前回は、恋愛体質とはどういうものか……というお話をいたしました。別に恋愛体質になんかなりたくないやい、と思った男性もいるかもしれませんが、かといって「今後何十年もずっと彼女をつくる気はない」というわけでもないはずです。

今……とはいわないけれど、いずれは彼女がほしい。そんなふうに考えているのでしたら、ぜひとも自分の体質を少し、恋愛向きにしておいてほしいのです。

なぜなら、あまりにも心が恋愛に向いていないと、いざというとき、チャンスが到来したときに恋愛反射神経がさびついていて、とっさにいい反応を返せないから。


たとえば、知人のWくん(某光学機器メーカー勤務、29才)は、あるとき会社の飲み会の席で、後輩のSちゃん(27才)から、

「彼女とかいるんですか?」

と聞かれたそうです。上司のおじさん達から、かわいくて、NOと言わずに仕事をする性格のいい子……という評判のSちゃんに個人的な質問をされて、Wくんはすっかり照れてしまい、

「ええ、別にいないけど。ヘンなこと聞かないでくれよ」

とちょっと上から目線で怒ったような反応をしてしまいました。気まずそうな顔をしているSちゃんを見て、内心、

(まずい、今の返事はあまりよくなかったか?)と、Wくんがあせっていると、彼の同僚の社交的なKくんが、

「オレも彼女いないんだよね。Sちゃん、彼氏いないんだったらオレと付き合ってくれないかな」

と冗談めかした口調でフォローしてきました。すると、Sちゃんは真っ赤な顔をして、 「ええー、そういうこと言ってると本気にしますよ。私、彼氏いないし」

とうつむいて照れています。ふたりのやりとりを聞いたWくんは、

(そうか……こういうときは、今のような言い方をすればよかったのか。ああいう言い方だったら本気に取られないだろうし)

と、自分にあんなことが言えるかどうかは別にして、Kくんのフォローのよさに感心してしまったそうです。こういった会話力があることを「恋愛の反射神経がいいね」というわけです。


こんなふうに反射神経がいいと、女の子に上手な対応ができ、その後の会話もふくらみますし、ふだんから聞いてみたかったけど聞けなかったこと(彼氏がいるのか、いないのか)も質問できる……はずです。

それでは、どうすれば恋愛反射神経がよくなるのか、体質が恋愛向きになるのか? を考えてみます。

  1. 好きなタイプの女の子、かわいい女の子だけでなく、年上、年下、関係なく、誰にでもわけへだてない態度で接するようにしてみる。とりあえず、まずはアイサツからでも大丈夫。
  2. これは試練だ! と思って、荒療治的に女性が多くいる環境に身を置いてみる。まずは1対1から……というのであれば、美容院で女性の美容師さんに髪を切ってもらう。最近は、マンツーマンの料理教室もあるので、そういったところへ行ってみるのも、料理を覚えて、キレイな女の子と話ができて、一石二鳥かと思います。
  3. 女性に対して寛大な気持ちになる。相手が興味を持っていることを「くだらない」「バカらしい」と決め付けずに、自分も関心を示してあげる。相手を受け入れる気持ちを持つと、向こうからも共感してもらえるはず。

なんでしょう、よく「男同士でパソコンの話をしているほうが楽しい」という男性がいますが、私もその気持ちはよくわかります。女同士でおいしいものを食べに行って、キャッキャしながら買い物をしているほうが楽しい、と思うタイプなので……。

しかし、そのせいかどうしても、異性にはシビアになってしまうところがあるわけです。けれど、恋愛でうまくやっていこう、異性と楽しく付き合っていこう、というのであれば、あまりにシビアすぎるのもよくないことです。

もちろん、どうしてもゆずれないポイント(ゴミをポイ捨てするとか、お金に超ルーズとか、人それぞれ、これだけはゆるせない、という点)はあると思いますが、それ以外のことには少々目をつぶってもいいはずです。 たとえば、女の子の髪が茶髪すぎるとか、スカートが短すぎるという点が気に食わないのだとしたら「似合ってるし、いいかな。自分だって、服装や髪型の趣味をとやかく言われたらイヤだし」と考えてみるとか。ミーハーな話ばかりしているとしたら、「流行のことを教えてもらえて勉強になる」とか、そういうやさしさを持ってみてほしいわけなのです。

まずは、こんなところからはじめてみるだけでも、じゅうぶんに気持ちを恋愛向きにしている。恋愛体質になろうと努力している、といえます。冬を温かく過ごすためにも、ぜひ、少しずつでいいので女の子と話すことに慣れてみたり、女の子に寛大な気持ちで接したりする練習をしていってほしいものです。


酒井冬雪です。一気に寒くなりました。寒いと、服を着るのも楽しみになります。たくさん着られるから。風邪など引かないようにくれぐれも健康に気をつけてください。では、またね。