【コラム】

OS X ハッキング!

200 古きを読み返して新しきを書く - おかげさまで200回

    海上忍  [2006/10/19]

    この「OS Xハッキング!」は、おかげさまで連載200回目を迎えることができました。これからも、紙ベースのMac媒体とは異なる角度から、MacintoshおよびMac OS Xという環境を眺めていく所存です。どうか引き続きご支援ください。今回は特別企画……というほどではありませんが、普段とは趣向を変え、連載のバックナンバーをひもときながら、OS Xのこれまでを振り返ってみたいと思います。

    iTunesを追いかけて

    こちらに掲載されたバックナンバーにあるとおり、記念すべき連載第1回は2001年11月。今から5年前、10.1(Cheetah)の頃だ。記事では、10.1.1からメジャーバージョンが変更、NeXTの時代を通算した表記に変化したことについて触れられている。もしOSの名称が変わらなかったら、現在のTigerはOPENSTEP 8だったのね……などとしばし感慨に浸ってしまった。

    勢いに乗り199本の連載をひと通り読んだところ、iTunes関連の話題の多さが目についた。バージョンが上がった現在では、高性能なMP3エンコーダ「LAME」をiTunesで利用する方法は利用価値が低くなってしまったが、 LinuxをiTunesサーバに仕立てる方法など、いまなお通用するトピックもある。iTunesについては、アートワーク関連機能の紹介のように、今後もタイムリーに紹介していく予定だ。

    進化したTerminal

    当コラムの必須アイテム「Terminal」も、回を追って読むとその進化の過程がわかる。10.2(Jaguar)に収録されたv1.3では、懸案事項だったマルチバイト文字の表示に対応したものの、デフォルトシェルのtcsh(当時)が8ビットクリーンな状態でコンパイルされていなかったため日本語ファイル名を扱えなかったり、字間がまちまちになったりなどの問題があった。

    10.3(Panther)ではデフォルトシェルがbashに変更、~/.inputrcでreadlineの設定を行えば、マルチバイト文字もそれなりに扱えるようになった。便利なプラグインも公開されるようになるなど、環境も変化している。進化のレベルとしては地味だが、Windowsの「DOS窓」に大きな変化がないことを思えば、ありがたい話だといえる。

    予想が当たった?

    あるトピックを取り上げ、それをイジり回しながら"Yet AnotherなOS X"を発見することが、このコラムの基本コンセプト。ユーザインタフェースの是非といった抽象的な話や、こうあるべきといった筆者個人の考え方、あるいは予想をネタにすることは極力避けてきたが、まれに例外もある。

    その代表例が、Intel Macの予想。早くも連載3回目で禁を破っているわけだが(お恥ずかしい)、そこそこ当たっているのがうれしい。まあ、MABを知っているNEXTユーザならば、このような考えに至るのが自然といえば自然だが……

    印度Amiga化計画 - インドをAmigaにしてしまえ!?

    この5年で大きく変化したOS XとMacだが、折に触れ取り上げてきた「Amiga」に変化らしい変化がないことは興味深い。第7回では、Amiga OS 4.0の登場が近いことに触れているが、4年半が経過した2006年10月現在、いまだAmiga OS 4.0が正式リリースされる気配はない。AmigaはOS 4.0でようやくPowerPCへの移行を完了するが、Macが68KからPowerPCを経てIntelへと移行してしまったことを思うと、感慨もひとしおだ。

    そのAmiga OS 4.0だが、ベルギーのHyperion Entertainmentが開発を全面的に引き受け、Amiga本体は開発に関わっていない。Amigaはといえば、インドのRuksun Software Technologiesというソフトハウスを買収、Amiga Development Indiaに社名変更したうえで、ワイヤレス/モバイルの分野に活路を見出そうとしているようだ。AppleがiPodなど音楽関連事業で大きく業績を伸ばしたのだから、Amigaが他分野に進出してもおかしくはない。

    それにしても、インドとAmiga。意外にピッタリかもしれない。

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