【コラム】

理系のための恋愛論

181 今時、不倫相手が離婚したからって結婚しない

    酒井冬雪  [2005/07/29]

    不倫の誘惑…‥というと、昔は悪い中年男性が若い女の子を、「妻とはうまくいってない」「妻とは別れるよ」といってだまくらかし、時間の経過とともに関係がドロヌマ化していく、という修羅場パターンが多かったものです。

    が、昨今の不倫は、そういうのがだいぶ少なくなってきているような。どちらかというと、誘惑しているようで、実は誘惑されているのは男性の側かも、という気がしないでもないのですが……。

    某家電メーカーで働くRくん(32才)は、あるとき車を買い換えようと、昼休みに会社の近くのショールームに出向き、そこで自動車販売会社の営業をしているUちゃん(26才)に出会いました。Uちゃんは髪が長くて色白で、とりたてて美人というわけではないのですが、笑顔がかわいい人なつっこいタイプの女の子です。

    Rくんは結婚していて子どももいる立場なのですが、仕事が忙しいとなんとなく、
    (ああ、あの子の顔がみたいなあ)
    と思ってしまい、ひんぱんにショールームに通いつめるようになりました。そして、会社帰りにUちゃんのところへ立ち寄ったとき、車をながめながら、ふと、
    「今日は仕事は何時まで?」
    と聞いてみると、
    「あと20分ぐらいで終わりですよ」
    とUちゃんがいいます。

    「帰りに飲みに行こうか?」

    そんなことばが自然に口をついていました。自分でもそんなことをいうつもりではなかったのに。しかしUちゃんが、
    「いいですよ。じゃあ、仕事が終わったらケータイに電話しますんで、駅前で待ってもらっていてもいいですか?」
    というではありませんか。

    こうして、なんとなくUちゃんと付き合うようになったRくん。日増しに彼女のことが好きになっていき、とまどいを覚えます。でも、Uちゃんは、彼と付き合いはじめたとき、こういっていたのです。

    「私、休日も仕事で忙しいし、束縛されるの苦手なんだ。結婚してる人は『土日は絶対会おう』みたいなこといわないから楽だよね」 

    その他にも、「年上の人と付き合ってると、イロイロ教えてもらえて勉強になる」とか、「お互いに離れられないみたいな恋愛は、まだ先でいいかな」とか、Rくんのことは本気ではなく、いいとこ取りをしているような、そんなふうに受け取れる発言をするのです。

    Uちゃんの発言に振り回され、日増しにやせ細り、やつれていくRくん。それを不審に思った彼の奥さんは「これは何かある?」と直感し、耐え切れずケータイのメールをチェックしてしまいました。こうして、奥さんにUちゃんのことがバレてしまったので、困ってUちゃんに話してみたものの……。

    「ううん。でも、それはRさんと奥さんの問題ですよね。私にいわれても、何もしてあげられないし」

    とやけに冷静で突き放したような態度です。しかも奥さんは「離婚する」といって、子どもを連れて実家に帰ってしまうし。立場なしなしのRくんは、恥をしのんで、学生時代の先輩夫婦の家に相談にいきました。

    すると、先輩の奥さんからは、
    「最近の女の子って、不倫相手が離婚したからって、その相手と結婚したりしないよね。すぐ不倫するような男はイヤとか平気でいうし。うちの会社の後輩でも、そういう子いたよ、たしか」
    といわれ、先輩からは、
    「奥さんの実家にアタマ下げに行ってみたほうがいいんじゃないか…‥」
    とたしなめられ、さらにまた、その奥さんから、
    「ゆるしてくれるかどうか、わかんないけどねー」
    とダメ押しをされて、トボトボと一人ぼっちの家に帰ったRくんだったのでした。

    余談ですが、その後、なんとか奥さんを説得して家に帰ってきてもらい、Uちゃんとは別れたRくんでした。

    このコラムの若い男性読者の方は「不倫なんて言語道断」といいたくなる、まじめで誠実なタイプが多かろうと思います。男性みんなが、そのようにまじめで誠実だったらいいのですが、世の中はそのようにできていないようです。

    しかし、最近の女の子は恋愛だけでなく、人間関係の面で、全体的にドライな子が多いもの。ベタベタした、ウェットな関係を苦手にする子が増えつづけているのです(若い男の子にもあてはまるはずです)。当然、不倫がバレたりするのは、ウェット中のウェットですから、そうなったときには、「ごめんねー」と素早く身を引いてしまう、というわけです。

    ウェットが苦手なら、なんで不倫をするんだ? と疑問に感じますが、彼女たちからしてみると、同世代の男の子と恋愛するほうがウェット。既婚者は、会える時間が少ないし、一日中ベッタリしなくていいし、束縛されないし、こっちが誰と付き合おうと向こうは文句をいえない立場だから楽、と考えるのです。

    私の知人(36才)は、不倫がバレて妻と別れ、一度は不倫相手だった女の子(25才)と同居生活をスタートさせていましたが、2カ月で逃げられてしまいました。仕事から家に帰ったら、彼女の荷物がすっかりなくなっていたというやつです。

    ショックでゲッソリとやつれ、ずーっと落ち込んでいる彼。一方、私に元気そうな顔を見せ、
    「やっぱ、すぐ浮気するような人っていやですよねー。目が覚めました!」
    という彼女。どうしても彼に同情できず、彼女の方に、
    「よかったね。えらかったよ!」
    といってしまった私。

    女の子はこのようにたくましいので、不倫願望があったり、現在不倫をしている不実な男性のみなさまは、そのあたりを覚悟しておいていただきたいなあと思う私なのでした。


    酒井冬雪です。Jリーグが1カ月の中断期間に入ったので、私の土日もようやく「ふー」とヒマな日ができました。でも、カズ選手がJ2の横浜に移籍したので「近いしなー、J2も観ないと」と思ってる今日この頃です。では、またね。

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      2012年5月27日の運勢

      イチオシ記事

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン