【コラム】

OS X ハッキング!

228 MS版電子ブロック? 「Popfly」α版をOS Xで試す

    海上忍  [2007/06/01]

    DRMフリー / 高ビットレートの楽曲を提供する「iTunes Plus」が始まりました。EMIグループの楽曲ということで、どのアーティストが該当するかと探したところ……"歌う高田純次"ことBoz Scaggsの最近のアルバムが最初にヒット。Grand Funkなんかも対応してますね。これからしばらくは、iTunes Plus対応アーティスト探しが続きそうです。

    さて、今回は「Popfly」について。MS製品は第225回でSilverlightを取り上げたばかりだが、運よくPopflyのαテストに参加できる運びとなったため、早速ショートレビューとしゃれ込んでみたい。

    What's up? MashUp!

    Popflyを一言でいえば、"MS版電子ブロック"。Webブラウザ上に一覧されたブロックを作業場へドラッグ & ドロップ、それを並べてつなげるだけで、高機能なアプリケーションを作成できてしまうという優れモノだ。並べるという点ではAutomatorに似ているが、こちらはSilverlightの技術をベースとするRIA開発環境(動作にもSilverlightが必要)であり、異種Webサービスの組み合わせにより新たなものを作成(マッシュアップ)するためのツールだ。

    このようなマッシュアップを簡単に作成できてしまう「Popfly」

    MSだからといって、開発にはWindowsが必須なのでは、と早合点することなかれ。MSが提供するサービスを利用するためのアカウント「Windows Live ID」と、Popflyに参加するためのインビテーションを入手し、実行環境としてInternet Explorer 6.0以降またはFirefox 2.0以降、そしてSilverlightのインストールを完了しておけばOK。Windows Live IDは無償で入手できるが、インビテーションの入手は難しい(かもしれない)ので念のため。

    そのPopflyをどう使うかはユーザ次第だが、5月末時点のα版に用意されたブロックの数はMS謹製のもので52種、参加者が公開しているものを含めると127種、少なく見積もっても数百種のマッシュアップは作成できるはず。入力を受け付けるテキストボックスや電卓などオーソドックスなものから、flickrやVirtual EarthなどWebサービスと連動するものまで種類はさまざま。MSの力の入れようはかなりのものだ。

    ただし、α版の時点では、Silverlight 1.1の機能(mini-CLRなど.NET Frameworkベースの各種機能)はサポートされていない。表示できる画像フォーマットはPNGとJPEGのみ、国際化対応が進んでいないためか文字化けすることが多いなど、機能も制限されている。

    マッシュアップを試作する

    ブラウザからサインインを実行、トップページから「Create a mashup」を選択しすると、マッシュアップをデザインするための作業領域が表示される。操作方法は簡単、左端に一覧されているブロックを作業領域へドラッグ & ドロップするだけ。2つのブロックを接続する場合は、右側の●(データの出力)をクリック、接続可能な●(他のブロックのデータの入力)までドラッグすればOK。ブロックの選択に誤りがなければ、これだけで意味のあるマッシュアップの完成だ。

    中央の「Create a mashup」を選択すると、マッシュアップの作成開始

    筆者が手慣らしに作成したのは、単機能のRSSリーダ。利用したブロックは「RSS」と「News Reader」の2つ、両者を作業領域へドラッグ & ドロップしたあと、RSSが受信したRSSデータをNews Readerで表示するために両者を接続して作業は完了。たったこれだけでマッシュアップの一丁上がり、画面上部の[Preview]をクリックして動作確認したところ、MSDNの公式ブログが表示されるRSSリーダが起動した。

    このようにブロックをドラッグ & ドロップし、線で接続する

    「マイコミジャーナル用RSSリーダを作成したところ、文字化けが発生

    Silverlightのページをめくるデモも、「PageTurner」というブロックで手軽に作成できる。正確にはブロック1つをドラッグ & ドロップするだけなので、作業する必要はほとんどない。ブロック右上に表示されているスパナのアイコンをクリック、設定画面を表示して画像ファイル(JPEGとPNGのみ使用可)のURLを入力すれば、デフォルトのイメージを任意のものに変更できる。ここまでくると、プログラミングという意識はほぼゼロだ。

    PageTurneを使い、こちらの画像をめくってみました

    ほかにも、動画を再生する「Video Player」、Google Earthライクに衛星写真を表示する「Virtual Earth」など、ユニークなブロックが多数揃っている。他のユーザが開発したブロックを使うなど、リソースの共有も考慮されている点も興味深い。何より、OS XはSilverlightの正式対応プラットフォームとなっていることが心強い。現在のところSafariでは動作しないなど問題点も少なくないが、今後も要注目の"マッシュアップビルダー"といえるだろう。

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