【コラム】

ペンタブレット「Intuos4」の全てがわかる大百科

7 「Intuos4」のタッチホイールで出来る様々な事

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「Intuos4」の外見上の最大の特徴といえるのが、タッチホイール。iPodのような、ドーナツ型のコントローラーは見るからに高性能な感じがする。Intuos4のタッチホイールは、見た目だけでなく、以前のモデルと比べても、多機能で使い易いものとなっている。今回はこのホイールの機能を紹介していこう。

タッチホイールの機能とは

タッチホイールはマウスの「スクロールホイール」に該当する装置だ。スクロールホイールはマウス操作にとって、欠かせない機能だが、ペンタブレットではペン本体にホイールを搭載しても小さ過ぎて操作しにくいため、ペンタブレット本体側に搭載されている。iPod同様、指でクルクルと廻せば、画面がスクロールできる、というのが基本的な機能。さらにセンターボタンクリックで最大4つの機能を順々に切り替えられる。機能切り替え時には本体ホイール横の4つのランプが順次点灯し、今どの機能なのかがわかる仕組みだが、機能名までは表示されない。ファンクションキーの一番上に初期設定で割り付けられている「設定内容の表示」で機能名が表示されるので、慣れないうちはこれを参照するといいだろう。

初期設定では「PhotoShop」向きの設定となっているが、これらの機能はファンクションキー同様、自分好みにカスタマイズできる。同じような名称の機能が多いので、それぞれの違いを紹介していこう。

ファンクションキー同様、環境設定で様々なカスタマイズが可能

●オートスクロール/ズーム

この設定では、スクロールまたはズームがアプリケーションによって自動的に割り当てられる。例えばPhotoShopなどのグラフィックアプリではこの設定は「ズーム」になるが、ブラウザやワープロなどでは「スクロール」になる。通常はこれを選んでおけば、各アプリケーションでもっとも利用する機能が割り当てられる。

●ポインタの速度

それぞれの機能を操作するとき、ホイールの回転をどれくらいの速度にするかをスライダで設定できる。オートスクロールを試してみて、速すぎたり、遅すぎると感じた場合はここで調整しよう。

ホイールの反応速度は機能ごとに設定できる。機能にあわせて調整しよう

●スクロール/ズーム

オートでの切替では、アプリケーションや使い方によっては都合が悪い場合もあるし、スクロールとズームの両方をホイールに割り当てて使いたい場合も多いだろう。その場合はこちらのスクロール固定、ズーム固定を選べばよい。

●キーストローク

ズーム/スクロール以外の、アプリケーション特有の様々な機能は、ファンクションキー同様、キーストローク(キーボードショートカットを設定)を使うことになる。初期設定では、切替の2~4にPhotoShop用のキーストロークが設定されている。「レイヤーの切替」は「option(alt)+[」、「option(alt)+]」。ブラシのサイズは「[」、「]」、キャンバスの回転(「PhotoShop CS4」以降)は「option(alt)+F13」、「option(alt)+F14」という具合だ。

キーストロークでは、任意のキーボードショートカットを登録できる

このように、グラフィックアプリ側でキーボードショートカットが用意されている機能であれば、何でも割り付けて、タッチホイールで操作することができる。ファンクションキーとの違いは「連続して行う命令」に向いているという点。例えばフォントサイズの増減、アニメーションアプリケーションでのタイムラインの移動などの時に、便利に使える。なお、操作系のショートカットは、メニューには存在せずキーのみという場合も多く、その存在に気がついていないという場合も多い。一度ヘルプに目を通して、どのような機能が用意されているのか確認してみよう。

「PhotoShop」のヘルプ画面でキーボードショートカットを調べてみた。その膨大な量にめまいを憶えるほど

●アプリケーションの設定

アプリケーション側でIntuos4に何らかの機能を割り付けている場合に利用する。現状ではあまり利用する機会はない。

●無効/スキップ

ホイールの4種類の機能の切替はセンターボタンのクリックごとに順次変化していく方式。逆戻りができないのでひとつ前の機能を呼び出すためには、センターボタンを4回クリックしなくてはならない。切替が多すぎると感じるなら、無効やスキップを設定して機能を絞り込むのもいいだろう。「スキップ」設定すると、センターボタンでの切替時にその設定が飛ばされる。たとえばふたつをスキップにすれば、センターボタンクリックごとに機能が切り替わるシンプルな使い勝手にもできる。

