【コラム】

OS X ハッキング!

156 TerminalからQTムービーを操る

    海上忍  [2005/11/21]

    先週の土曜日、ようやくユニバーサル・ドックを購入。帰宅後早速iPod nanoを載せようとすると、nano用のマウンタが見当たらず…… しばらく右往左往した挙げ句、nanoのパッケージに同梱されていたことを思い出しました。箱を処分する直前だったので、あぶない、あぶない。

    さて、今回は「QTCoffee」を紹介したい。このQTCoffeeは、QuickTimeムービーをコマンドラインから加工するためのコマンド集で、QuickTime PROにグレードアップしていなくてもある程度の動画編集が可能となる。10US$のドネーションウェアだが、個人および学業を目的とするユーザは無償利用が許されているので、まずはダウンロードしてみよう。

    QTCoffee

    • 種別: ドネーションウェア(10US$)
    • 開発: 3AM Coffee Software

    インストールの注意点

    入手したZIPファイルを展開すると現れる「QTCoffee 1.2.pkg」は、そのままダブルクリックすればInstaller.appで処理される。インストールされるコマンドの概要は下表のとおりで、映像/音声の多重化や分離、エンコード処理など、通常はQuickTime PROを導入しなければ利用できない機能が通常版でも可能となる。

    なお、コマンドや各種リソースファイルは、/usr/local以下へインストールされる。シェルは滅多に使わない、ログインスクリプトなど見たこともない、という向きには、以下の行が「~/.bash_profile」に記述されていることを確認してほしい(無ければ追加)。ファイルの開き方がわからない場合には、「open -e ~/.bash_profile」と実行し、テキストエディットで開けばいいだろう。

    ~/.bash_profileに以下の行があることを確認

    export PATH=/usr/local/bin:/usr/X11R6/bin:$PATH
    export MANPATH=/usr/local/man:$MANPATH

    QTCoffeeに含まれるコマンド

    コマンド名主な役割
    catmovieムービーを連結する
    chapcutmovieムービーをチャプターに分割する
    modmovieムービーを様々な方法で編集/加工する
    muxmovieムービーを多重化する
    splitmovieムービーを時間で分割する

    ムービーから音楽を取り出す

    iPod with videoが対応するムービーファイルは、最高160KbpsのAACオーディオをデータとして持つことができる。もちろん、映像と音声の両方を楽しめる環境であればいいのだが、ビデオ再生機能を持たないiPodでは再生できないことは困りもの。iTunes Music Storeで販売されているビデオクリップは、FairPlayで保護されているため対象外だが、せめて自作のムービーは自由に使わせて欲しい。

    QTCoffeeに含まれる「catmovie」コマンドは、いとも簡単にその願いを叶えてくれる。iTunesライブラリは少し複雑なディレクトリ構造を持つため、ここでは順を追ってその方法を紹介してみよう。

    1. iTunes 6を起動し、「ビデオ」カテゴリに表示されているムービーを選択する。
    2. Terminalを起動し、「catmovie -track "Sound Track" 」(最後の「"」の後にスペースが入ることに注意)と入力する。
    3. [ファイル]→[曲ファイルを表示](command-R)を選択し、ビデオが記録されたフォルダを表示する。
    4. ビデオファイルをTerminalウインドウまでドラッグ&ドロップする。
    5. デスクトップに生成された「out.mov」を適当にリネームしたあと、再生する。

    スライドショーを作成する

    iPhotoを使えば簡単に作成できてしまう"音楽付きのスライドショー"だが、QuickTimeムービーに書き出すときには最小240×180~最大720×480ピクセルとなってしまうため、写真の画質は低下してしまう。iPod with Videoやテレビでの再生を考えているのならば、妥当な設定ともいえるが、モニタ上で見るには少々物足りない。

    そのようなときには、素材となるJPEGなどの画像ファイルが保存されたディレクトリへcdコマンドで移動し、以下の要領でcatmovieコマンドでスライドを作成すればいい。各スライドの秒間を指定するなど細かい設定はできないが、muxmovieコマンドでオーディオファイルと多重化すればBGM付きのスライドショーも作成可能だ。画面サイズの縮小や回転など、ほかにも様々なオプションが用意されているので、オンラインマニュアルを参考に試してほしい。

    $ catmovie *.JPG -o ~/Desktop/slides.mov

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