勇気をふりしぼって告白したのにうまくいかなかったとき、とても悲しくてつらくて、目の前が真っ暗になってしまった。そんな経験をしたことのある人、男性に限らず女の子にも多いことと思われます。

女の子の場合、好きな人ができた! という時点で親しい女の子の友だちにすぐに、「◯◯くんのことが好きなのー」と報告し、その後もことあるごとに、彼のどんなところが好きか、どんなことばをかけてもらったのかといったささいなことまで友人に話していたりするものです。

ですからもちろん、告白しようと思う……といったことももちろん、友人に相談していますし、相談の結果どうなったか、どのように告白したかその手法までも、こと細かに打ち明けているケースも多いはずです。

なんでも友人に相談するということには、もちろんデメリットもついてきますが、話すことによってアタマの中身が整理される。自分の考えだけでなく、友人の目線という他の角度からも告白した相手や自分を見ることができるといったメリットもあるものです。

そのため、「△△くんみたいな男子にそういう押しの一手はよくないかもねぇ」「プライド高そうだから、もうちょっと気をつかってあげないと」と告白してうまくいかなかった場合でも反省会ができて、次回は同じ過ちを繰り返さないよう注意できたりもするわけです。

ところが、男性の場合、自分の感情をおおっぴらに友人に話すだとか、恋愛について男友だちと語り合うだとか、告白してふられたことをわざわざ友だちに話そうとは思わないというタイプの人が意外にたくさんいるものです。

反省会なしに、次に挑むわけですから、どうしてもまた、同じようなシチュエーションで同じようにお断りされてしまう。そういったケースが後を絶たなかったりします。 今日は、女の子から見て、これはちょっと……という告白の仕方について考えてみることにします。

●別に私と親しくもない女の子に、私に告白しようかどうかとしきりに相談を持ちかけていたらしく、告白の途中でやたらと、「Cちゃんに相談したらこう言われて」と繰り返していた。正直、彼女が私の何を知っているの? と思ったし、そんなに親しく話ができる女の子がいるなら、その子とのほうが相性がいいんじゃない? と言いたくなった。

●告白される前から、彼以外の男子と話をしているだけでものすごい剣幕で説教されたり、やきもちを焼かれたりしていたので、「私のこと好きなんじゃないの?」と彼をからかったら、「Dちゃんみたいな子はまじで好きにならない」と豪語されていた。それどころか、「男をそそのかすようなやり方がうまくいくと思ってるの? オレには逆効果だから」とまで言われたので、私を好きというわけではなく、職場の同僚として心配してくれているのだと納得した。

それから数カ月してから、「やっぱり好きかも」と告白されたが、自分の中で(彼は脈なし!)と気持ちを切り替えてしまっていたので、もうムリだと思った。自分の気持ちに気づけない。スナオになれないって、小学生男子か! と思った。

●「お母さんに相談したんだけど」と言われた。彼のことをマザコンと決めつけたくはないけれど、彼と彼のお母さんがどのような感じの親子関係なのか知らない状態で、「お母さんが、お母さんが」と連呼されると、マザコンなのかな……と思ってしまう。女の子に告白するときに、お母さんは持ち出さないほうがいいのでは……と言いたくなった。

●「オレは、女の子のこと外見じゃなく中身だと思ってるから」と告白のついでに持論を語られた。それって、私は顔がかわいくないっていう意味? と聞いてみたかったけれど自分で聞いてむなしくなりそうなので聞くのはやめておいた。好きな相手のことは、容姿や性格の欠点もひっくるめて全部好きなものだと思うから、わざわざ外見はどうでもいいとか言わなくてもいい気がする。

●有名なマンガのプロポーズのセリフらしいのだけれど、「Eちゃんを幸せにする自信はないけれど、Eちゃんと付き合ったらオレはすごく幸せになれる自信がある」みたいな告白をされた。私の幸せは? と自分に問うてみたけれど(幸せはなさそう)と思ったので、お断りしました。そういうことを言ってもゆるされるキャラとマッチしないキャラの人がいると思う。

●会社の親睦ボーリングで調子がよく勝っていたとき、一緒のチームになった同僚から、「一緒にいると運がいいね。いっそ付き合っちゃう?」と言われた。「また、冗談ばっかり言って」と肩をバンとたたいたら、すごく悲しそうな目をされてしまった上に、後で先輩男子から、「あれ、本気で言ってたぞ」と言われてしまった。本気なら本気らしく、その場のノリとか冗談めかしてとかで告白されても、女子力高い女の子ならわかるだろうけど、にぶい私には気づかないよ……と思います。

このように、女の子の立場からするとこの告白の仕方はちょっとわかりづらい、そういうことは言わないでといったパターンのようなものがあるものです。女子の友人に相談するのはいいことだと思いますが、それをわざわざ告白する本人に伝えてしまうと、そんなに相談する女の子がいるなら、この人は女子に困っていないんだろうな……と思われてしまうこともあるものです。

また、自分の気持ちに気づかず、まるで彼氏のようにふるまっておきながら好きかどうかハッキリせず、スナオになれないというのも、恋愛精神年齢が小学生男子……と受け止められてしまったり、相手の女子の気持ちが「よしよし」とお姉さん目線にかわってしまったりということにもなりかねません。

恋愛はむずかしく、告白の仕方も受け止め方も十人十色で答えというものがありません。ですが、付き合う前から女友だちの存在をにおわせる、お母さんがお母さんがと話に持ち出してしまう。ふられてもキズつかないように、軽いノリでやりすごそうとする。自分の気持ちに正直になれない、といった行動は、告白という場面になると女の子から、いい加減で誠意が足りないように、思われてしまうかもしれません。

告白するときは、自分の気持ちをまっすぐに誰かのことばを借りず、正直に話すのがいちばんだと思います。それがなかなかむずかしいから、男の子も女の子も右往左往してしまうのですけれど、ぜひがんばってみてほしいところです。

酒井冬雪です。さっきまで、一緒にいたのに、バイバイして別れてからメールで告白。親しい友人(男女どちらでも)を通じての告白っていうのも、いかがなものかと思います(笑)。それでうまくいくこともあったりするんですけどね。では、またねー!