【コラム】

OS X ハッキング!

185 一足お先にATOK - ATOK 2006 for Macを試す

    海上忍  [2006/07/06]

    夏が近づくと気になる存在が、打ち上げ花火。人混みは大の苦手ですが、例年どこかの花火大会に足を運んでいます。間近で見たときの下腹部にズーンとくる感覚が最高、などと書いていると、ジーンと熱くなってくるんです……MacBookを載せた左足が。花火はともかく、MacBookの熱対策をどうにかせねば。

    さて、今回は「ATOK 2006 for Mac」について。発売日は7月14日だが、ジャストシステムのご厚意によりRC版を試用する機会を頂いたため、先日購入したばかりのMacBook 1.83GHzを利用してレビューしてみたい。製品版では機能が変更される可能性があることについて、あらかじめ了承願いたい。

    Intel Mac対応はバッチリ

    ユニバーサルバイナリ化された今度のATOKは、懸案だったIntel Macへの対応を実現、Mac OS X 10.2.8以降のシステムすべてでネイティブに動作可能となった。製品構成はこちらにあるとおり。MacとWindows両方のパッケージを収録する「ATOK 2006 Mac+Windows」が新たにラインナップに加わっている。1つのユーザ辞書を共有できる器用さは備えていないものの、BootCampやParallels Desktop for MacでマルチOS環境を構築しているユーザにとっては、買い得感のある製品だといえる。

    MacBookでの使用感だが、インストールの手順から入力時のレスポンスまで、PowerPC Macとの違いは感じなかった。インストールされたファイルを一通り確認したところ、「ATOK 2006スタートアップツール」や「ATOK 2006操作ガイド」などの補助ツールはPowerPCバイナリのままだが、ATOKの機能そのものに関わるコンポーネント類はすべてユニバーサルバイナリ化されていたため、機能的にもパフォーマンス的にも同等と考えていいはず。OpenOffice.org 2.0で利用できるかどうかについても、以前紹介したX11+kinput2という組み合わせで試してみたが、やはり問題なし。Intel Mac対応版の登場を待ち望んでいたユーザは、安心していいだろう。

    ATOK 2006 for Macのインストーラ。PowerPCとIntelで導入方法に違いはなし

    X11+kinput2経由での入力もOK。OpenOfficeのユーザも安心して使える

    日付の入力がかんたんに

    ATOK 2006を使い始めて最初に気づいたのは、日付入力支援機能の存在。7月1日に「明日」と入力しようと「あす」を変換したところ、「2006/07/02」や「平成18年7月2日(日)」が変換候補に現れたのだ。確認したところ、「きのう」や「おととい」、「あさって」をキーワードに同じ要領で日付入力できた。「いま」を変換すれば、現在時刻の入力もOK。「せんしゅう」や「いっかげつまえ」など、利用できないキーワードも少なくないが、日誌やブログのような文章を綴るときには効果を発揮するはずだ。

    「おととい」などの日付を意味する言葉を変換すると、現在時刻を基準とした日付や曜日を入力できる

    単なる変換作業では「役不足」

    誤字・誤用しやすい言葉や言い回しを見つけると、アドバイスを表示する機能も追加された。たとえば、本来は実力に比べ軽い役割が与えられることの比喩のはずが、期待される役割に比べ力量が不足している意味に誤用されやすい「役不足」を入力しようとすると、「【役不足】の解説表示:home」とポップアップが現れる。そこで[home]を押せば、役不足という言葉の正しい使い方がアドバイスされる寸法だ。

    この誤字・誤用のアドバイス機能は、少々お節介なような気もするが、赤っ恥をかかないための転ばぬ先の杖となる。「確信犯」や「汚名挽回」、「雨模様」や「他山の石」といった誤用ランキング上位に入りそうな言葉を使う際には、面倒がらずに[home]を押して確認することをお勧めしたい。

    気の利いた言い回しを使ったつもりが赤っ恥……という事態を避けることができそう

    ちょっと気が利く学習機能

    個人的に気に入ったのが、入力し直した単語を学習する新機能。たとえば、標準の辞書にない「弘史」を入力する場合、「ひろし」を変換してから[esc]を押してキャンセル、次に「弘志」や「弘司」など「弘」を含む単語を入力して「弘」のみ残し、続けて「歴史」や「史実」など「史」を含む適当な語句を入力して「史」のみ残す。すると、『「ひろし」から【弘史】に変換できるようにしますか?』と質問されるので、[SHIFT]+[return]を押してその単語を学習する、といった具合。人名や地名をユーザ辞書に登録するのが面倒、というものぐさなユーザには気の利いた機能といえる。

    単語学習機能の使い方をマスターすれば、単語をユーザ辞書に登録する手間を省ける

    次回は、Intel Mac上で起動したWindowsの作業環境についてレポートする。入力装置を中心に、カスタマイズ法などをお伝えする予定だ。

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