【コラム】

OS X ハッキング!

255 Leopard解体新書(6) ~iCal de CalDAV~

    海上忍  [2007/12/07]

    Leopardのリリース後、もっぱらオーディオプレイヤーとして使っているiPod touch。いや、それが本来あるべき姿なのでしょうが、少々惜しいような気も。そろそろ、斜め45度あたりの角度から斬り込むような使い方を紹介したいと考えています。

    さて、今回は「iCal 3」について。いわずとしれたOS X付属のカレンダーソフトだが、その便利さは他のカレンダーソフトと情報を共有できることにある。共有を抜きにしては、秘めた実力の半分も引き出せないと言ってもいい。そこで、iCal 3で対応したCalDAVプロトコルを活用し、.Macの力に頼らない(もちろん無償で)カレンダー共有の方法を探ってみよう。

    クライアント版にCalDAVサーバは……なかった!

    スケジュール管理ソフト「iCal」の登場は今から5年前、Mac OS X 10.2 (Jaguar)の時代に遡る。同時にローンチしたオンラインサービス「.Mac」と組み合わせ、インターネット経由でカレンダーを共有するという提案は、それまでのOSベンダーのアプローチとはまるで異なるもの。.Macのサブスクリプション費用が発生するが、グループウェア的機能を必要とする個人ユーザにとって、当時は他に求め難い機能だったのではなかろうか。

    しかし、他社の新サービス開始により、OS Xにおけるカレンダー共有機能を独占してきた.Macの地位は揺らいでいる。Google Calendarなどの無償サービスが登場、そもそもOSの違いという垣根が低くなった。Mac用サードパーティーアプリにも、Google Calendarを介してiCalのカレンダーを同期する「Spanning Sync」、iCal同士で直接のカレンダー共有を可能にする「BusySync」など、有償だが.Macに依存しないものが登場している。

    Leopardの新機能「CalDAVサーバ」は、iCalのUIに馴染んだユーザにとって期待の新機能だった。CalDAVという標準化されたプロトコルのサポートにより、Mozilla Sunbird / LightningなどのCalDAV対応ソフトとのカレンダー共有が可能になるからだ。CalDAVサーバがLeopard Serverのみ搭載と聞いたときには、ガッカリしたユーザも多いことだろう。

    CalDAVサーバの主要部分は「Darwin Calendar Server」として公開されているが、GUIは未実装。iCalでカレンダー共有でき、他のクライアントからも利用できる、フリーのCalDAVサーバがあれば……。

    iCal 3でChandler Hubと同期する

    まずはChandler Hubにアカウントを登録する

    前置きが長くなったが、その願いを叶えるオンラインサービスが「Chandler Hub」だ。詳細はこちらを参照していただくとして、iCalのカレンダーを共有でき、標準化されたカレンダー共有プロトコル「CalDAV」に対応、なおかつ無償利用が可能、というまさに願ったり叶ったりの機能を持つ。まずはこちらにアクセスし、アカウントの登録を行ってほしい。

    アカウントの登録が完了したら、iCal 3を起動し、以下の手順に従って作業を行う。その後は、ウインドウ左のリストから対象のカレンダーを選択すれば、イベントの作成などローカルのカレンダー同様の作業が行えるようになるはずだ。

    1.環境設定パネルを開き、「アカウント」タブを開く

    2.左下の[+]ボタンをクリック、説明欄にカレンダーの紹介文(適当で可)、ユーザ名とパスワード欄にChandler Hubのアカウント情報を入力しする

    3.アカウントのURL欄へ、以下の要領でアドレスを入力する。末尾の「username」の部分は、適宜置き換えること

    https://hub.chandlerproject.org/dav/users/username
    

    4.[追加]ボタンをクリックし、環境設定パネルを閉じれば作業は完了。

    これで、iCal 3からChandler Hubのカレンダーにアクセスできる

    Mozilla Sunbirdを使う

    環境によっては、Mozilla SunbirdをCalDAVクライアントとして使いたい、というニーズがあるかもしれない。その場合は、以下の手順に従って作業してみよう。なお、筆者はMac OS X 10.4上のSunbird 0.7で動作を確認しているが、他の環境については未検証なので念のため。

    1.メニューバーから[File]→[Subscribe to Remote Calendar...]を実行

    2.現れたシートで[On the Network]をチェックし、[Continue]をクリック

    3.フォーマット欄で[CalDAV]をチェック、Location欄に以下の要領でURLを入力し、[Continue]をクリック。「calendarname」については、iCal 3のカレンダー情報パネルに表示される「CalDAVのURL」を参照すること

    https://hub.chandlerproject.org/dav/username/calendarname
    

    4.「Create a new calendar」シートが現れるので、Name欄に適当な名前を入力し、表示色を選択したうえで[Continue]をクリック。画面の指示に従い、ユーザ名とパスワードを入力する

    iCalとSunbirdをCalDAVクライアントとしてChandler Hubへ接続すれば、スマートにカレンダー共有できる!

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