【コラム】

OS X ハッキング!

176 マルチOS環境の最適解か? 進化を続けるParallels Workstation

    海上忍  [2006/04/27]

    米Sun Microsystemsの新CEOにJonathan Schwartz氏が任命されたとの由。このニュース、往年のNeXTユーザには感慨深いものがあります。というのも、氏は96年にSunに買収されたLightHouse DesignのCEOだったのですよ。LightHouseといえば、Diagram!やQuantrixなどのオフィス系ソフトを抱えるNeXT界隈では屈指のデベロッパでして、知らぬ者がいなかったほどの存在。ん? そういえば、Sunに買収されたあとのDiagram!はどうなったのだろう……

    さて、今回は仮想化ソフト「Parallels Workstation」(以下、PW)について。既報のとおり、Intel MacでいろいろなOSを試してみたい、と考える向きにはとても気になる存在だ。今週リリースされたベータ第5版を対象に、実際に使ったうえで気付いた点をいくつか紹介してみよう。

    ついにUSBに対応…… しかし道は険しかった

    4月第4週にリリースされたPWベータ第5版は、機能は限定的ながらUSBサポートを追加、ゲストOSとしてWindows XP/2003を使用しているときに有効なフォルダ共有機能を用意するなど、ベータ第1版と比較して長足の進歩を遂げている。サウンドの再生遅延も修正され、動画再生時に映像と音がズレることはなくなった。フルスクリーンへ切り替えるときには、ファストユーザスイッチと同様の表示効果が使用されるなど、インタフェース面での改良も加えられている。

    USB機器の利用方法だが、既存の仮想マシンを対象に作業する場合は、設定パネル下部の[Add...]ボタンをクリック、ウイザードを起動して「USB Controller」を追加することを忘れずに。慌てて取り組むと、USB機器を接続したのに認識されない!? と30分ほどムダな時間を費やすことになる(自戒の念を込めて)。

    USB機器を数種類試してみたところ、iPod Shuffuleは○、iPod nanoも○、マルチカードリーダ(サンワサプライ ADR-10U2SV)は×、SONY PaSoRi -- Felicaを利用した非接触ICカードリーダ/ライタ -- は×、といった結果に終わった。Parallelsの発表によれば、ベータ第5版でサポートされるUSBデバイスはフラッシュディスクのみとのことなので、かかる結果は予想の範囲内だが、いくつか気になる点があった。

    まず、USBポートはUSB 1.1として使用されること。iPod ShuffleなどUSB 2.0対応のデバイスもUSB 1.1として認識されるため、本来のパフォーマンスは発揮できない。また、デジタルカメラ2機種で結果が異なる(OLYMPUS E-300は×、Canon PowerShot A400は○、両機ともUSBマスストレージ対応)など、原因不明の事態も散見された。USBデバイスを着脱すると動作が不安定になりがちなこともあり、USBサポートひいてはPWの正式リリースも当分先、と見ていいだろう。

    PVSファイルをあれこれイジる

    PWでは、~/Library/Parallels/仮想マシン名 以下に作成される拡張子がPVSのファイル(以下、PVSファイル)を設定ファイルとして使用する。その実体はプレインテキストで、[System]や[IDE devices]といったカテゴリごとに、Boot=c、Memory=156、といった定義が行われる仕組み。もちろん、viやEmacsなどのテキストエディタを利用しても編集できる。

    PVSはPWの操作パネル経由で開くことがオーソドックスな方法だが、Finderの情報ウインドウにある「このアプリケーションで開く」にPWを指定すれば、ダブルクリックで起動できるようになる。さらに、[System]カテゴリに「Start auto=1」の記述(設定画面のOptions→VM Flagsタブで「Autostart VM when configuration is loaded」をON)があれば、FinderやDockからダイレクトに仮想マシンを起動することも可能だ。

    そのPVSファイルだが、Parallelsのフォーラムを散策していると、いわゆる隠しオプションが存在する模様。たとえば、PW標準装備の仮想NICはRTL8029(通称:カニ)をエミュレートするものだが、[Network]カテゴリにある「Adapter type=」の値を「4」から「2」に変更すると、NE2000互換に切り替わるとのこと。ほかにも、Parallelsの方による有益な情報が多く提供されているので、PWユーザは時折フォーラムの内容をチェックすることをお勧めしたい。

    Parallels Workstationベータ第5版では、ついにUSBをサポート。Mac OS Xとのフォルダ共有機能も実装されるなど、大幅に機能が強化された

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      イチオシ記事

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン