ここで彼女からのアクションにこたえれば、この後は何かしらの恋愛的な進展があるのかもしれない。そんな状況に置かれた経験のある男子は、多いことかと思います。

例えば、友人女子から旅行のお土産に周囲のみんなよりもちょっといいもの、確実にちゃんとお返ししないといけないレベルのお土産をもらってしまった。義理チョコなはずのバレンタインチョコレートが他の男子よりも少し豪華だった。親しい女子友達から、何人かで遊園地に行こうと誘われてOKしたら、実際に現場にきたのは自分と彼女だけ。友人たちはみな都合が悪くて来れなくなっていたというわけで、2人でデートすることになった。

「○○に行かない? 」と一見デートの誘いにみえるけれど、自分と彼女の共通の趣味や興味があるイベントへのお誘いなので、デート感覚では出かけていなかった。しかし、そういえば2人で出かけていて、いつも彼女のほうから誘ってくれている。学校帰りや仕事帰りなどにさりげなく「一緒に帰ろう」と言われ、一緒に帰って寄り道をすることが多い。

こんな恵まれた状況におかれておきながら、しかもなんとなーく彼女の好意を感じていながらも、じゃあ次にいったい何をすればいいのかなぁ。ここでガッといってしまったら、彼女と付き合うことになるのかなぁ。俺は本当に彼女と付き合いたいのか? と、あれこれ迷った挙げ句に何もしない男子が最近とても増えています。女の子から、せっかくさりげないお誘いがあったのに、迷って悩んだ挙げ句結局何もしない理由はいくつかあると思います。

・友達としては彼女のことが好きだけど、よくよく考えてみると、自分から行こうと思うほど「すごく好き」な相手ではないのかもしれない。

・自分が勝手に、俺にだけやさしい、俺だけ誘っていると思っているだけで、実は彼女は他の男子にもやさしくしているのかもしれない。その辺がよくわからないので、こちらから行動は起こせない。

・一緒にいて楽しいし気が合うのだけど、彼女のことを恋愛的な意味合いで好きかどうかと考えたら、よくわからない。

・ここで「うん」と言ったら付き合うことになってしまいそうで、そんな風に押されるとNoと言えない自分がイヤだ。だから、気付かないふりをしておこう~と思う。

・100%彼女が自分のことを好きというか好意を抱いてくれていると確信できるまでは行動に移せない。キズつきたくないし。

その他にも、

・俺は受け身に見えて自分に好きな女の子ができたらガーッといく性格なので、実は押しの強い女の子は好みのタイプとはいえない。

・今は仕事も忙しいし、あまり余裕がないので、女の子と付き合うのはもう少し先でもいいと思っている。彼女とは今のままの状態が心地いい。

・彼女はあちこち誘ってくれて、やさしくて気のきくいい子なのだけど、俺としては彼女の友人が目当て……。どうしよう。

といった状況もあるかもしれません。どのような理由があるにせよ、女の子の側からすると、がんばって好意を伝えているのにずーっと待っているだけの状態。気付いてくれているのか、気付いてくれないのか。宙ぶらりんの状態で、でも彼のこと「いいな」って思っているから、彼と2人で出かけるのが楽しいから、ハッキリしない関係のままで頑張っているわけです。

男の子は、恋愛に関してはのんびり構えたり、呑気にしていたりすることが多いようですが、待っている側の女の子には様々な葛藤があります。いつまで、こうやって頑張り続けないといけないの? ホントは私の気持ちに気付いているのに、気付かないフリされているだけなのかな? ハッキリ告白とかしないと、もうダメなのだろうか。でも、男の子のほうから言ってもらいたい気持ちも少し……。

待っている側は、結構つらいものですから、何度か誘いを断られたり、少し時間と距離があいて、2人の関係が以前ほど密ではなくなったりすると「もう、あきらめたほうがいいのかも」と思ってしまう場合が多いものです。そして、向こうから……男の子ほうから誘ってくれる人、ハッキリと女子に好意を見せてくれる人があらわれると、「××くんのことは諦めよう。あれだけ頑張ったのに、結局一度も向こうから誘ってくれたことはなかったし。私が一人で空回りしていただけなのかも」と思うことにもなりかねないのです。

で、男の子のほうはというと、半年、1年、もっと遅いと2年くらい時間がたってから、「あれ……気付いたら友達の中で俺だけ彼女いない」とか、「今にして思えば、△△ちゃんはすごくいい子だった。どうしてあのとき付き合ってしまわなかったのだろうか」とか、「うわー、俺はまたもやラブチャンスを逃してしまったーっ」とか、後悔するわけなのです。

もし、半年後、1年後、数年後に「あのとき、彼女に好意を示しておけば」と後悔した経験があるという男子は、何度も同じ過ちを繰り返さないようにしてほしいなと思わずにおれません。何もしないで後悔するくらいなら、何かしら経験してみて後悔してみてもらいたい気持ちでいっぱいです。ですから、もし今、宙ぶらりんな関係の女の子の友人があなたの身近にいるのでしたら、何かしらの答えを見つけて彼女との関係をかえてみてほしいなと思います。そうすると、知らなかった彼女の魅力が見えたり、新しい経験ができたりするかもしれません。

選んで迷ってみる前に、そこに飛び込んでみるのも恋愛にはいいことですので、ぜひ、親しい女の子がいるのでしたら、後で悔いのないように、思い切って行動を起こしてみてほしいものです。

酒井冬雪です。自分からガーッていけない女子はなかなかラブチャンスが来ない……そんな時代かもしれません。シャイな女子はつらいです。花粉症の季節&季節の変わり目、みなさまくれぐれもお体ご自愛ください。では、またねー。