今週の土曜日、娘の幼稚園で運動会なわけですが。気合いの入ったパパさんたちは、いい撮影ポジションを確保せんと前の晩から並ぶのだそうな。7年前の新宿タイムズスクエアを思い出し、よーしパパ頑張っちゃうぞ、と自分も並んでみようかしらん。

さて、今回は「iPod touch」について。筆者は正規のレビュー「iPod touchがやってきた! - 梱包解除編」も担当しているが、試したいこと/書きたいことはまだまだある。そこで、レビューには馴染まないと思われる切り口の記事を、こちらで紹介させていただこうという次第だ。

iPod touchをマウントする

iPod touchを同期しようとiTunesの設定を見直したとき、あることに気がついた。デバイスのオプションに、[ディスクとして使用する]が見あたらないのだ。これでは、ファイルの持ち運びに便利なポータブルディスクとしての役割は期待できそうにない。

そんなとき発見したユーティリティが、iPod touchでも使える「iphonedisk」。動作にはMacFUSEが必要だが、一度起動してしまえばメニューエクストラに常駐、あとはiPod touchをUSBで接続すれば「Media」ボリュームが表示されるという仕組み。読み書きは制限されていないので、8GBモデルタイプであれば、最大7.5GB程度は自由に使える。

iphonediskを実行するとマウントされる「Media」ボリューム。これで、iPod touchがポータブルディスクとして使えるようになる

Mediaボリュームの内容。ここにシステムは存在しない……

7.5GB? 誤差が数百MBある……と気付いた方はご名答、それがiPod touchのシステム領域だ。Mediaボリュームは(iTunesのオプションが削られたとはいえ)ノーチェックで読み書きできるが、別パーティションとなっているシステム領域はロックされマウントできない。

そう、現在のところ、iPod touchでシステム領域のロックを外す(jailbreak)手法が確立されていないようなのだ。基本的なシステムが共通していると思われるiPhoneでは、つい先日ファームウェアのアップデートが実行されるまで、jailbreakを実行してロックを解除し、Terminalなどの"勝手アプリ"をインストールすることが可能だったというのに……今後どうなるかは不明だが、Mac側のTerminalからssh経由でiPod touchにログインすることを夢見て、情報収集に励もうと思う。

iPod touch版Safariを調べる

無線LANの設定が終了すると、Safariを利用したWebブラウジングが可能になる。ソフトウェアキーボードを利用したURLの入力など慣れが必要なものもあるが、マウスのクリックに相当する「タップ」、2本指を使い画面を拡大 / 縮小する「ピンチ」といった基本技をマスターすれば、一通りの作業は難なくこなせるようになる。「http://」から始まるWWWのサービスは、FLASHを使用したサイトなどtouch版Safariの仕様を超える場合を除き、Mac版と同等に利用できるはずだ。

しかし、Mac版Safariとの機能差は少なくない。Finderとの連携が失われていることはその一例だ。たとえば、Mac版SafariのURL欄にローカルファイルをパス指定(file://~)すると、Finderのウインドウにそのファイルが存在するフォルダが表示されるが、touch版では「ローカルファイルであるため、ページを開けません」と表示されアクセスできない。Apple Shareサーバ(afp://~)も同様、touch版Safariからは接続できなかった。

feed://~」とURLを入力すると、http://reader.mac.com/ にリダイレクトされる

FTPサーバへのアクセスについては、ディレクトリのブラウジングができない(Mac版ではFinderと連携している)ものの、プレインテキストなどSafariで開くことが可能なファイルへのフルパスを指定すれば可能だ。ちなみに、書庫ファイルなどのサイズの大きいファイルについては、データサイズが大きすぎるためページが開けない旨のメッセージが表示され、ダウンロードに失敗する。

フルパスを指定すれば、FTPサーバにもアクセス可能

ところで、iPod touchにはメールクライアントが同梱されていないが、.MacなどのWebメールサービスが代替として利用可能だ。@niftyのWebメールも特に支障なく利用できたので、メール送受信に関する心配は無用だろう。ただし、日本語入力は……なぜか画面を垂直にしているときしか入力できず、水平時には日本語変換不能な状態に陥る。これは仕様なのか不具合なのか? 筆者は後者と考えるが、いかに。

.MacのWebメール機能を使えば、メールの送受信もOK

水平にして使うと、なぜか日本語変換ができなくなる

表1: touch版Safariの主要なプロトコルハンドラ

ハンドラ 使用状況 備考
afp:// × AppleShareサーバに接続できない
feed:// http://reader.mac.com/にリダイレクトされる
file:// × 「ローカルファイルであるため、ページを開けません」と表示される
ftp:// ディレクトリリストを表示できない。フルパスでファイル指定すれば利用できる
http:// 特に制限なし