カッコいい。……そう思われてみたいものだと、誰もが一度は考えるはずです。

「カッコよくなりたい」と思ったからには、理想を追求して自分なりにできる努力をしている。髪も美容院でカットしてもらっているし、清潔感を醸し出すために細心の注意を払っているし、雑誌などを見て服装にも気を使っているつもり。やれると思ったことはすべてやっているのに、本当に「カッコよく」なれたのかどうか今ひとつ不安が残る。何かやり残しがあるのではないか。そんなふうにマジメに自分を追い込んでしまう人もきっといることでしょう。

カッコよさを考えるとき、男性が自分でこれはNGだと思っていても、女の子はそうは考えていないというのはよくあることです。また、男性が気づいていない部分を女の子は見ている。男性と女性では「カッコいい」に対する視点が違う場合も結構あるものです。

例えば、彼女のいる男性が浮気をしたとしましょう。そんなとき、彼の浮気を見抜いてしまう女子は多いものですが、どうして浮気がバレるのかというと、「目を見ればわかる」からです。携帯なんぞを盗み見しなくても、彼の目を見れば心にやましいことがある、何か隠し事をしている、ということはすぐにわかってしまう。目は心の窓と言いますが、目ですべてを察してしまうのはいわゆる「女のカン」というものかもしれません。

というわけですので、髪型や服装や清潔感からカッコよさをはかるだけでなく、「いい目をしている」というところも見るのが女の子なのです。とはいえ、「目」でカッコよさを見るとはどういうことなのかわからない男性は多いものです。具体的にいうと、笑っているときに目は笑っていない男子はちょっといただけません。その男性が、たとえ前髪を長くして目が半分隠れていようとも、女の子はそういうところをよく見ていて、「……怖い。笑ってるフリ? 」と思ってしまうものです。

笑うときは目も一緒に"ニカッ"と笑う。相手の目を見て話をする。そんな真っ直ぐな瞳に女の子は、自信や潔さ、清潔さ、カッコよさを感じるものなのです。髪型や服装の次は、キレイな目をつくるようにがんばってみるといいかもしれません。

その他に女の子が見ているところはというと、手や足元かもしれません。せっかく髪型も服装も完璧なのに、爪や靴が汚れていたりすると、残念な気持ちになってしまう女の子は多いものです。そこから「カッコよさ」を感じるわけではないかもしれませんが、それだけでカッコよさが半減してしまうことになる部分ですので、気をつけておいてもいいところです。

男性だけでなく女の子も同じだと思うのですが、「カッコいい」「キレイ・かわいい」のために、髪型も服装も手足のお手入れも、スキンケアやメイクも、すべて完璧に! と追求していくと、小さなアラや欠点が目に付いてしまいがちです。その欠点を隠すためにまたあれこれすると、それとは別のもっともっと小さな欠点が目に入ってきて、何だか不安な気持ちになったりするのです。

けれど、実を言うと自分は気にしている欠点やアラのようなものが、他人から見ると魅力になっていたり、「かわいい」「カッコいい」と思わせる要素になっていたりするというのは本当によくあることです。内股の女の子の足に「かわいさ」を感じるとか、ヒゲが生えた横顔に「カッコよさ」を感じるとか。

ですから、やれることはやった、足し算を頑張った後は、今度はどこか引き算できる場所を探してみてはどうでしょう。自分には欠点に見えるけど、魅力につながっているところにはあえて何も手を加えない。むしろ、そこを強調させてみるということです。

誰もが完璧な人に好感を抱くわけではなりません。頑張っているんだけど、ちょっと「あれれ? 」な部分がある。そんな人こそ「カッコいい」「かわいい」と言われるのだと思います。足し算をたくさんしたら、引き算で「カッコよさ」を出す。外見でがんばれるだけがんばったら、清い目を手に入れることと引き算で努力してみましょう。

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酒井冬雪です。個人的には、喉ぼとけや節くれだった腕など、ゴツゴツ感に「カッコよさ」を感じます。女子も男子も、人それぞれに好みは違うと思いますので、あまり一般論や流行りを気にせず、あるがままの自分を最大限に引き出してカッコよくなってほしいなと思います。では、またね。