【コラム】

OS X ハッキング!

192 Intel Macで最強のMP3環境をつくる(番外編あり)

    海上忍  [2006/08/24]

    Mac Pro、いろいろ試しています。Xeon 3.0GHz/クアッドコアということで、速さには驚かなかったものの、その静粛性には感心しました。正直、Power Mac G5と比べて格段に静かです。ギックリ腰になりそうなほどの重量は相変わらずですが。

    さて、今回はiTunesのMP3環境について。OS XではAACオンリーなiPodユーザが多数派を占めることは重々承知だが、iPod以外の"オルタナ系"ポータブルプレイヤーを愛用するユーザも、iTunesを活用していいはず。しかしiTunesに内蔵されたMP3エンコーダの性能は……というわけで、オープンソースソフトをうまく活用し、より高音質なMP3を生成してみよう。

    Intel Macで「iTunes-LAME Encoder」を使う

    世に数多あるMP3エンコーダで、音質について定評あるのが「LAME」。多少の時間はかかるものの、LAMEを使えばiTunesより効率のいい(=ファイルサイズと音質のバランスがいい)MP3を生成できる。当コラム第22回でも取り上げたことのあるiTunes用MP3プラグイン「iTunes-LAME Encoder」を使えば、曲名の設定などiTunesの機能を生かしつつ、iTunesより高音質なMP3環境を構築することも容易だ。

    ただしこのiTunes-LAME Encoder、ユニバーサルバイナリ化されていない。Intel Macの場合、そのままではRosetta経由で処理されるため、MP3エンコードのようにCPU負荷の高い演算処理には適さないのだ。

    そこで紹介するのが、次の方法。最新のLAMEβ版(3.97b3)をダウンロード&コンパイルし、生成したバイナリをiTunes-LAME Encoderのバンドル内に収録されたlameバイナリと置換する、という寸法だ。なお、あらかじめiTunes-LAME Encoder 2.0.7をインストールしてから作業に臨んでほしい。

    $ tar xzf lame-3.97b3_.tar.gz
    $ cd lame-3.97
    $ CFLAGS="-fast -march=i686 -msse3 -mfpmath=sse" ./configure
    $ cp frontend/lame ~/Library/iTunes/Scripts/iTunes-LAME.app/Contents/Resources/

    オリジナル(左)とLAMEバイナリをIntelネイティブのものに入れ替えたあとを比較すると、速度の違いは一目瞭然

    5分22秒の曲(AIFF/54.3MB)をMP3エンコードしたときの比較

    エンコード所用時間ファイルサイズビットレート
    iTunes標準(v6.0.5)12.1秒7.9MB203Kbps(VBR)
    LAME 3.95(PPC)3分53秒7.4MB191Kbps(VBR)
    LAME 3.97(Intel)1分07秒7.4MB191Kbps(VBR)
    注: エンコード時のビットレートは192Kbps/VBR、ジョイントステレオで統一。使用したマシンはMacBook 1.83GHz/1GB SDRAM

    番外編: オルタナ系の極北「999円MP3プレイヤー」

    せっかくエンコードしたこだわりのMP3、どうせなら"オルタナ系"プレイヤーで再生してみよう…… ということで購入したのが、999円MP3プレイヤーこと「DN-2000」。気の利いたデジタルガジェットでお馴染み、上海問屋の大ヒット商品だ。愛称のとおり価格は税込みで999円、SDカードリーダ/ライターとしても利用できる抜群のコストパフォーマンスが特徴。サポートされるサウンドフォーマットはMP3のみだが、CBR/VBRに対応、ビットレートは32k~320Kbpsということで、世に出回っている大半のMP3を再生できる。もちろん、iTunesおよびLAMEでエンコードしたMP3もOKだ。

    しかしこのDN-2000、少々扱い方が難しい。単4電池の取り付け方向を示す案内図が逆(±が逆)だったのはご愛敬として、電源ONするためには再生/停止ボタンを3秒ほど長押しする必要があり、しかもその位置が深い。ランプが赤から青に変化するまで、強く長く押し続けなければならないのだ。ランダム再生機能がないことも、液晶非装備のプレイヤーとしては厳しいといえる。

    MP3の転送はSDカードのルートへコピーするだけだが、ファイル名の順に再生する仕様しか持たないため、曲順を考慮する場合にはファイル名の先頭を連番にするなどの工夫が必要。フォルダごとコピーした場合、ルートにMP3がある場合はフォルダ内のMP3は無視され、ない場合はアルファベット順で先のフォルダのみ再生される、という仕様のようだ。

    肝心の音質はといえば、一言でいうと"モコモコ"。高音の明瞭さに欠け、ベースやバスドラなど中低音域もハッキリしない。ヘッドフォンを変えれば改善されるが、こもったような印象が残ってしまう。コストパフォーマンスは魅力だが、音質にもこだわったオルタナ系の出現を願う次第だ。

    iPod Shuffle(左)とSDカード(中央)、DN-2000(右)の大きさを比較。ちょっとしたカードリーダ並の大きさだ

    iPod Shuffleと重ねてみたところ。結構な厚みがある

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

        イチオシ記事

        新着記事

        特別企画

        マイナビニュースマガジン