チャンネル 旅チャンネル
この番組がスゴイ! 時代劇の舞台を訪ねて 歴史風景巡り

直江に伊達、歴女必見の旅番組

戦国武将が一部の若い女性のあいだで熱い視線を浴びている。彼女たちのことを歴史好きの女子ということで"歴女(れきじょ)"と言うのだとか。日々、戦いに明け暮れていた武将なんて、どう考えても汗臭くてむさ苦しい男たち……と、こちとら思うのだが、歴女たちの妄想のなかでは彼らは痩せマッチョのイケメンなのだそうだ。伊達政宗、直江兼続、真田幸村らが、イケメンに描かれた戦国時代をモチーフとした某ゲームソフトの影響らしい。ううむ……。

いや、適わぬ相手に嫉妬するのはやめにしよう。さて、そうしたわけで、あこがれの戦国武将ゆかりの地へと観光に訪れる女性も増えている。アニメに登場する実在の場所へと訪れる聖地巡礼がアニメオタクのあいだで流行っているが、その歴女版というわけだ。オタクよりもさらにアクティブな彼女たち。そこに目をつけた旅行会社や戦国武将の出身地は、こぞって歴史ツアーを企画するなか、この流れに遅れてはなるまいと(かどうかは定かではないが)「旅チャンネル」でも歴史をテーマにした旅番組がスタートした。時代劇に関連する各地の名勝や史跡を巡る『時代劇の舞台を訪ねて 歴史風景巡り』だ。

歴史が好きなアナタ、『時代劇の舞台を訪ねて 歴史風景巡り』(旅チャンネル)をどうぞ

訪ねる場所の括りは時代劇。なので戦国武将ゆかりの地ばかりではないのだが、その地を目指す歴女のためになることは間違いないだろう。なにしろ、すでに直江兼続の米沢の地へと訪れている(第2回「直江兼続の愛した米沢」)。そして今月から放送している第4回では「伊達政宗の野望の地・仙台」を特集。仙八先生ことさとう宗幸のヒット曲でも知られる伊達氏代々の居城である「青葉城」や、豪華絢爛たる墓所「瑞鳳殿」、政宗の命令で支倉常長がヨーロッパに渡るために建造されたサン・ファン・バウティスタ号の復元船が置かれた宮城県慶長使節船ミュージアムなどへ足を運ぶ。片倉小十郎にはまったく触れられていないのは歴女的には残念な点だろうが、そこは30分番組なのでご容赦を。ともあれ、武将たちが目にしたであろう景色を、同様に眺めることができる構成となっているのである。

なお、ナビゲーターは歴史が大好きだという声優の会一太郎が担当している。なんと彼は落語家の三遊亭楽太郎のご子息だ。そういえば父親は、あの「代アニ」の学院長を務めているが、息子が声優になったのはなにか関係があるのだろうか。ちなみに彼も爽やかでなかなかのイケメンである。

コラム『多チャンネル? どれ観りゃいいのよ』

ブロードバンドの普及によって、多チャンネル放送やVODサービスが身近になってきています。ユーザは、パソコンやインターネット対応TVなどを通じて、手軽に膨大なコンテンツを視聴することが可能です。でも、番組が多すぎると、どんなものを観ればいいのか迷うことも……。本コラムでは、国内外を問わず、番組鑑賞な日々を送っているライターからオススメのコンテンツを紹介していきます。