デートすると疲れる……。女の子とデートをして帰ってきてから、「はああ、なんか疲れたー」と思ってしまった経験のある人、きっと多いと思います。

それが、心地よい疲れならいいのです。彼女を楽しませよう、彼女にいっぱい笑ってもらおうとがんばり、彼女もそれにこたてくれて楽しくて楽しくて、でもはしゃぎすぎたかも……というような疲れだったらOKです。

そういう満足感のある疲れではなく、えもいわれぬようなどっとくる疲れ。なんだったのだろう、いったい……おれ、どうしてこんなに疲れているのだろう? というような疲れが家に戻った瞬間、どっとおそってきた。

心地よくない疲れとは、その理由も原因も考えたくなくて、とりあえず今日は風呂に入って寝てしまった。そして、その後、彼女から連絡があってもなんとなく億劫になる……というような疲れです。

せっかく、女の子とデートなぞしたにもかかわらず「なんか疲れた……」だなんて、相手の女の子にも申し訳ないですし、なんといってもデートが楽しくないのはもったいないと思います。

というわけで、今日は、えもいわれぬ疲労の原因を探り、今後のデートを楽しい方向にもっていけるよう考えていくことにします。

まず、大切なことは、デートから戻って疲れはしたものの、翌日になったら元気が出てきて「また、彼女に会いたいな」と思ったか否かということです。

疲れた~と思っても、翌日にはもう一度ゆっくり会いたいと思えたなら、それはデート慣れしていないか、女の子慣れしていないか、彼女自身にまだ慣れていないかの、いずれかでしょう。

何度か会うたびに、緊張もほぐれ、ふたりの時間のパターンがみえてきて、デートから帰ってきたらやっぱりまた会いたいと思えるのなら大丈夫。それは、心地よい疲れに分類していいと思います。しかし、デートから帰ってきた翌日も、やっぱりなんだかどよーんとした気持ち……というのでしたら、それはちょっと困った問題です。

これ以上深く考えず、この問題に関してはなんとなくスルーしてしまいたい気持ちもわからなくもないですが、そうすると女の子のほうが、「あれ、メールに返信こない?」とか、「あれ以来、なんだか気まずいんだけど、何か悪いことしたかな、私」とか、あれこれ悩んで落ち込んでしまいますので、男子であるみなさんは女の子を悲しませないために、ぜひとも、なぜに疲れてしまったのかを考えてもらいたいところです。

●そもそも、このデートは女の子のほうから誘われたから行ってみたわけで、自分から積極的に彼女にアタックしたのではなかった。

という場合、相手の女の子を好きになれるかどうか、一緒にいて気が合うかどうかを知るためにデートにOKした自分がいたかもしれません。もしくは、周囲から彼女のことをとってもすすめられていて、外堀を固められたためについにデートに出かけてしまったというケースもあるやもしれません。

恋愛というものは不思議なもので、追われると逃げたくなりますし、逃げられると追いたくなる。男子の場合、特にそれが顕著で、女の子に追われるよりは、できれば自分が追いたい。

ぜいたくなのですが、女の子が追ってきてくれるとふっと気持ちが冷めてしまったり、テンションが下がってしまったりという男子は後を絶たないものです。

そのせいで、デートをしていても、彼女の欠点やちょっとした過ちに目がいってしまう。知らず知らず、引き算、引き算で彼女を採点していて、帰宅してから「はああ、がっかり」というような疲れを感じてしまう。そんなケースもあるものです。

女の子から押されまくったり、周囲にやいのやいのされてデートにいったりすると、どうもうまくいかないと気づいた人は、自分から積極的に女の子を誘うほうが向いているタイプといえます。

今回は残念ながら「ごめんなさい」という結果になってしまうのでしたら、次からは自分から積極的に気になる女の子を誘ってみてほしいものです。

●デート中に会話がかみあわない。やることなすことうまくいかなかった気がした上に、彼女があまり楽しそうでもなかったので、なんだかものすごく疲れてしまった。

もしかすると、デートの予定を綿密に計画しすぎていたせいかもしれません。女の子(他者)と一緒にいて、物事がすべて予定どおりに運ぶとは限りません。

もしかしたら、彼女の体調があまりすぐれなかったかもしれないし、あんまりはしゃぎすぎたら嫌われると思って、おとなしくしていたかもしれない。ふたりとも緊張しすぎていたかもしれないし、愛が空回りしてしまったかもしれない。

思い通りにならなくて、予定通りにいかなくて疲れてしまっても、彼女からデートの後に「今日はありがとう。楽しかったよ。また、誘ってね」的なメールがきたら、こりずにがんばってもう一度、ふたりの時間を作ってみてもいいと思います。

特に、お互いに人見知りしてしまう性格だったり、異性と遊ぶことに慣れていなかったりする場合は、疲れてしまうのも仕方のないこと。一度のデートで疲れてがっくりとあきらめずに、少しずつ時間をかけて相手を知っていってほしいところです。

●実際にデートしてみたら、自分はもっと一緒にいたいと思ったのに、相手の女の子が思いのほか、さばさばした性格で、温度差を感じて疲れてしまった。

逆のパターンで、自分はサバサバしているのに、相手の女の子がさみしがりやでずーっと一緒にいたがる場合もあるはずです。

この場合は、ずっと一緒にいたいと強く思っているほうがどうしても、ほれた弱みを抱えているような状態になってしまいがちです。ですので、一生懸命に相手をひきとめようとしたり、さみしくないそぶりをしたり。あれやこれやで自分で自分を疲れさせてしまうわけなのです。

温度差をうめるというのは、なかなかむずかしいことですが、相手のペースをよくみつつ、自分ばかり我慢せずに自分の気持ちを相手に伝えていく努力が必要です。そうやって、お互いに折り合いのつく地点をみつけるまでがたいへんで疲れてしまうかもしれませんが、ぜひがんばって乗り越えてもらいたいところです、

そう考えてみると、恋愛って疲れてしまうのが当たり前で、逆にいうと疲れない恋愛ってなんなのよ? という気持ちです。

見知らぬ者同士が一日一緒に過ごしたら、それは疲れないわけがありません。けれど、楽しくてうれしくて、その疲れさえもふきとんでしまうような心のときめきがあるのが恋愛のいいところ。どんなに疲れても、それを忘れられるくらいのヨロコビがあるなら、それはきっといい出会い、いい相手なのだと思います。

疲れちゃったな、失敗しちゃったかもしれないな……というそんな経験もいっしょくたにして、女の子とデートするという経験をまるっと楽しむ。そんな心の大きい男子がふえてくれることを願ってやまない、今日このごろです。

酒井冬雪です。女の子という生き物をまるごと全部「かわいい」と思ってみてみると、デートは楽しいものになることでしょう。女の子のみなさんも、男子という生き物を「かわいい」と温かく見守ってあげて……ほしいです。では、またね。