つい先日、こちらで通っているベリーダンス教室の発表会がありました。私もなんやかんやで出場!してしまいました。それを通して、ブラジル人ってこうなのね~! と、その慣習に触れることができたので、今回はその辺りをご紹介したいと思います。

ブラジルのベリーダンス教室に通ううちにブラジルの人たちのこと、いろいろとわかるようになってきました! 今回はそのおはなし。写真は発表会で熱帯魚風(!?)にメイクしてもらったときのものです

そもそも、私がそのダンス教室に通い始めたのはサンパウロに到着してすぐ! まず不思議に思ったのは、同じクラスの人をなかなか把握できないほど、レッスンを休む人が多いこと。雨の日なんて、生徒が一人!(もちろん私!)だったりします。雨じゃなくて、あまりに気候がいい日も、生徒の休み率が高いです。先生曰く、そういう日はみんな飲みにいってしまうようです♪

そんなわけで個人レッスン状態になる日もあり、私は先生とすごく仲良くなれました。

それで今回、先生が作ったあるグループのメンバーに入れてもらい、その皆で発表会に出ることになったのです。それぞれみんな働いているので、夜の8時からとか、週末の朝8時からとか、頑張って練習しに体育館に集まりました~! といっても、集合時間にぴったり来るのは数人。そこからいろいろ会話に花が咲き、実際に練習に入るのはかなり時間が経過してからとなります。そのへんが妙にあたたかくて、私たちのグループ、熱く盛り上がっているんだか、冷めているんだか、量りかねました(笑)。

この時間に緩いところはブラジルの慣習とも言えます。

こういうレッスンに限らず、例えば家の修理なんかを予約した場合も、時間どおりに来ることはまずありません。1時間、2時間過ぎても来ない。そしてしまいには「今日は行けない!」という連絡が来たこともあります。最初はいちいち困ったりしていたけど、今では当たり前のことだと思えるようになりました☆

そして、よくあったのが、みんなで都合を確かめ合って、「この日の何時からなら大丈夫!!」と確約したのに、当日来ない人がいること。これも、どうやらブラジル人らしい行動だそうです。当日行けないかもしれないのに、「行ける!」とか「行く!」とか返事をしてしまうのです。でも、これは相手を落胆させたくない思いやりの行動だと言っていました。

だからこちらでパーティーなんかを開くのは大変と聞きます。招待状を送ってお返事を集計して人数分準備をしても、想定人数よりかなり少ない場合がある。逆に、勝手に他の人を連れてきて大幅に増えてしまうこともあるらしいです。

私はこのグループへは途中からの参加だったので、早くみんなに追い付かないと……と時間通りに毎回練習に行っていました。これが相当やる気を見せたみたいで、「裕子のこのグループへの献身はすごい!」(直訳でごめんなさい)と言われるまでに (^0^)

それに言葉で説明されてもなかなか理解できない私に、周りの子が手とり足とり振付を教えてくれて、本当に温かかった。振付を全部覚えた時「Parabens!!(おめでとう)」とメールが来た時は、涙が出そうになりました。

「ああ、素敵な体験をしたな」と思って迎えた発表会当日……

非常にドタバタでした!

控室は百人近い生徒でごった返している。その生徒に対して、メイクさんがなんと二人!!

もう本番が始まる~! という時に、出番が後の方達がメイクの順番を譲ってくれたのですが、私たち全員時間内に終わるのかどうか? もうヒヤヒヤしているのに、メイクさんはものすごくマイペースにゆっくり作業。おまけにおしゃべりを楽しもうとするのです(笑)。「ブラジルはどう?」「旦那さんは何をしているの?」……それもいちいち作業の手が止まる……。質問に大真面目に答えてしまう私も私でしたけどね。

こちらでは、仕事中でも皆さんとにかくマイペース! 時間に追われて焦っている姿を見たことがありません。日本だと放っておかれるはずがないと思われるその姿は、堂々として見えるほどです。何事もすぐ焦ってしまう自分は何なのか、考えさせられてしまうほどです。

案の定メイクが遅れ、私たちはトップバッターだったので開演時間も遅れました。

しかも、舞台袖で水を飲んでいたら、いきなり音楽が始まり、

慌ててドーっと猛ダッシュして舞台に現れることとなりました^^

いろんなことに戸惑った初発表会でしたが、いわゆるブラジルらしさを垣間見ることができた貴重な経験でした☆

さて、ここでひとつ、日本男性の皆さんへ教訓です♪

ブラジル女性が「日本の男性は冷たい!」と言っています。もちろんそれは国民性ですけど、ここではその冷たさが際立つみたい。まず、「女性を褒めない」と言われています。妻や彼女への賛美の言葉、最近口にしましたか??? ブラジル男性は発表会でも「なんてきれいなんだ!」「他の人に見せるのが惜しい」等々、甘い言葉で妻や彼女を褒めていましたよ。嘘でもいいんです! それだけで女性のテンションは上がるのです♪ そして優しくなれます(笑)。どうか皆さま、試してみてください☆

執筆者プロフィール:岡山裕子

フリーキャスター、気象予報士。2002~2006年、名古屋テレビアナウンス部で「スーパーJチャンネル」「ドラゴンズ倶楽部」「伊集院光 光る! スポーツ研究」他を担当。2010年3月でTBS「NEWS 23」キャスターを卒業。現在はブラジル在住。1980年1月15日生まれ、茨城県龍ケ崎市出身、お茶の水女子大学卒。やぎ座のAB型で、特技はクラシックバレエ、趣味は映画鑑賞と料理。アメブロでオフィシャルブログ「ゆうコーナー」も更新中!