【コラム】

PCスクランブル

42 PC関連機器の節電対策

    PC Creation  [2003/06/23]

    既にCMなどでご存知のことだと思いますが、今年の夏は原子力発電所の諸問題により、都市部での電力不足が懸念されています。東京電力の予想によれば、もし来る夏季期間に猛暑が続くような場合、関東においては平日昼間に6,450万kWを超える電力が必要になるものの、一連の原子力発電所の停止により650万kWが不足する見通しです。

    電力はライフラインの1つですから、これが不足するようなことになれば大変です。夏に必需品となるエアコンの使用も大幅に制限されるか、もしくはあまりにも使用しすぎると、一部では電力がストップすることもあり得るかもしれません。そのようなわけで、電力会社からは節電のためのCMなどが流されており、一般家庭においても節電への協力が必要な状況です。今回のコラムでは、ささやかでも節電するために、PC関連機器の節電について考えてみます。

    ○無視できないPC関連機器の待機電流

    節電の第一歩といえば、使用していない時には電源をオフにすることですが、ことPC関連機器においては、使用していない時でも電源をオフにしていない機器がたくさんありそうです。たとえばPC関連機器の多くにはACアダプタが付いてきますが、このACアダプタをコンセントに挿したままという方が多いのではないでしょうか。またPCを使用する上ではCRTや液晶などのディスプレイが必要ですが、この電源スイッチをオンにしたままにしている方もいるかもしれません。

    「ACアダプタはコンセントに挿したままだが、使用していない時は機器を外しているから電源はオフになっているはず」「ディスプレイはPCの電源をオフにすれば、ビデオ信号がオフになり、それと連動してディスプレイも電源がオフになるはず」と思われるかもしれません。しかしよく見てみると、その時にも待機電流が流れており、機器を使用しなくても電力が消費されているのです。

    では参考のために、ここで一例をみてもらいましょう。PC関連機器の待機電流がどれくらいか、筆者が所有している各種機器をいろいろ調べてみましたので、それを以下に例として示します。

    PC関連機器の待機電流参考値(AC100Vラインにて測定)

    機器 待機電流 動作電流 電源仕様
    PCスピーカー
    26mA
    33mA
    DC12V-1.0A
    USB HUB
    30mA
    42mA
    DC7.5V-2.0A
    デジカメ
    11mA
    55mA
    DC7V-1.0A
    3.5"USB HDD
    11mA
    72mA
    DC12/5V-1.0/1.5A
    2.5"USB HDD
    15mA
    31mA
    DC12V-1.5A
    CD-R/RWドライブ
    27mA
    94mA
    DC12/5V-1.5/1.5A
    ノートPC
    20mA
    315mA
    DC15V-2.7A
    CRTディスプレイ
    57mA
    663mA
    AC100V-115W
    TFTディスプレイ
    52mA
    283mA
    AC100V-35W

    この表をみると、どの機器においても待機電流はゼロではなく、機器によっては動作時と変わらないくらいの電流が流れているものがあります。そのなかでもディスプレイは動作時の電力が大きいのに比して待機電流も大きいようです。

    上記の表では表記単位がmAと小さいため、消費が少ないように感じますが、例えばPCスピーカーでは26mA×100V=2.6Wと、それなりの電力を消費しています。TFT液晶ディスプレイにおいては52mA×100=5.2Wとなり、動作時のおよそ1/6ほどの電力を消費しています。

    このようにPC関連機器では未使用時においても電力を消費しており、使用している機器の数が多ければ多いほど、無駄に電力を消費しているのです。

    ○PC関連機器の対策方法

    では待機電流をゼロにするにはどのようにすればよいかというと、以下のような方法が考えられます。まずACアダプタはその形をみれば一目瞭然ですが、これはそもそもコンセントに挿したまま使用することを想定した作りとなっており、使用するたびにACアダプタをコンセントに挿し、使い終わったらまた外すという使用方法では大変不便です。そこで以下のようなスイッチ付きACタップを使用してみます。

    スイッチ付きACタップ

    このスイッチ付きACタップには、使用する機器ごとにスイッチが設けられています。これにはコンセントの数(1~5個)によって各種類があり、スイッチオン時にランプが点灯して電源の切り忘れを防止するものがあります。値段は500~2,000円と低価格ですので、購入しやすいものを選択すると良いでしょう。これによってACアダプタはコンセントに挿したままでも、使用していない時はスイッチをオフにすることで待機電流をゼロにすることができます。

    なおスイッチ付きACタップではスイッチとACアダプタが干渉して差込みづらいことがあります。このような時はACアダプタ用の延長コードを利用してみましょう。

    コンセントに挿しづらい時は延長コードを利用

    次にディスプレイですが、ディスプレイは電源スイッチがついていますので、PCを使用しない時にはディスプレイのスイッチをオフにするのが最も適切だと思われます。しかしPCと連動して電源がオンになれば、そちらの方が確かに利便性がいいといえます。このような用途では、PCの電源入力を感知してコンセントを自動的にオン/オフする連動タップを使用するという方法があります。

    PCの電源入力を感知して電源オン/オフする連動タップ

    連動タップは自動的に電源をオン/オフしてくれる便利なACタップですが、これは値段が5,000~8,000円ほどと比較的高価なので誰にでも勧められるものではありません。ですが便利な機器ですので、予算があれば使用してみてください。連動タップ使用時はPCの電源をオフにすると、ディスプレイは電源スイッチをオフにしなくても待機電流がゼロになります。

    ○節電への協力

    以上のようにPC関連機器の節電方法を考えてみましたが、PC関連機器の節電でどれくらいの電力が節約できるのかは未知数であるものの、何もしないよりは良いでしょう。また、何より機器の待機電流はまったくの無駄で、これをなくせば電気代も節約できます。今回は機器の節電のために2種類のACタップを紹介しましたが、こうしたACタップを使用しなくても、機器のACアダプタはコンセントから外しておくこと、ディスプレイのスイッチはオフにすることで節電できます。各機器の消費電力はいかに少なくても、大勢のユーザーが協力すれば、大きな電力を節電できるものと思われますので、皆さんの節電への協力をお願いします。

    東京電力
    http://www.tepco.co.jp/

    東京電力 節電のお願い
    http://www.tepco.co.jp/setsuden/index-j.html

    PC Creation( pccreation@pc.mycom.co.jp )

    バックナンバー
    http://pcweb.mycom.co.jp/column/scramble.html

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