「空気が読めない」。言われるとドキッとする言葉です。ドキッとするだけではなく、ちょっと傷ついたり、ムッとしたりする人もいるかもしれません。そして、少し考えてみると、「そもそも空気が読めないってなんだ」「空気が読めないと感じる事例も、人によって違うんじゃないか」と思わずにいられなかったりもします。

何をもって「空気が読めない」というのか、どんなことをしたら「空気が読めない」といわれてしまうのか。定義があるわけでもなく、感じ方も人それぞれだろうし。ちょっとした過ちなのに、自分でもすぐに「まずい」と気づいていたのに、「空気読めない」と軽々しく言われたくない。そんな風に思う人も少なくないはずです。それでは、どういった言動が「空気読めない」と思われてしまうのか。本当に空気が読めない行動と、それくらいだったら大丈夫な行動の境目についてを考えてみることにします。

公共の場で、普段の声のトーンで話をする…周囲に人がいる状況で、声をひそめたり小さくしたりといった気遣いをせずにプライベートな話をされると、周囲の目を気にする女の子としては「困った」「空気読んで~」と思ってしまいます。

特に「この間、映画を見たときの服、かわいかったよ。また、着てきて」といったノロケ系の会話や「オレの大学の先輩が、あっ、××大学だけど」といった自慢とも取れる系の話。これを人ごみや衆人環視の中で普段通りの声のトーンでされてしまうと、女の子はとっても困ってしまいます。最近増えてきたタイプの行動なので、男子のみなさんはこういった環境では少し声のトーンと落とすよう、気をつけてあげてほしいところです。

声のトーンを落とすことによって、「え、何? 聞こえないよ??」と言ってきた女の子の顔に自分の顔を近づける等、必然的に女の子との距離も縮まります。彼女との親密度を上げるためにも、声のトーンには気をつけてほしいものです。

女の子が終電の時刻や家族との約束の都合で「もう帰らないと」と言っているのに、なかなか「さよなら」をせず帰らせない…家の門限があったり、他の約束があったりで、本当に帰らなくてはいけないときに、「あっ、そういえばこの間貸したCDだけど」と、女の子が帰りづらくなるような話題を持ち出して、少しでも一緒にいる時間を長引かせようとする。そんな男子は結構たくさんいるものです。

空気読めないうんぬん以前に、恋の駆け引きの1つとして、別れ際に男性がそっけなくサラッとしていると、女の子は「ええ、そんなにあっさり帰っちゃうの? 」とビックリして、また次も会いたいという心が自然と育つものです。逆に言うと、モテる男子は女の子を引き止めたりせずあっさり帰るものです。帰らなくちゃと言っている女の子は「じゃあ」とサッパリ見送ってしまったほうが、「どうしよう、またうまく引き止められちゃった。帰るって言いづらい」と思われずにすむというわけです。

好きな女の子とできるだけ長く一緒にいたい気持ちはわかりますが、がんばってサラリとさよならしてみてほしいところです。

公共の場で我先にと行動する…ベビーカーや車椅子、杖をついたお年寄りが乗り合わせたエレベーターなどの公共の場で、自分が真っ先に乗り込み、スペースを確保したりするのは、空気が読めない行動です。そんな彼氏やデートの相手を見た女の子的には「この人、やさしくない」「周りが見えていないの? 」と悲しい気持ちになってしまいます。

エレベーター係になれとは言いませんが、周りの状況やメンバーを見て「開」ボタンを押しておいてあげるくらいの配慮ができる男性でいてくれる。自分だけでなく、公共の場で他人にもやさしくできる男性でいてくれると、一緒にいる女性はうれしい気持ちになれるものです。

デートしているのに、携帯を見てばかりいたり、携帯にかかってきた電話に出たりしてしまう…これは、男性だけでなく女性にも増えてきた行動ですが、せっかく貴重な時間を割いて2人で会っているのに、その間も友人に電話をしたり、携帯のゲームの進行具合を確認していたりすると、お互いになんだかガッカリしてしまいます。

いい雰囲気になっているとき、ラブラブしていたとき、真剣な話し合いをしているときにピロリロリンと携帯が鳴って電話に対応してしまったら、それは空気読めないと言われてもいたしかたない……と思います。映画館で映画を観るときではないけれど、ラブラブ中も携帯はマナーモードでいいかもしれません。

何でも根掘り葉掘り聞いてくる…女の子としては、彼氏に言いたくない事情があるのに、例えばマスカラが目の下に落ちてしまったのでお化粧直しをするとかの理由で「ちょっと」と席をはずしただけで、「どうしたの? 」「えっ、またトイレ? 」なんて言ってしまうと、言われた女の子はズドーンと気持ちが落ち込んでしまいます。

女の子には女の子の時間がかかる事情があるものです。ここは、黙っていたほうがよさそうだという雰囲気を察する。「今こそ空気を読むときだ! 」と思ったら、黙って何も聞かずに待っていてあげてください。女の子は必ず戻ってきますので。

以上のような言動をされてしまうと、それはやっぱり空気を読んでほしいと女の子は思ってしまうものです。ですが、ちょっとしたドジや笑える失敗に対しての「空気読めない」は「そんなところもかわいくて好き! 」と愛情をこめて言っているだけということもあるものです。男子のウカツさを「かわいい」と思う女の子って結構多いものです。大事そうなポイントで気にするところは気にしつつ、気にしないところは気にせずに、少しずつ空気を読んでいってほしいなと思います。

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酒井冬雪です。年下の知人でもいます、「男の子は空気読めないぐらいがかわいい~」と言う女の子。私の感触では、末っ子にそういうタイプの女子が多いように思います。男友だちからも「空気読めよ~」と言われてしまう。そんな男子は、末っ子タイプの女子と仲良くなるといいかもしれません。では、またね。