「これって自分の短所なんだろうな……」と男性が思っている事柄が、女の子からするとぜんぜん短所ではなく、むしろプラスポイント! というのはよくあることです。例えば、ちょっと太っていることを気にして「だからモテない」と思ってしまう男性。身長が高くないので「きっとムリだろう」と思い込んでしまう男子はいるかもしれません。

また、外見的な問題でなくても、「女の子と付き合うにはやっぱり好奇心旺盛、リーダーシップがあり、アウトドア指向というか男らしい男のほうがいいんだろうな。でも、そういう観点から見てみると、自分はどちらかというとモノゴトの細かい点にもよく気がついてしまうし、少しのことでショックを受けたり、どちらかというと繊細なほう。趣味もインドア系だし、女の子から見てモテる男のタイプではないんだろうなぁ」と、自分の性格をモテの観点から見てマイナスにとらえている男性も結構いるはずです。

しかし、短所=マイナスなんて考えなくてもいいのです。世の中には、恋愛には、必ずや需要と供給というものが存在しています。「ポッチャリ系の人が好き」「自分と同じくらいの目線の男子のほうが、ホッと安心できる」「毛深い人が好きなの」「ガリガリにやせていて、風が吹いたらヨロッとしちゃうくらいの人が好き」「マッチョな人がタイプ」というように、外見ひとつ取ってみても、女の子それぞれで色々な好みというものがあるのです。

そこに関しては、男性が女の子を見る目線で考えてみてもらえると、とてもわかりやすいと思います。男性同士で、好みのタイプの女の子の話をしていても、人それぞれ、好みのタイプって結構マチマチだったりするはずです。

黒髪の清楚な子が好きだったり、ショートカットの元気そうな女子が好きだったり、少し不思議な感じのするおもしろい女の子が好きだったり、男性の好みも千差万別なように、女の子も人それぞれの好みがあるものなのです。それは、外見だけではなく、性格的な面でも同様にいえることです。

同性である男性の目線で見ると、「やっぱり、さわやかでリーダーシップがあって、アウトドア指向な男がモテるんだろうな」と思ってしまうかもしれません。そして、そんな彼に女の子の人気が集中してしまうこともあることでしょう。しかし、そんなふうにモテる彼だって、恋人はひとりしかつくることができないのです(モテる男子が二股三股をかけると、あっという間にウワサになり、周囲の女子から干されてしまうので、モテる男ほど、そういった危険を犯さないものです)。女の子は、そのあたりの事情をよくわかっていますから、モテる男子のことを、「カッコいいよねー」と言ってはいても、自分とは無関係な話。みんなに人気だけど、私の好みのタイプではないし、向こうも私を好きにならないだろうな、と直感的に見抜いていたりもするわけです。

ですので、男性がハタから見ていて「あいつはモテる」と思っていても、実際の彼は「カッコいい」と女の子から騒がれているだけで、女性のみんながみんな、そのカッコいい男性を恋愛対象としてみているとは限らないわけなのです。

そんな賢い女の子たちは、男性の外見だけでなく、内面のこともよ~く見ています。男性としては「あまり、細かいことに気がついちゃってもダメなんじゃないか」「繊細なのは、男らしいのと間逆なんじゃないか」「気がきいてやさしいのは優柔不断と思われるんじゃないか」と、モテの観点からマイナスと思っていそうな面を「好き」と思ってくれる女性はたくさんいます。

特に、最近の女性は、男の子を見る目がさらに肥えていますから、あまりにも男っぽく、大雑把で、天然(無神経ともいう)でガハハハハと豪快な人よりも、女の子と一緒にあれこれおしゃべりできる、カフェにいても違和感がなく、料理や家事も得意といったオトメンタイプの男性を「好き」と思う人が増えてきています。

女の子はこういうタイプが好きに違いないという先入観がある男性はまだまだ多いかもしれませんが、女の子はどんどん進化していて、新しい「理想の男性像」をみつけているものなのです。そういう視点で街中を見渡してみると、女の子の身長がとても高くて、彼氏と目線が一緒くらいのカップルや、反対に女の子も彼氏も150cm後半くらいのカップル、女の子が大きくて、男性のほうが小さいカップルなどがたくさん増えていると気づくはずです。

最近の女の子は、背が高い、イケメンといった外見的なことをあまり気にしなくなってきた。そのかわり、自分と性格が「合う」という視点から男の子を見ている、といっていいと思います。ふた昔前くらいでしたら、大勢の女性からモテる「男性の法則」のようなものが、なんとなくあったかもしれませんが、今は好みが多様化しているのです。

というか、本来、恋愛とはみんなに人気がある人を射止めることではなく、一緒にいて楽しい人を探すこと、というふうに女の子が気づいたのだと思います。ですから、男性が自分で「この外見、性格は恋愛にとってマイナス面だ」と思っていることも、実はプラスだったりもするのです。今の自分に自信を持って、春から恋愛に向かっていってほしいなと思います。

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酒井冬雪です。外見もあるがままでいい! とはいえ、とりあえず人前に出る身だしなみ、清潔感といったものは、男女に関係なくあってほしい、と思う私です。花粉症のみなさん、お大事に。では、またね。