4と旧型マザーの相性チェック
第40回 新たなPCネットワークの可能性を探る(2)
第39回 新たなPCネットワークの可能性を探る(1)
第38回 PCライフの罠(4) 冷却ファンのメンテナンス
第37回 新鋭ファンレスビデオカード・インプレッション
第36回 記録型4倍速DVDドライブ 「+」と「-」の比較検証(2)
第35回 記録型4倍速DVDドライブ 「+」と「-」の比較検証(1)
第34回 ビデオカードの静音化に挑む(2)
第33回 ビデオカードの静音化に挑む(1)
第32回 PCライフの罠(3) HDDクラッシュにご用心
第31回 UltraATAケーブルをスマートケーブルにする
第30回 旧型マザーで高倍率のAthlon XPを使用する
第29回 ビデオカードのVIVO機能
第28回 ロープライスメモリの誘惑
第27回 重量級ベンチマーク、3DMark03リリース
第26回 電源品質を考察する(2)
第25回 電源品質を考察する(1)
第24回 CPUメーカー業績とBarton
第23回 今後のPCメモリを洞察する
第22回 2003年の注目パーツ
第21回 2002年PC動向総決算
第20回 シリアルATA使ってみました
第19回 Pentium 4 Hyper-Threadingの行方
第18回 PCライフの罠(2) 拡張カードが動かない!?
第17回 ときめき無料レンタルサーバ
第16回 未知なるPCオーディオ
第15回 PCライフの罠(1) 冷却ファンの故障
第14回 本格的な普及となるか? USB2.0
第13回 AMD Hammerを占う(後)
第12回 AMD Hammerを占う(前)
第11回 ACPI活用法その3 STRモード
第10回 ACPI活用法その2 休止モード
第9回 ACPI活用法その1 ACPIとは?
第8回 転ばぬ先の杖! パソコンの雷対策
第7回 ノートPCを冷却したい
第6回 CPUの消費電力改善テクノロジ
第5回 これからのCPU冷却を考える
第4回 熱対策その4 擬似スピードステップ
第3回 熱対策その3 パーツチェンジ
第2回 熱対策その2 冷却ファンの効果
第1回 熱対策その1 まずは温度計測

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