なぜだかわからないけれど、女の子が突然不機嫌になってしまった。「機嫌よくない?」「どうしたの?」といくら聞いても、「なんでもない」とか「自分の胸に聞いてみれば」などと言って取り合ってくれない。

いったいどうすれば、いつものかわいくて楽しい彼女に戻ってくれるのだ? いったいぜんたい、オレが何をしたというのだ? と困り果ててしまった経験をお持ちの男子…けっこう多いと思います。

相手は別に、自分の彼女、恋人でなくてもかまいません。親しい友人女子だったり、職場の同僚の女の子や先輩女子だったりしたこともあるかもしれません。なぜだか理由は思い当たらないけれど、女子の機嫌を損ねてしまったが、できれば早急に機嫌を直してもらいたい……そんなとき男性のみなさんには何ができるのか? という問題について今日は考えてみることにします。

男性の中には、女の子が不機嫌になってしまうと、ムッとしてしまって、自分が彼女よりもさらにもっと不機嫌になるという方法で対処する人がいますが、それが最もよい対処法とは言えない……と男子のみなさんもきっとわかってはいると思います。

なぜかというと、男性が不機嫌に怒り出したら、体も大きく腕力もある分、怖さが増すものですし、女の子としては恐怖が先に立って、自分の感情をおさえて男子にあやまったり、気を遣ったりしてしまうことがあるからです。しかし、女の子が「怖い」と思う気持ちを利用して対抗しても、根本的な問題の解決にはなりません。

それでは、怒りや悲しみが女の子の心の中に蓄積してしまい、いつの日か恋人関係や友人関係に取り返しのつかない結果をまねくことにもなりかねないのです。男性のみなさんには、ぜひとも女の子の不機嫌という問題にも、建設的な解決方法をみつけてほしいと私は思います。

先に、手っ取り早く女の子の不機嫌を解決できる方法を言ってしまいますと、それは「休憩してもらう」のがいちばんです。

女の子が不機嫌になってしまうには、原因がいろいろあると思います。彼氏であるあなたが、自分では気づかないうちに彼女の神経を逆なでするようなウカツな発言や態度を取っていたかもしれないし、彼女の健康状態に気づかず、デートのときにむりを言っていたかもしれない。

かわいそうだけれども、あなたとはまったく関係のないところで、仕事や女子同士の友人関係などでトラブルを抱えていて、アタマを悩ませていたせいで、ちょっとしたことでも不機嫌になってしまったのかもしれません。

原因や理由がどこにあるかも、あとで必ずつきとめなくてはならないのですが、彼女が不機嫌だと気づいたら、まずはとにかく休ませてあげることが大切です。デートで、彼女においしいものを食べてもらいたくて、駅や駐車場から遠いお店に連れていこうとハイヒールの彼女をたくさん歩かせていたり、人気のお店で予約も不可能だったのでもう30分以上も列に並んでいたりしたとしても、なんとかして彼女を休ませてあげるといいでしょう。

休ませるといっても、そこで眠ったり寝転んだりすることはできませんから、ちょっと高カロリーな飲み物を自動販売機で買って飲ませてあげる。アメやチョコレートなどの甘いものを持っていたら彼女に食べさせてあげる。たったそれだけで、女の子の胃袋と心は安らぎを覚えることができる場合もあるのです。

これからおいしいものを食べるのだから、そこはガマンと、自分の意思を押し付けるのではなく、疲れて機嫌が悪そうな女の子には臨機応変に対応してあげることが大切です。ひと口の飲み物や、お菓子でイライラや不機嫌がすーっと消えたり、半分なくなったりする女の子は案外多いもの。

オレはお菓子を食べないという男性も、彼女のためにバッグやポケットに、いつもアメやガムやチョコレートをしのばせておくといいと思います。男の子はどうしても、彼女に大きなよろこびをあたえてあげたくてがんばってしまいがちです。

けれど、そのために女の子を体力的に疲れさせたり、空腹をガマンさせたりしてしまうこともあるわけなのです。大きなよろこびしか見えずに、小さな苦痛や疲れに目をつぶると、女の子を不機嫌にしてしまうこともある。

そう気づいたら、臨機応変に、「ちょっと疲れたでしょ? 足痛くない?」と気づいてやさしい言葉をかけてあげる。「おなかすいたね。これつまんでおいたら」とチョコレートを口に入れてあげるなどして、女の子の小さな苦痛を取り除いてあげる気遣いをみせてほしいなと思います。

また、今日のデートはあそこにいってここにいって、あれもしてこれもしてと計画や予定を立てて(彼女にはサプライズとしてその話はしていない)実行したいタイプの男性もいるものです。

しかし、その計画に彼女の体調やコンディションは組み込まれていなくて、疲れて悩みを抱えている彼女をあちこちへ引きずり回してしまっていただけだとしたら、不機嫌になられてもしかたないと思います。

そんなときは、自分の綿密な予定や一生懸命考えた計画を変更して、彼女を家に送り返すなり、ひとり暮らしのオレのアパートに連れていくなりして、ゆっくり眠らせてあげる。のんびり、休ませてあげるのもひとつの手です。

自分の綿密なスケジュールが狂ってしまう、予定変更計画修正がなかなかできない男子は多いものですが、彼女の気持ちや体調を考えて引き下がる。今日のデートや集まりはお開きにするなど、やめる勇気をもつことも考えてみてほしいところです。

いずれの場合も、空腹を満たし、ゆっくり眠った後で、どうして機嫌が悪かったの? 何かあったの? とやさしく相手の女の子の話を聞くこと。彼女が話をしたがらなくても、しつこく食い下がって機嫌の悪い理由を聞き出すことを忘れてはいけません。

そうすることで、彼女の心にわだかまりがしこりが残ることなく、逆にあなたへの信頼や尊敬がますこと請け合いです。不機嫌になるとむっつり黙ってしまう女の子もいれば、ヒステリックにキーキーとわめく女の子もいます。

不機嫌なそぶりを見せないのにものすごく冷たくイヤミったらしい態度になる女子もいれば、しくしく泣いてしまう女子も、イライラしてピリピリしてしまう女の子もいるものです。

女の子の不機嫌にも、多種多様なパターンがあり、それにぶつかったときは男性もきっと困るし、イラッともすると思います。けれど、そんなところもひっくるめて、女の子という生き物をかわいい、いとしいと思う。そんな心の広い、やさしい男性がふえてくれればいいなと願わずにおれません。

女の子が不機嫌なときは、心を落ち着かせるために休ませて、後でゆっくり話を聞いてあげる。それだけできれば、ほとんどの不機嫌は解消されるはずですので、ぜひともがんばってみてもらいたいところです。

酒井冬雪です。女子に限らず誰でも、眠ると機嫌がなおるタイプと食べると機嫌がなおるタイプに分かれるのではないかと思います。ちなみに私、小さいときから機嫌が悪いと食べるのはそっちのけで眠ってしまうタイプでした。アイスクリームを食べさせたら、満面の笑みで機嫌がよくなる子は、きっと食べると機嫌がよくなるタイプの人だと思います。恋人や大事な女子友だちがいたら、相手がどちらのタイプか見極めてみるといいかもしれません。では、またね。