【コラム】

OS X ハッキング!

130 OS XでPSPを愉しむ - 動画準備編

    海上忍  [2005/04/11]

    ここ横浜では折からの風に煽られ、せっかくの桜もハラハラと散ってしまいました。これで花見に行こうという衝動を抑え、原稿に専念できそうです。しかし、"虎"の出現が近いという噂もチラホラ。気持ちは散り散りです。

    さて、今回はプレイステーション・ポータブル(以下、PSP)をOS Xで使おう、というお題。昨年12月の発売以来話題沸騰、一時期は入手困難になったほどのデバイスなだけに、秘めたる実力は相当のもの。なにより、大容量メモリカードを利用すればMP3は言うに及ばず動画の再生もOK、ということがうれしい。それでは早速、OS XでPSPを使うときの基本ルールから解説を始めよう。

    OS XでPSPを使う"お約束"

    OS XでPSPのデータを扱う方法は、USBケーブルで接続する方法と、メモリカード(メモリースティックデュオ)をカードリーダでマウントする方法の2通りが用意されている。なお、PSPには無線LANの機能も用意されているが、現在のところ外部のサーバに接続する手段は提供されていない。

    もっとも簡単な方法は、やはりUSBケーブルを使用する方法だろう。PSPがUSBマスストレージとして認識されるうえ、USB 2.0の高速なデータ転送も可能となる。一般的なメモリカードと同様、Finderやシェルを利用してファイルを読み書きすればいい。

    扱えるデータは、静止画がJPEG(DCF 2.0/Exif 2.21準拠)、オーディオがMP3(VBR対応)とATRAC3/ATRAC3plus。メモリカードのルートに「PSP」というディレクトリを作成し、静止画は「PHOTO」、オーディオは「MUSIC」というサブディレクトリにそれぞれ保管する。iPhotoやiTunesで作成したデータを所定の領域へコピーすれば、PSPがフォトビューア兼オーディオプレイヤーに早変わりだ。

    動画を見るときのお約束

    動画はといえば、OS Xの場合多少の手間が必要になる。調べたところ、映像部分にMPEG-4 Visual Simple Profileを、音声部分にMPEG-4 AAC LCをコーデックとして使用し、それをMP4コンテナに格納すればいいことがわかった。ソニーが販売するWindows用動画生成ソフト「Image Converter 2」のスペックから判明したMP4コンテナの条件は、下表に挙げるとおり。

    Image Converter 2 ver2.1が対応する動画/音声の条件

      ビデオ オーディオ
    ビットレート(kbps) 96/192/384/768 32/64/128
    解像度 160x112、320x240 -
    フレームレート(fps) 15(14.985)、30(29.97) -

    FAACとFFMPEGのインストール

    そのような条件のMP4コンテナを生成できるエンコーダといえば思いつくのが、多くのコーデックに対応したエンコーダ「FFMPEG」。当コラムでも紹介済だが、Altivecへの対応など開発も進んだため、もう一度インストール手順を紹介しておく。

    なお、音声部分をMPEG-4 AAC LCでエンコードするためには、「FAAC」が提供するライブラリが必要だ。FFMPEGのコンパイル時に必要となるため、あらかじめインストールしておこう。

    FAACのインストール(要管理者権限)

    $ cvs -z3 -d:pserver:anonymous@cvs.sourceforge.net:/cvsroot/faac co faac
    $ cd faac ; sh bootstrap ; sh configure
    $ make ; sudo make install

    FFMPEGのインストール(要管理者権限)

    $ curl -O http://mplayerhq.hu/MPlayer/cvs/FFMpeg-20050410.tar.bz2
    $ tar xjf FFMpeg-20050410.tar.bz2
    $ cd FFMpeg-20050410
    $ sh configure --enable-faac
    $ make ; sudo make install

    いざ、PSPで動画を再生

    FFMPEGのインストールが完了したら、適当な動画ファイルをソースとしてMP4を生成してみよう。FFMPEGは多数のコーデックに対応しているので、MPEG-1/2やDVムービーなど、一般的なものならOKだ。

    たとえば、MPEG-1ムービー(test.mpg)をソースとする場合、以下のとおりコマンドを実行すればMP4(M4V0001.MP4)を生成できる。ここでは、ボリューム名「MCARD」としてマウントされたPSPを利用しているので、適宜読み替えていただきたい。

    $ ffmpeg -i test.mpg -f psp -r 29.97 -s 320x240 -b 768 -ar 24000 -ab 32 M4V00001.MP4
    $ mkdir -p /Volumes/MCARD/MP_ROOT/100MNV01
    $ cp M4V00001.MP4 /Volumes/MCARD/MP_ROOT/100MNV01/

    紙幅が尽きたので、続きはまた来週。ffmpegコマンドのオプションの機能など、エンコード時の注意点を中心にお届けする予定だ。

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