このコラムの読者の方は、たぶんきっと小学生の頃から……そして学生になっても、わりと勉強ができたタイプの男子が多いような気がいたします。

また、ジャンルはイロイロあれど圧倒的に理系の読者の方が多いので、何をするにも系統だったやり方、効率的な方法を考え付くのが得意。どちらかというと、いきあたりバッタリではなく、モノゴトには優先順位を決めて、キチンとこなしていける。また、たとえいきあたりバッタリだったとしても、短い期間に深い集中力を発揮することもできるので、勉強はやるべきときにやってきた……という人が大多数なのではないかと思います。

そう考えてみると、恋愛というのは本当にやっかいなシロモノです。まず、こうしてこうするとこうなる……というふうに先を予測するのがむずかしい。

自分はどんなに上手に、デートに誘い、おもしろい話をしたと思っていても、相手の女の子の思惑や感じ方は、自分とまったくかけ離れていたりして、モノゴトが計画通りに進まない。

そして、何より……女の子は不可解で、自分が何をしたせいで怒ったのか、なぜ不機嫌になったか教えてくれず、話を聞いても感情的にしか答えてくれないので、理解できないことが多かったりする。

というわけで、恋愛は自分のやるべきことの優先順位でいうとだいぶ下のほうになってしまっている……そんな男性がきっとたくさんいるんだろうなぁと思います。

しかし、学ぶ……という観点から見ると、恋愛から学べることは非常に多いものです。また、学校や会社では教えてもらえないことを、女の子から学べてしまうというのもいいところといえます。

「そうは言ってもなぁ、恋愛からイロイロなことを学びたくても……まず女の子がきてくれないというか、学ばせてもらえないし」

と言いたくなる人もいることでしょう。

そういう意見を言う男子から、詳しく話を聞いたり、彼が「好き」と思っている女の子に会わせてもらったりすると、

(うーん、こういうタイプの女の子のところへ行くからうまくいかないのではないの?)と首を傾げたくなったりします。

ムリかムリではないか、という問題ではなく「そういう(性格が)怖そうな女の子のところへ行っても……」「顔はかわいいけど……男の子を利用しようとする子のところへ行かなくても」とか、そういう意味で違うところへ行ってしまうから、恋愛がむずかしいものになってしまう気がするのです。

自分は、いつもどうしても勇気を出して声をかけた女の子から冷たくされてしまう。自分はなぜか気がつくと、女の子にいいように使われていたりする。

そんなことに思い当たるフシのある男性は、ぜひ女の子を違う角度から見てみてほしいと思います。

もちろん、恋愛する上で、好きになる人を選ぶなんてことはできません。しかし、自分がこれまで好きになった相手が、よくよく考えると(考えなくても)みな同じタイプで、いつもうまくいかない……というのなら、違うタイプの女の子に目を向けてみてもいいと思うのです。

たとえば、私も一応……女なので、同性の目から見て思うのは、世の中には男性にとてもやさしく愛を感じている女性と、男性にもやさしいけれど、女同士でいるほうがホッとする女性がいるような気がします。すみませんが、私はどちらかというと後者です。

そういうわけで、どういうタイプの人が、男性にやさしく、愛を与えようとするタイプなのかジーッと見ていると、

  1. きょうだいは兄、もしくは弟しかいない。女のきょうだいがいない。もしくは、ひとりっ子。
  2. 小さいときから、男の子の前と同性である女子の前とでは態度が違う。要するに、同性からは「男好き」……と言われてしまうタイプ。
  3. 男のきょうだいしかいない上に、美人。もしくはひとりっ子で美人で、性格はやさしい。

こういった条件にあてはまる女の子は、男性にやさしい確率がとても高いようです。統計を取ったわけではないので正確ではありませんが、経験からいって「かなり当たっているわよ」と言いたい気持ちです。

まず、男きょうだいがいる人は、男性の扱い方がとても上手です。たとえば、男性は本当のことを指摘されると怒り出す人が多いようです。職場で、デスクの上があまりにも汚く、トナリのデスクに雪崩でもおきそうな状態の男性がいたとしましょう。私のように女きょうだいで育った女性(特に長女のほう)は、

「汚いわね~。迷惑だからいい加減に片付けなさいよ」

とアタマごなしな命令口調になってしまいがちです。しかし、男きょうだいがいる人は、

「……そろそろ、片付けたほうがいいんじゃない? 手伝いましょうか?」

と、折り合いをつける言い方をしてくれたりします。

男きょうだいがいる上に美人だったりすると、女性から遠慮されて、なかなか女友だちができなかったり、いつもいっしょにつるむ女の子グループになじめず(入れてもらえないともいう)案外孤独だったりします。

そうなると、兄や弟のおかげで生態をよく知っている男の子といるほうが、気楽になり……ますます男の子慣れして、男子にやさしくなっていくという。

というわけで、これから知り合いになった女の子にはぜひとも、きょうだい関係を聞いてみて、男の子に対する態度を見比べてみてほしいと思います。男の子へのモノの言い方がソフトなタイプ、オレと気が合うタイプ、男子にやさしくしてくれるタイプの女の子というものを自分なりに研究してみるのです。そうすると、自分と合う、恋愛のハードルを(あまり)高くしないでくれる女の子ってどんな子なのか見極められるようになるはずです。

最後になりますが、女の子を見るときに(同性どうしでもそうですが)、表面的なかわいさやナイスバディなところに目を奪われてしまうのではなく、瞳の奥をのぞいてみることも忘れないでほしいです。目の奥に清らかなやさしい光が輝いているか、それとも目の奥に悪魔がひそんでいるか、だんだんとその違いがわかるようになることを祈ります。


酒井冬雪です。私の友人で、兄を持った妹を見ていると、本当に男の子にやさしいなぁと思います。甘え上手だし、怒り方も逃げ道をちゃんとつくってあげる感じ。女姉妹の姉としては、見習いたい! と思いますが、男の子にアメとムチを使い分けるのって(使い分けていたのか! と男子はビックリするでしょうが、女性はみんな使い分けているんです)なかなかむずかしいです。では、またね。