設定「スキップ」を使うと機能の切り替えをシンプルにできる

これに対し「無効」はセンターボタンの順次切り替えにはカウントされるが、ホイールはなにも機能しなくなる。たとえば他のアプリケーションとの兼ね合いで「4回クリックで一巡」というリズムは変えたくないが、なにも機能は割り当てたくないという場合などにに使用する。

このように直感的に操作できるタッチホイールだが、初期設定のままではPhotoShop以外ではうまく機能しない場合がある。次回はPhotoShop以外のアプリケーション利用時の設定などを紹介する。

llustration:まつむらまきお

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インデックス

連載目次
第36回 大百科のまとめ ~「Intuos4」のメンテナンスや使用環境を考える
第35回 「Intuos4」を音楽制作に活用する(後編)
第34回 「Intuos4」を音楽制作に活用する(前編)
第33回 次世代イラストレーションアプリ「clip paint lab」の編集機能を試す
第32回 次世代イラストレーションアプリ「clip paint lab」の機能を試してみる
第31回 「Intuos4」でセルシスの最新アプリ「clip paint lab」ベータ版を試す
第30回 「Adobe Illustrator」に最適な「Intuos4」の設定とは
第29回 「Adobe Illustrator」を「Intuos4」で使いこなす
第28回 「Adobe Illustrator」の「線の補正」機能を「Intuos4」で試す
第27回 「Adobe Flash」の「線の補正」機能を「Intuos4」で試す
第26回 国産アプリケーションの「線の補正」機能を「Intuos4」で試す
第25回 「Intuos4」を使って上手に線画を描いてみる
第24回 「ArtRage」のトレース機能を使って「Intuos4」で絵画調のイラストを描く
第23回 「Intuos4」とグラフィックアプリケーション「ArtRage」で絵具を楽しむ
第22回 ペンタブレット「Intuos4」で使える専用マウス
第21回 ユニークな形状とホイールが魅力 -「Intuos4」のエアブラシペンを試す
第20回 回転検出が可能にする抜群の操作性 -「Intuos4」のアートペンを試す
第19回 「Intuos4」で超軽量クラッシックペンとボールペン内蔵インクペンを試す
第18回 「Intuos4」のオプションのペンの特徴や機能を徹底解剖
第17回 「Intuos4」と「comic studio」による漫画制作テクニック(応用編)
第16回 「Intuos4」と「comic studio」による漫画制作テクニック(トーン表現編)
第15回 ドライバ設定や様々なカスタマイズで「Intuos4」の描き味をさらに探求する
第14回 「Intuos4」のドライバによる筆圧設定で描き味を探求する
第13回 「Intuos4」の用途に合わせて電子ペンの芯を選択する
第12回 「Intuos4」のマッピング設定をマスターしよう
第11回 「Intuos4」の筆圧感知を駆使した、水彩タッチの塗り重ねテクニックを紹介
第10回 ケーブルからの開放! 「Intuos4 Wireless」の機能と有効な活用法
第9回 かなり使える「Intuos4」のラジアルメニューとは
第8回 好みに応じて自由にタッチホイールを使いこなそう
第7回 「Intuos4」のタッチホイールで出来る様々な事
第6回 「Intuos4」のファンクションキーをカスタマイズする
第5回 「Adobe Photoshop Elements」を活用して「Intuos4」でイラストを描く
第4回 ペンタブレット初心者が上手に「描く」ための練習法とドライバ設定とは
第3回 『Intuos4』を設置、環境設定して、実際に描いてみよう
第2回 使用目的や機能からペンタブレットを選ぶ
第1回 ペンタブレットとマウスの違いとは

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