【コラム】

理系のための恋愛論

182 遺伝子を残したい男・独身・40代前の結婚観

    酒井冬雪  [2005/08/05]

    先日、読者の方から貴重なメールをいただきました。それは、

    「ひとり暮らしでも、何の問題も感じない、30代・大人な独身貴族(男性)は、結婚をどうとらえればいいのか?」

    という、タイヘン奥深く、フクザツでむずかしい問題に対するご意見です。

    私が思うに、恋愛も結婚もそれこそ十人十色で、人によって、カップルによって、組み合わせによって、まったくルールやしきたりが変わってくるものですので、一概にどうこういえない問題ではあると感じています。

    しかしながら、最近、私の周りにやたら、「だれか紹介してくれないかな(けっこう本気)」といい出した30代後半、未婚男性が多いのも事実といえば事実であります。というわけで、この問題について、私の考え方をお話してみようと思います。

    以前、私は某女性誌の仕事で、40代~50代後半のさまざまな職業の未婚男性を取材したことがありました。そのとき、取材した男性全員が口にしたのは、
    「自分の遺伝子を残したい。だから、早く結婚するべきだったかもしれない」
    ということばでした。子どものいる私としては、「遺伝子を残したいって簡単にいうけど、ニンプってすっごいつらいし、産むときも、ものすご~く痛かったのよ……。ああ、思い出したくもないわー!」といいたくなりましたが、みんながみんなそういうので、ちょっとビックリしました。たしかに、考えてみれば私だって、自分が産まなくていいっていうなら(男性が産んでくれるなら)、もっと子どもほしいかも。

    しかし、そういいながら、なぜ結婚しなかったのでしょう? と聞いてみると、
    「そのうち、と思いつつ、気が付いたら40才をすぎていた」
    とおっしゃいます。結婚に関しては、女性が29才であせるのに対し、男性は40才であせりはじめる。約10年の時間差があるようです。スタートダッシュが遅い時点で、ちょっと不利かなという気がします。

    さて、ここで女の子の側の事情をお話してみましょう。 

    まず、最近の女性は以前にまして情報通です。たとえば、10年ほど前だったら、結婚していない女性が読む雑誌で「出産特集」が組まれることなんて皆無でした。ところが、現在は20代前半の結婚していない女の子が読む雑誌で、フツウに「どうする? 出産」と出産特集が組まれていたりするのです。出産がさまざまなカタチで困難だったり、タイヘンだったりすることが、独身の若い女の子のアタマに具体的に入ってきたりしてしまう。それを読んで、「ひええ~、タイヘン」とだれもが恐れや不安を抱くのはいたしかたないことといえます。

    また、私の女性の友人も、同世代で結婚していない子が多いのですが、彼女たちに、「もう、私、PTAノイローゼなのよ~」とか、「刃物をもった不審者が出たって連絡があったから、子どもを迎えに行かないと。これがもう、今年に入って2度もあって」なんて、子育ての悩み的な話をついしてしまうと、
    「いやーん。怖いー。やっぱり結婚できない。子どもなんてもてない」
    といわれてしまう。はっ、いけない。このままではますます結婚しなくなるじゃないの、友人としてあなたの結婚式には出たいのよー……と思うのですが、後の祭りだったわあということが何度もありました。

    このように女性は、断片的ではありますが、具体的な情報を得ることにより、それを言い訳に、結婚そして子どもをもつことを、ますます先延ばしにするという傾向があります。このあたりの具体的情報収集力は、女の子ならではかもしれません。

    しかし、結婚を先延ばしにする人々の最大の特徴は「実家の居心地がいい」、そこにつきるような気がしてならない私です。

    今はひとり暮らしをしていても、実家の親御さんが、
    「結婚して子どもができたら、面倒見てあげるから働きなさい」
    というように、家事・育児のサポートを申し出てくれているとか、
    「家や車はどうにかなるわね」
    と経済的サポートをすることもにおわせてくれているとか、場合によっては、
    「結婚しても、つらかったら帰ってきてもいいのよ」
    といってくれもする(結婚してすぐに離婚し、子どもを連れて実家に帰り、保育園の送迎から何からジジババ任せという人は増加傾向にある気がしてなりません)。そういう実家があると、ますます、「結婚しても何とかなるし、もうちょっと独身でもいいかな」と先延ばし傾向が強くなっていくのです。

    以上をふまえ、これらにあてはまる人はどうすれば結婚できるか、子どもを持てるか? と考えてみると、「通い婚」という古風なやり方もありなのではないかなあと思います。実際、私より下の世代では、双方の合意で、通い婚をしているカップルもちらほら出ています。

    結婚することで、自分の使えるお金が減ることを心配する人は、結婚式や披露宴、新婚旅行などにあまりお金をかけない。女性には「どんなカタチでもいいから、絶対に働いて!」といって結婚する。また、子どもがいるとお金がかかる……という考え方は、変えてみるといいかもしれません。たとえば、結婚して子どもができて、自分たちが住む家を買うときに、そこを、「投資用」と考える人は少ないと思うのです。自分たちが心地よく住めれば、それは投資ではなく、必要な場所なのです。それと同じで、子どものこともあまり「お金」という観点から考えたり、心配したりしないほうがいいと思います。私は、子どもができにくい体質でしたので、子どものことは自分でコントロールできることではないなあ、神様ありがとう、と実感させられました。

    むずかしいだけに、この問題については、折に触れて考えてみたいですね。では、また次の機会におあいしましょう。


    酒井冬雪です。結婚相手は、自分と正反対の人をさがすのもいい手です。少女マンガでは、お嬢様は不良少年に恋するものですが、あれはあながち間違っていないような気がします。だって、私の友人はけっこうお嬢なのに、これでもか、これでもかとお坊ちゃまを紹介すると「なんか、自分とキャラが似てていや」とかいうんですもの。では、またね。

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

        2012年2月10日の運勢

        イチオシ記事

        新着記事

        特別企画

        マイナビニュースマガジン