【コラム】

OS X ハッキング!

146 第4世代iPodにLinuxをインストールしてみました(2)

海上忍  [2005/08/29]

iTunes Music Store Japanがオープンしてからというもの、毎日セッセとお目当てのバンドの曲を探している。この調子で買い続けると酒代が足りなくなるので、対策を検討中。プリペイドカードを買うのは面倒だし...... やはり「自分に対してアローアンス設定」が妥当?

さて、今回も「iPod Linux」について。前回はインストールに終始してしまったが、今回は「なぜiPod Linux?」というそもそもの話と、iPod Linux専用のインタフェース「Podzilla」に関する話題をお届けしたい。

iPod Linuxで何ができるか

iPod Linuxの魅力は、iPodというデバイスの"可能性が広がる"という点に尽きる。MODやOGGなど、iPodでは(おそらく今後も)未対応のコーデックを利用できることもLinuxならでは。iPodの特殊なインタフェースが仇になる感もあるが、アプリケーションの数は確実に増える。デュアルブート可能なため、iPod標準のシステム(Pixo OS)で起動すればiPod本来の機能を損なうことはなく、安心して実験できるということも大きい。

もっとも、開発途上であるがゆえに不具合は多く、再生の途中でフリーズすることも少なくない。さらにiTunesとの同期に未対応、現時点ではマウントも不可。デフォルトでは日本語を表示できない点も、邦人アーティストを中心に聴くユーザにとっては大きなマイナスポイントになるはず。iTunes Music Store Japanが開始された今、DRM付のAACを再生できないことも致命的だ。

しかし、それは配布されている(Nightliy Buildの)Podzillaをそのまま利用しているだけのこと。日本語の問題も、日本語フォントを追加すれば解決できる。対象を第4世代iPodにかぎっていえば、録音機能など着々と新機能が実装されているところだ。viPodzillaなどPodzillaから派生したGUIも次々登場するなど、今後が楽しみな存在といえる。

日本語を表示する

そのPodzillaだが、CVSにアップロードされている最新版(Nightly Build)を利用すれば、フォントを追加する程度で日本語を表示できる。ただし、Podzillaが使用するウインドウシステム「Nano-X」では、独自形式のフォント(*.fnt)を必要とするため、Nano-Xに付属のconvbdfコマンドでBDFフォントから変換しなければならない。convbdfのソースは、iPod LinuxのWebサイト上でも公開されているため、Mac OS XユーザならばgccでコンパイルすればOKだ。

肝心のBDFフォントだが、UTF-8でエンコードされていなければならないため、日本国内で(X11向けに)配布されているフォントの多くが、そのままでは使用できない。こちらで公開されているパッケージに収録されたものを使用できるので、まずは以下の手順に従い、「12x13ja.bdf」をインストールしてみてほしい。

$ curl -O http://www.ipodlinux.org/images/e/e8/Convbdf.c
$ gcc -O2 -o convbdf Convbdf.c
$ ./convbdf -f 12x13ja.bdf ←「12x13ja.fnt」が生成される
$ mkdir -p /Volumes/iPodの名前/usr/share/fonts
$ cp 12x13ja.fnt /Volumes/iPodの名前/usr/share/fonts
$ echo "[12x13ja.fnt](12x13ja)<12>" > /Volumes/MyPod/usr/share/fonts/font.lst
※: iPodをディスクとしてマウントした状態で作業すること。BDFフォントはconvbdfと同じディレクトリにコピーしておくこと

上記のフォントが気に入らない場合には、モナーフォントを試してみよう。英数字が半角で表示されるためバランスがよいうえ、モノクロの画面でも見やすいデザインとなっている。なお、ここで利用しているBDFフォント(monau12.bdf)は、パッケージを再構築(展開して「make」するだけでOK)すれば作成できる。

$ ./convbdf -f monau12.bdf
$ cp monau12.fnt /Volumes/iPodの名前/usr/share/fonts
$ echo "[monau12.fnt](mona12)<12>" >> /Volumes/iPodの名前/usr/share/fonts/font.lst

フォントを使用するには、トップ画面から[Settings]→[Appearance]→[Font]を実行し、ホイールを回して目的のフォントを表示した状態で決定ボタンを押せばOK。「selected font」とメッセージが現れれば、以降はプレイリストやアーティスト名にカナや漢字が表示されるはずだ。

なお、8月28日Nightly BuildのPodzillaで検証したかぎりでは、ID3タグなど曲の再生中に表示される情報については、マルチバイト文字に対応しない模様。曲やプレイリストを手動で選択する場合はともかく、シャッフル再生時に曲名を確認したくなることはままあるため、困ったなあというところだ。

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