合コンや飲み会に、頑張って参加してみたのだけれど、話の中心人物になれないし、おもしろくて楽しい人……と女の子に強い印象を持ってもらうのもなかなかむずかしい。どうすれば話し上手になって、女の子から注目されるのだろうか? と考えてみたことが一度はある人は多いはずです。


友人のHちゃん(27才、某鉄道会社研究室勤務)は、

「合コンとかで私はいつも、みんなと話もして、場を盛り上げるんですけど、帰る頃になってお目当ての男子をチラッと見ると、絶対におとなしく座ってた女の子と仲良くなって連絡先を交換してたりするんですよね。あんなに頑張ってた自分はなんだったんだ、とむなしくなります」

と言います。私が、

「毎回、同じことを言ってるけどさ、お目当ての男子がいるときは、試しに黙って静かにしておくことはできないんだろうか……」

と聞いてみると、

「それが……そうしよう、と思っても、ついついおもしろい話に乗っちゃうんですよねぇ」と、Hちゃんは言うのです。このぶんだと、たぶんきっと、人の話まで取って、自分の話にしちゃってそうだなと思いましたが、そのあたりは追求しないことにしました。


このように、女性の場合は、合コンや飲み会の場で中心人物となり、場を盛り上げるために笑いを提供したり、

「○○くん、飲んでる?」

とビールをゴボゴボとグラスに注いで、自分もカパカパ飲んでいる……というようなことをしていると、結果的にお目当ての男子を逃してしまう(敬遠されるともいう)ことにもなりかねません。

しかし、男性が話の中心人物になって、会話に参加できない女性に話しかけたり、

「△△ちゃん、ちゃんと食べてる?」

と気遣いを見せて、料理を取り分けてあげたりすると、

(リーダーシップがある上に、さらっと細かい気配りもできて……やさしい人)

と、女性陣からの株が上がったりします。

そのため、男性のほうがどうしても(この集まりの中心人物になれれば)とか(上手に場を仕切って、女の子から好印象を持ってもらえれば)と考えずにおれないのかもしれません。

しかし、考えてもみてください。合コンや飲み会の中心人物になる……というのは、そんなに簡単なことではないと思います。仮に、その合コンなり飲み会なりが、10人で行われるものだとしましょう。

その集まりの中心人物になるということは、10人の中で「上手に場を仕切れる人」の1番手である。10人中、おおむね7~8人が「キミが1番でいいよ」と認めている状態にあって、はじめて場を取り仕切ることができる。 それでは、その人選はどのように行われるかというと、グループの「暗黙の了解」のうちに決まる場合がほとんどかと思います。暗黙の了解を打ち破るには、自分から、

「オレが幹事をやるよ」

と自分以外の9人に名乗り出て、それぞれのメンバーが納得のいくカタチで、了解を取り付ける必要が生じるかもしれません。中心人物になれる確率は、10人の集まりで10分の1。性格やキャラうんぬんでなく、確率だけ取ってみても、中心人物になるというのは、じゅうぶんにむずかしいことのような気がします。

そんな苦労をしてまで、中心人物になりたいか? と言われたら(それなら……別にいいや)と思う方がほとんどであるはずです。

それでは、自分は合コンや飲み会の席において、どういった面で女の子に自己アピールをすればいいんだ……とお思いになるでしょう。女性は、中心人物だけを見ているわけではありません。その場にいる男性みんなのことを見ていないフリをしながら、ちゃんと見ているのです。

(□□くんは、あまりしゃべらないけど、フットワークが軽くて、テキパキ動いてくれるやさしい人だな)
(☆☆くんは、人の悪口やウワサ話に乗らないで、うまくかわしてる。地味だけど、いい人なんだな)
(◇◇くんって、おもしろいことがあると、目で会話できちゃう。ウィットに富んでる人なのね)

という具合です。

ですから、合コンや飲み会といった場で、自分にムリをして、中心人物になろう、話をして場を盛り上げなきゃ……と考えなくてもいいと思います。もちろん、必要以上に無愛想になってしまう。緊張のあまり、ぶっきらぼうな対応しかできなくなる、というのでしたら、少し女の子に気を遣って本来のやさしい面を見せてあげてほしい。

ただ、基本的には、ムリをせずあるがまま、気楽な状態でいいのです。女性は敏感なので、ムリをしていることもすぐに見抜いてしまいますから。

また、女の子も女の子で、合コンや飲み会の席では、おとなしい雰囲気をつくったり、反対に元気なキャラをつくったりしていることもあります。けれど、男性の側がいつもどおり、素の自分でいれば、冷静に相手の女の子の「つくっている」ところも見極められるものです。

中心人物になれなかったとしても、いつも通りの自分でいられれば、気分的にも楽な上に、女の子のことも見抜ける余裕ができるかもしれない。そんなふうに考えて、ぜひ素のオレっていいよな、と思ってほしいものです。


こんにちは、酒井冬雪です。私はどちらかというと、大勢の集まりが苦手なほうです。若いころは、気を遣っていましたが、だんだん面倒くさがりに拍車がかかってきて、今では大勢いるからボーッとしていてもいいだろう……などと思ったりして。考えてみると、そんな私と仲良くしてくれる人は、みな超社交的。社交的な友だちを持つと、イロイロな場面で助けてもらえます。ありがとう。では、またね。