【コラム】

「老後破産」を回避せよ! - アラサーから始めるマネー対策

12 借金は老後破産への最短ルート

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連載『「老後破産」を回避せよ! - アラサーから始めるマネー対策』では、FPの馬養雅子氏が、貧困により老後の生活が破綻する「老後破産」をどのように回避すればよいのか、アラサーのうちからできる対策法をご紹介します。
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「老後破産」を避けるために必要なのは、支出をコントロールして計画的にお金を貯めること。反対に、絶対にしてはいけないのは"借金"です。

お金を借りると、それを返済することが最優先となるので、返済している間はお金が貯められません。それだけでなく、一度お金を借りると、それを返すためにまたお金を借りるということにもなりかねず、そうした負のスパイラルにおちいると「老後破産」どころか、それ以前に破産してしまう可能性もあります。

住宅ローン以外の借金はしないこと

とはいえ、マイホームは金額が大きく現金一括払いで買うのは難しいので、住宅ローンを借りないわけにはいきません。なので、住宅ローン以外の借金はしない、というのが鉄則です。

例えば車やバイクをローンで買う人もいますが、やはり望ましいのは現金一括払いです。「ローンの返済をしながら貯蓄もするからOKでしょ」と思うかもしれませんが、ローンの利息は預金の利息よりずっと高いので、バケツに水を溜めているつもりが、底に穴があいていて少しずつ水が漏れているようなもの。金利の差は確実に負担となります。

「借金」は絶対にしてはいけない

クレジットカードは「一括払い」か「ボーナス払い」のみ

今の世の中はとてもお金が借りやすくなっていて、「お金を借りる」ということを意識せずに気軽に借金できる方法があります。

その1つがクレジットカードのキャッシング。クレジットカードを使って、銀行やコンビニのATMからお金を引き出すことができる仕組みです。といってもそれは自分のお金ではなくカード会社や消費者金融会社からの借り入れなので、返済しなければならないし、利息もつきます。

もう1つはリボルビング払い。クレジットカードの利用代金を毎月一定額額支払っていく仕組みです。

通常、クレジットカードの利用代金は翌月あるいは翌々月に銀行口座から引き落とされます。買い物額が違えば、返済額も毎月違いますよね。

それに対してリボルビング払いは、例えば毎月の支払額を2万円に設定にすると、ある月のカード利用額が3万円だったとしても、翌月あるは翌々月に銀行口座から引き落とされるのは2万円。残りの1万円の返済はそれ以降に繰り越されます。繰り越された部分はカード会社から借り入れたことになり手数料(利息)がかかります。さらに、カードの利用額が毎月の支払額を上回る状態が続くと、いつまでたっても支払いが終わらず利息を払い続けることになってしまいます。

クレジットカードで買い物をしただけのつもりが、実はお金を借りていた、というわけで、リボルビング払いは「隠れ借金」といえるかもしれません。クレジットカードを利用するときは、手数料のかからない一括払いかボーナス払いだけにしましょう。

キャッシングやリボルビングは、いったん利用するとその返済に追われて貯金ができないだけでなく、利息の負担も生じます。今、銀行の預金金利は0.01%に満たず、住宅ローンの金利も2%前後。そんな中で、キャッシングやリボルビングの利率は何と15~18%! ものすごく高いということを知っておいてください。

支払いの先送り=コントロールができていない証拠

そもそも、キャッシングでお金を借りたりリボルビング払いで返済を先送りしたりする状況というのは、収入を上回る支出をしているということですから、それ自体が問題アリ。支出のコントロールができていないとすれば、それを見直す必要があります。

「欲しいものはお金を貯めて買う」というのが基本。それができずに、欲しいモノがあると借金までして買ってしまうという人は、「欲しい」と思ったときにその気持ちを抑える力をつけること、そして何かを買おうとしておサイフを開ける前に「これは自分にとって本当に必要か」を考えることを身につける努力が必要。それができないと、老後破産へまっしぐらです。

執筆者プロフィール : 馬養雅子(まがい まさこ)

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。金融商品や資産運用などに関する記事を新聞・雑誌等に多数執筆しているほか、マネーに関する講演や個人向けコンサルティングを行っている。「図解 初めての人の株入門」(西東社)、「キチンとわかる外国為替と外貨取引」(TAC出版)、『明日が心配になったら読むお金の話』(中経出版)など著書多数。オフィシャルホームページ「あなたのお金のアドバイザー」。

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インデックス

連載目次
第40回 お金ときちんと向き合って老後破産を回避しよう
第39回 "よい習慣"で老後破産を回避する
第38回 シングル男子とシングル女子、老後破産リスクが高いのはどっち?
第37回 老後破産を回避するお金の「読み書き能力」
第36回 老後資金づくりに向かない運用
第35回 想定外の出来事で老後破産しないために
第34回 介護で老後破産してはいけない
第33回 自分年金作りはコストを抑えて効率アップ
第32回 投資信託の積立で老後破産を回避する
第31回 コツコツ投資で老後破産を回避する
第30回 預金一辺倒は老後破産につながる?!
第29回 親と同じだと老後破産する
第28回 病気やケガで老後破産しないために
第27回 国の年金、実はとってもおトク?
第26回 「老後破産」っていうけれど、国の年金はどうなっているの?
第25回 老後破産回避に役立つ保険、役立たない保険
第24回 老後破産しないマイホームの買い方
第23回 "夢のマイホーム"で老後破産!? 購入前に覚えておきたい「3つのNG」
第22回 間違った教育費のかけ方で陥る"パラサイト破産"とは
第21回 教育費で老後破産しないために
第20回 シングル・晩婚者が注意すべきお金の話
第19回 老後破産しないための「結婚とお金」
第18回 お金のこと「わからない」「面倒くさい」が老後破産につながる
第17回 「老後が心配だから個人年金」はNG!
第16回 老後破産しないためにいちばん大切なこと
第15回 ダイエットできない人は老後破産する?!
第14回 収入が多いほど「老後破産」しやすい?!
第13回 老後破産予備軍はおサイフでわかる?!
第12回 借金は老後破産への最短ルート
第11回 クレジットカードは賢く使おう
第10回 やみくも貯金よりメリハリ支出
第9回 「みんなと同じ」が自己破産につながる?
第8回 行き過ぎた"ゆとり費"は貯蓄の敵
第7回 お金が貯まらない人がやっている3つのムダ
第6回 結婚後の生活費は「家計用口座」で一括管理
第5回 「お金にルーズ」は老後破産への第一歩
第4回 「ためられない」が老後破産につながる
第3回 老後破産しないためには、人生の"貯めどき"を逃さない!
第2回 "先取り貯蓄"が人生の味方になる
第1回 老後破産は結婚から始まっている!?

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