【コラム】

OS X ハッキング!

202 これからの「iSight」を考える

    海上忍  [2006/11/02]

    明日11月3日、新iPod shuffleがついに発売開始されます。音楽プレイヤーとして使え、機能はもちろん、あのサイズであの容量、しかも1万円以下という製品なだけに、ヒットは確実でしょう。近日中にレビューを掲載する予定ですので、是非ご覧ください。

    さて、今回は「iSight」について。いわずと知れたiMacやMacBookのモニタ上部に内蔵された小型カメラだが、ビデオ会議の機会がない自分には無関係、と見向きもしないユーザが少なくない。なんともったいないことを…… というわけで、iSightのYet Anotherな使い方とこれからについて考えてみよう。

    iSightで写真を撮る

    典型的なiSightの使い方は、Steve Jobs CEOが基調講演で披露するような「ビデオ会議」ということで異論はないはず。iMacにしてもMacBookにしても、画角はモニタの真正面に固定され、方向を変えたりフォーカスを調整したりすることはできないため、iChatやSkypeなどビデオ会議ソフト専用、と言い切ってもあながち間違いではないだろう。

    一方、Tigerのアプリケーションフォルダを見渡すと、iChat以外にもいくつかiSight対応アプリケーションを確認できる。まず1つは「アドレスブック」。編集モード時にピクチャ領域をダブルクリックすると、iSightを利用した撮影がスタート、[設定]ボタンをクリックするとカードの写真になるという仕組みだ。

    面白いのは、もう1つの標準装備アプリ「Photo Booth」。こちらも静止画撮影用だが、計18種類用意されたエフェクトを利用できるのだ。セピアや色鉛筆、コミックブックなどといったエフェクト名を聞けば、およそどのような写真となるか想像できるはず。そんなの知ってるよ、と言わず今一度試していただきたい。

    Photo Boothに用意されたフィルタを使うだけでも楽しめる

    福岡の銘菓「ひよこ」をサーモグラフィーで撮影。青味が食欲をそそる…… わけがない

    「ポップアート」でひよこをウォーホル風にアレンジ。Velvet UndergroundをBGMに召し上がれ

    Yet Anotherな静止画撮影ソフト「CamGrabber」

    なぜ今頃Photo Boothを引っ張り出してきたかというと、外出時にカメラを忘れたときの対策。書類の一部をメモ代わりに撮影するときなど、備忘録代わりに使うときにはMacBookでの作業を中断せずに済むのうえ、シャッター音を消せるため、ケータイのカメラ機能より好都合なのだ。もう少し解像度が高ければモアベター(ふ、古い)だが、ものは使いよう、といったところか。

    問題は、製品などを"ブツ撮り"するとき。あらかじめマウスカーソルをウインドウ中央のカメラボタンの上へ移動しておき、MacBookを両手で抱えつつ狙いを定めてクリックすればいいのだが、ふとした拍子にトラックパッドに触れてしまうことがある。

    方々を探したところ、「CamGrabber」というソフトを発見。クリックしてシャッターを押すだけという単機能なソフトだが、Photo Boothのように3秒間待たされることはなくシャッター音もしないため、連写的に撮り貯める用途に適している。現在のiSightは、お世辞にも高画質とは言い難いが、HD時代の到来とともに改良されたら…… この種のアプリケーションがより注目されるようになるかもしれない。

    機能はシンプルだが、iSightをカメラ代わりに使いたいときにお試しあれ

    iSightの未来はここにある? 「Delicious Library」

    iSightのもう1つの方向性を示すアプリケーションが、「Delicious Library」。ひらたくいえば蔵書管理ソフトなのだが、バーコードから取得した情報をもとにするところがポイント。Amazonと連携しているため、自動的に表紙画像や書籍のサマリーといったデータをダウンロード、ライブラリ化してくれるだ。書籍のみならず、映画(DVD)や音楽(CD)にも対応しているので、かなり便利に使える。

    なにより興味深いのは、iSightがバーコードスキャナとして使えること。iSightのプレビュー画面に赤い線が5本現れるので、その線に重なるようバーコード部分を掲げればOK。慣れるまで多少のコツは必要だが、キーボードはもちろんマウスすら操作する必要がないのだ。iSightを標準装備するMacが増えた今、写真/動画という枠にとらわれないiSightの新しい使い方として、もっと注目されていい製品といえるだろう。

    「Delicious Library」で音楽DVDをライブラリに取り込んだところ。バーコードを赤い線に重なるよう掲げることがコツ

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