マンネリ……。恋愛において、女性のほとんどは、マンネリ化した状態に不安や不満を抱いてしまうものです。

付き合い始めたころは、あんなにやさしかったのに。私の話を一生懸命に聞いてくれたのに。電話をするとすぐに出てくれたのに。それなのに……最近じゃ、携帯電話にはなかなか出ない。

忙しいのかと気を遣ってメールを送れば、返信を忘れる始末。私の話なんて、上の空でほとんど聞いていないみたいだし、デートといってもどこへも出かけずに、家でゴロゴロしているばっかり。

浮気でもしているの? って聞いたら、

「そんな金もヒマもないよ」

って、鼻で笑うだけ。じゃあ、お金があったら浮気するわけ? って感じ。

「仕事、仕事って、私だって仕事は忙しいのに、いつもこっちが都合を合わせているじゃない。それなのに、どうして平気でドタキャンできるの。いったいぜんたい、仕事と私とどっちが大事なわけ?」

って聞いたら、

「子どもじゃあるまいし、くだらないこと言うなよ」

って冷たい目で言う。

あーあ、もう私のこと好きじゃなくなっちゃったのかな。こんな気持ちで付き合ってもむなしいだけなんだけど。

マンネリ化状態の間、女性はみんなこんなふうに、自問自答を繰り返し、自分ひとりで悩むことにつらくなると、女友だちに相談もしてみます。

こんなふうに、毎日、一分一秒と、女性は付き合っているふたりの関係や、彼の態度の変化、言動について、あれこれ悩んだり考えたりしているものなのです。

ところが、男性には、そんなふうに日々悩み、自問自答している女の子の繊細な気持ちがなかなかわかってもらえないようで、

(でも、オレ達は実際、付き合ってるんだから、そんなに悩む必要ないじゃん。だいたい、好きじゃなかったら、オレだって付き合ってなし。そんなこと言わなくてもわかるだろう)とか、

(はああ、また同じ文句言ってるよ。付き合ったばかりのころは、オレが何を言ってもニコニコして「いいね」なんて言ってたのに。最近じゃ、何をしても気に入らないやら、挙句の果てには「前から、自分勝手に何でも決めちゃう人だと思ってた」とか言い出すし。オレの決めたことが気に入らなかったなら、最初から言ってくれればよかったのに)とか、

(オレが忙しいのはわかってくれてると思ったのにな。付き合ってずいぶん経って、ようやく一緒にいても緊張せずに、リラックスできるようになったのに、どうしてわさわざ休日に混雑する場所へ出かけなきゃいけないんだろう。家でふたりでのんびりしているほうがいいじゃないか)とか、

なんていうふうに思ってしまうようです。

そして、ここから先が分かれ道なのですが、女性はこういった気持ちや感情、ドタキャンされた記憶、出てくれなかった電話、もらえなかった返信のことをなかなか忘れることができません。

それにひきかえ男性は、大半の人が、彼女から文句を言われたときに謝った → だから、もうこの件は終わった……と「ごめんね」を言ったことで、その件に関してはすっかり忘れてしまう(終わったと思ってしまう)場合がほとんどです。

この件は終わったから、次のときは気をつけよう。彼女もオレの気持ちを不安に感じているようだから、忙しくてもなるべく電話には出るようにしよう。メールには返信をしよう。この間の埋め合わせに、給料日になったら何かおいしいごはんでもおごってあげよう。と、今後はなるべく同じ過ちをおかさないようにしてみよう、と反省する人もいます。

しかし、そのあたりの失敗を反省して、今後の「彼女への対策」に応用せずにいると、また、同じように「電話に出ない」「メールに返信をしない」「仕事を言い訳にドタキャンする(そのくせ、男同士の約束は絶対に守っていたりして……それが彼女にバレたりするとますますまずいといえます)。

というような悪循環に陥ってしまいます。マンネリがもたらす、こういった小さなことを守れずにいると、それを忘れられない女の子の不安はどんどん大きくなっていき、しまいには、

「これ以上、冷たくされることに耐えられない」とか「他に好きな人ができた」とか言われて、別れることになってしまう。最近とても多いのですが、携帯電話もつながらず、メールも戻ってきて、いつの間にかフェイドアウトされてしまうという。そんなことにもなりかねません。

恋愛をはじめたばかりのころの不安やドキドキ、緊張感をいつまでも持ち続けて! とは言いませんが、オレの彼女なんだから「オレの気持ちはわかってるだろう」と決め付けてしまうのはよくありません。

あくまでも彼女は彼女、大切な恋人です。話を聞いてあげる姿勢、大事なときはそばにいてあげる、いつでもかけつけるよ、という雰囲気を漂わせてあげてほしいものです。

「なんか、最近、マンネリっぽくない」

と彼女に言われたら、

「そうかなぁ。そんなことないでしょ」

と聞き流さずに、

「そうかなぁ、そう思うんだったら、久しぶりにどこか遠出でもしようか。行きたいところある?」

というふうに、面倒でも、疲れていても、彼女のためなら、フットワークも軽くなるぞ的なところをみせてあげるといいと思います。女の子はやさしいので、あなたのそんなひと言で、機嫌を直したり、笑顔になったりするものなのです。

もちろん、遠出をしなくても、彼女に料理を作ってあげるとか(片付けも自分でするところあ大事なポイント)、近所に散歩に行ってケーキを買ってあげるでも、自分にできることでじゅうぶんです。

「えええ〜、いいよ、今日は寝てようよ」

ではなく、ほんの少し、アクションを起こしてあげるだけで、女性はきっとヨロコんでくれるはずなので、ぜひとも彼女のために重い腰をあげてみてください。

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酒井冬雪です。……自分は猫舌だなんて、思ってもいなかったのですが、最近、周りの人を見て「んん、もしや、私って猫舌?」という気がしてきました。今のところ、10人くらいの人のコーヒー、紅茶を飲むところ、シチュー、グラタンなどのアツアツ系食べものを食べるところを見て、そう思った次第です。けっこう、熱いうちに食べていて、舌をヤケドすることもしばしばだったのに。あれ以上熱いものを食べられる人がたくさんいるなんて……。これからも、注意して猫舌度をはかっていきたいものです。では、またね。