【コラム】

OS X ハッキング!

205 Leopardを先取り(2) - SafariでSVG

    海上忍  [2006/11/30]

    先日、横浜の大型量販店で新iPod nanoのシリコンケースを物色したのですが、種類の多さに驚きました。しばらく注意を払わないうちに、参入するメーカーも増えたようです。これから年末商戦も本格化しますから、気に入ったものは早めにGETしておいたほうがよさそうですね。

    さて、今回は予定を変更して「Safari」について。Jaguarで標準のWebブラウザとして採用されて以降、Pantherでv1.1、TigerでRSSフィード対応のv2.0と、順調にバージョンアップを重ねてきた。そのSafariも来年で満3歳、Leopardでさらなる変化を遂げるに違いない。その未来のSafariを、先取りしてみよう。

    Webブラウザのトレンド

    Safariの今後について云々する前に、現在におけるWebブラウザのトレンドと、これまでのSafariの歩みについて、2つのキーワードをもとにザッと総括してみたい。

    最初のキーワードは「Web 2.0」。具体的な定義がない、言葉が一人歩きしている感のある抽象的な概念だが、Webが双方向性を持つ方向で進化するであろうことは、共通認識として存在すると言っていいはず。これまた少々抽象的だが、Ajaxが技術的に必須の要素ということもおそらくは確実で、そういったキーワードを重ねていくと、おのずとSafariの進む方向が見えてくるという寸法だ。

    そのAjaxだが、Safariで利用可能になったのは、XMLHttpRequest(読み込み済のページからHTTPリクエストを発信できるJavaScriptのオブジェクト)をサポートしたバージョン1.2以降。正しくresponseTextを取得できない問題により、GoogleサジェストなどAjaxベースのサービスが文字化けして使えないといった時期も過去にはあったが、現在では概ね対応が進んだ。しかし、HTTPヘッダによる文字コード指定が難しいPHPやPerlを利用したサーバでは文字化けすることも多く、文字コードを認識する精度の向上が望まれるところだ。

    2つ目は「ベクター画像」。ビットマップ画像に比べてデータ転送量が少ないことからWeb向きとされ、実際Flashで活用されている。Scalable Vector Graphics(SVG)も押さえておきたい。2001年にW3C勧告を受けて以降、目覚ましい速度で普及しているというわけではないが、Ajaxの急速な普及により、Ajaxと組み合わせたベクター画像処理技術(例: 地図)として再び注目が集まっている。Flashとは異なり仕様がオープン、Adobe IllustratorやGIMPといった描画ツールも続々と対応、という状況もプラスに作用するはずだ。

    SVGをサポートするWebブラウザは、現在のところMozilla/Firefoxの独壇場と言っていい。トップシェアのIntenet Explorerは、バージョン6のみならず7でもサポートされず、Opera 8のSVGサポートは機能が限定的、よってFirefoxが現実的な選択肢……という状況が続いている。なお、現行バージョンのSafari v2.0.4は、SVGに対応していない。

    WebKitのNigtlyBuildを試す

    前置きが長くなったが、Leopardに搭載される(はずの)次バージョンのSafariでは、SVGがサポートされる可能性が高い。Appleから公式にSVGサポートがアナウンスされたという記憶はないが、WWDC 2006のセッションの概要を見ても、ほぼ確実と言えるだろう。

    その次バージョンのSafariは、WebKitの最新版バイナリ(Nightly Build)で機能の一部を試すことができる。利用方法はかんたん、こちらからバイナリをダウンロードし、適当なフォルダに展開すればOK。Safariが未起動の状態から、WebKit.appを起動してみよう。

    起動できたら、まずはWebの総本山的存在「World Wide Web Consortium」のSVGテストページへアクセス。「framed-based harness」というリンクをクリックした先には、SVGのサンプルが豊富にあるはずだ。もっと凝った絵を見たければ、こちらこちらがお勧めだ。

    ただし、WebKitのSVG対応は実装が進められている最中で、未対応の機能も少なくない。たとえば、こちらのページをFirefox 2.0で表示すると、シンプルなドローイングソフトとして機能する画面が現れるが、11月30日時点のNightly Buildでは、肝心のベクター画像が表示されない。Leopardのリリースまで残りわずかなだけに、今後どのように対応が変化するか気になるところだ。

    一見変哲のないギターの絵だが、SVGで描かれている

    左横の蝶の絵のソースを表示したところ。点情報の集合ということがわかる

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