【コラム】

理系のための恋愛論

225 2人で過ごしてくたびれちゃうワケ

    酒井冬雪  [2006/10/06]

    女の子といっしょにいると、どうも余計な気を遣わずにはいられない。男同士でいるほうが気分的に楽だ。そう考える男性は少なくないことと思われます。

    自分はどうだろうかと考えてみると、別に男子といようと、女子といようと、スタンスはそんなに変わりがないような気がします。どちらかというと、男性でも女性でも、元気いっぱい張り切り型の天然タイプが苦手かも(ハッ、うちの母親がこのタイプだった)。こういうタイプの男性は、どうしてか私のところには近寄ってくれないのです。が、女性は「暗くてかわいそう」と思うのか、やたらと世話を焼いてくれたりするので、どうすればこの場を乗り切れるのかと、ものすごく気を遣ってしまいます。

    と、そんな話を友人としていると、彼女は、

    「ううん。やっぱり私は女の子ならどんなタイプでも平気。でも、男の人には気を遣っちゃう。いっしょにいると気分が落ち着かない」といいます。

    どうして気を遣ってしまうのかというと、

    「なんだろう、やっぱり場を盛り上げなきゃいけないとか、おもしろいこと話さなきゃとか、おもてなしする立場みたいな気持ちで接してるんだろうね」

    たしかに、いつもいつも「おもてなし」をしていたら誰だって疲れてしまいます。

    某飲料メーカーで働くYくん(26才)は、最近インターネットで知り合ったEちゃん(某信用金庫勤務、25才)と度々デートするようになりました。しかし、何度会っても、なかなか手ごたえを感じられないというか、彼女が楽しんでいるのかいないのかがよくわからない。

    初めて会ったときは、学生時代のサークル仲間のSちゃん(26才)から教えてもらったダイニング・バーに行きました。お酒を少し飲み、食べ物を少しつまんだものの、彼女はひたすら彼の話を聞いているだけだったので、
    「(次はもう会ってくれないな……)」
    と覚悟を決めていたYくんでした。

    ところが、メールで次のデートに誘ってみるとOKの返事。
    「(そんなに飲めないっていってたし、お酒を飲みに行くより、映画とかのほうがいいのかもしれない)」
    と思い、またもやSちゃんに、女の子がヨロコびそうな映画を教えてもらい、映画を見に行きました。

    わりと感動系の恋愛映画で、映画館で涙を流す女の子はたくさんいたし、自分も少しうるっときてしまったのですが、Eちゃんは、映画がおわると、
    「そろそろ、出ましょうか」
    と冷静な態度です。

    「(ううーん、こういう映画は好みではなかったのか?)」
    と思い、
    「どういう映画が好きなの?」と聞くと、
    「どんな映画でも好きですよ」と少し笑って答えるEちゃん。

    「(ううん、これでもうダメかもな)」
    と思いましたが、外見がとても好みのタイプだったので、このまま会えなくなるのもさみしくて、最後にもう一度だけと勇気を出して、ドライブに誘ってみると、
    「行きます。楽しみにしてますね」
    と返事が……。

    というわけで、海までドライブしてランチを食べ、水族館へ行くという健全なデートをしたのですが、やっぱり相変わらず自分ばかりがしゃべっていて、Eちゃんは話を聞いているだけです。イタリア料理の店に入っても、メニューを眺めているだけで、
    「決められないから、決めてください」
    と、Yくんに判断をゆだねるばかり。こうなると、Yくんとしては、
    「(自分を否定するわけではないが、オレといっしょにいて楽しいのだろうか?)」
    と疑わずにはいられなくなってきました。そして、一日中しゃべりどおし、どうすれば楽しんでくれるのか気を遣いっぱなしで、彼女を送り届けて帰宅すると、ドッと疲れが出てしまったYくんでした。

    しばらくして、友人のSちゃんから
    「インターネットで知り合った女の子とどうなったの?」と聞かれたときに、
    「ああ、なんか疲れたから、もう連絡してない」と答えると、
    「うわー、サイテー。その根気のなさが彼女できない理由だよね」
    と責められてしまいました。
    「だけど、何回会ってもあまり話さないし、楽しそうじゃないし、自分の意見をいってくれないし、接待してるみたいで疲れちゃったんだよ」と言い訳をしたYくんでした。

    思うに、たぶんEちゃんは、私の友人のように「男の子といると気を遣って緊張してしまう」タイプだったのでしょう。気を遣うあまり、自分の意見をいわず、感情をあらわにせず、気持ちを隠していたような感じがします。

    それでは、どうすればこのような事態をさけられるのでしょう。やはり、男性はあんまり「理想の女の子像(容姿だけはすごく好みのタイプ)」を求めない。女の子も「男の子はこうあるべき(リーダーシップや決断力を発揮して、テキパキ仕切ってくれる)」と決め付けないことが大切なようです。

    女の子として、自分の「好き」なタイプばかりを追求してしまうと、どうしても「おもてなし」感覚になってしまい、会っていてもドドッと疲れることになりかねないと思うわけです。その点、女としてうんぬん以前に、人間的に「好き」だなと思えるタイプの女性だったら、いっしょにいても気を遣いすぎることがなく、話も合い、緊張せずにリラックスして楽しい時間を過ごすことができるはずです。

    女の子に対しても、男性の友人と同じように「合う」を優先させてみるといいかもしれません。異性にはついつい、自分にないものを求めてしまうので「好き」ばかり追いかけがちですが、心がけの部分だけでも気をつけてみてもいいかなあと思います。


    酒井冬雪です。最近、家の近くの岩盤浴が気にいってます。肩こりなども楽になるようでうれしい限りですが、90分ジーッとしているだけなのがどうも耐えられず、行きたいけど時間がもったいないような気がして……というジレンマに悩まされています。そして、行こうか行くまいか悩んでる時間がもったいないという問題も発生し……。では、またね。

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