サバト!(挨拶)

最近、土曜日に開催する女子会を「サバト」と呼んではどうか、と提案し続けては却下され続けています。こんにちは、『妖怪男ウォッチ』ぱぷりこです。ハロウィーンがこれだけはやったんだから、サバトだっていけるいける。サバトがわからない方はググってみましょう。

さて、厚生労働省の人口動態調査によれば、過去5年の平均で11月が1年のうち最も婚姻が多い月だそうです。私も身の回りで結婚式の多さを実感しています。「幸せはあるところに集まる」が信念なもので、結婚式とかノロケとか基本的には大歓迎なんですが、女子を30年近く続けていれば「うわあ…」となる結婚式にもいくつも出会うもの。

そこで今回はアラサー女子ぱぷりこが見た「披露宴☆怪奇譚」をお届けします。

1:いる……不倫相手が披露宴の最上席に……いる

20代女子は過去の男話を共有するアメーバ知識体。新婦の過去の彼氏についてはもちろん、グレーあるいは完全ブラックの話題を記憶しており、大事な時(今彼や夫氏に会ってる時)は都合よく忘れることができます。

披露宴の顔ぶれを見て、新婦の元彼、浮気相手などを見つけることはよくある話。マネジメントがしっかりしてる花嫁はここらへんの黒歴史パーソンは呼ばないものですが、逆に「どうした!?」と発作を起こしたくなるレベルで居てはいけないメンツを呼ぶ花嫁もいます。

不倫は法的にも倫理的にもどアウト! なブラック案件ですが、意外と社会人になりたての頃に「当時の先輩と…」「当時の上司と…」なんて事故をやらかす女子が多いのもまた事実。結婚する頃に転職や部署異動でもしていればいいのですが、そうでない場合、新婦側の主賓列に意図せずして元不倫相手である上司や先輩が並ぶことがあります。

こうしたかわしづらい事情ならまだしも、まったく呼ぶ必要がない元不倫相手を呼ぶツワモノもいます。「もう飲み友達だから~」といって、別れた後も元不倫相手と5年以上クリスマスパーティーを主宰するパーティー女子は、すべての歴代彼氏をパーティーに呼んで元不倫相手に会わせるというツワモノで(もちろん歴代彼氏と現夫氏はそのことを知らない)、事情を知る女友達を震え上がらせました。

もちろん元不倫相手は披露宴の時も最上席。それどころか新婦の余興ビデオ作成チームを主導し、新郎にプレゼントを渡すという活躍ぶり。そんなことばかりしてるから女友達がドン引きして関係が冷め気味なため、元不倫相手とその仲間たちで最上席を埋めたのかと思うと、涙がとまりません。

2:遊び人との結婚に反対した女友達が全員2次会ブッチ

お次は、新郎側に問題がある案件。新婦側は明るく快活なタイプだったのですが、はまった男が生粋の遊び人。付き合っている当時から新婦以外に同時並行で少なくとも3人と交際しており、彼女の友人たちはそろって彼氏(当時)に大ブーイング。

証拠写真がいくつもあるにもかかわらず新婦は「違うの(何がだ本当)」といって耳を貸さず、彼といるために妊娠までして妻の座を勝ち取りました。

が、当然のことながら女友人陣は猛反対。特に小学校から仲が良かった親友組が激怒して、「披露宴はあなたのお母さんに恩があるから顔を立てていく。あなたを祝うためじゃない。だから2次会は絶対に行かない」といって、最も仲のいい女子たち10名が離脱。事情を知らない同級生たちすら「何があったのか」といぶかしむ事態に。

案の定、新郎は新婦とほぼ同時に別の女性を妊娠させていたようで、絶賛・裁判沙汰です。

3:「女はみんな私に嫉妬する☆」が自慢のモテ女子に起きた深刻な人材不足

最後は、新婦側の性格が原因の案件。「私って男の人によく声かけられるから、女がみんな私に嫉妬しちゃって☆」と自慢していたモテ女子は、いざ結婚が決まると披露宴に呼べる友人が少なすぎた様子。

中高の同級生に断られ、大学の同級生に断られ、「新婦のご友人」がゼロ状態。さすがに会社のチームメンバーだけでは顔が立たないと、大学サークルの後輩、会社の後輩といった「誘われたら断りづらい」人たちに声をかけ、残りは元彼と元キープ勢を集めてなんとか埋めたようです。

私はもちろん断った側で、サークルの後輩に「どうしたらいいですか…」と相談されてこの惨劇を知りました。披露宴の席順を見ても、見る人が見たら「うわー」となるやつ。不自然に男性が多い上に女性も新婦との関係性がアンバランスですごかった。

新婦が女友達から祝福されていない披露宴はヤバイ

上記3つの案件に共通するのは「新婦が女友達から祝福されていない」こと。

地元が遠い、親族が少ない、帰国子女、理系で友達が男ばかり、仲良い友達が出産ラッシュといった理由で女友達の数が少なくなるのはしょうがない。ですが、そうでないにもかかわらず、披露宴に参加する同性の友達が極端に少なかったり、もしくは2次会で消えたりなどの騒動になる場合は要注意。

実際、披露宴で騒動があったカップルって、ほとんどうまくいってません。

結論:女友達は人生のオブザーバー! 人生の宝である

これって、逆説的に「女友達はすごく大事」ってことだと思うんですよね。

女友達を失うと、「あの男はよくないよ」とか「あなたに合ってないと思う」と率直にいってくれる大切な存在、幸せを願ってくれる存在、人生のオブザーバーを失うことになる。

モテや承認欲求と引き換えに女友達を捨てた女子たちは「既婚」というステータスは手に入れたけれど、それより失ったものの方が大きいんじゃないかと思います。

絶賛婚活中のアラサー女子におかれましては、「もし結婚したら誰を呼ぼう」と考えて、そこで思いついた友達を大事にして、年末を理由にでもして旧交を温めてください。ぱぷりこでした。


<著者プロフィール>
ぱぷりこ
ブログ「妖怪男ウォッチ」の中の人。ラブ魔窟でエンカウントした妖怪男女と自意識の供養に全力を注いでいる。恋愛相談は最終的にすべて「うん、哲学しよ? 」に持っていく思考原理主義。女子会では、占い師呼ばわりされて終身恋愛顧問になるか、二度と呼ばれないかの二択。
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Twitter: @papupapuriko (イラスト:谷口菜津子)