【コラム】

OS X ハッキング!

91 PearPC体験記 -その1-

    海上忍  [2004/05/17]

    ここ数日、第75回で紹介した「ffmpeg」と格闘中。Altivecが有効になるようコンパイルすることで、かなりの速度でDVムービーからMPEG2やMPEG4を生成できる優れもののエンコーダだ。Quicktime+DivXの組み合わせもいいが、バッチ処理するときにはffmpegのほうが断然お手軽。これでもう少し画質がよければなあ……。

    さて、今回は「PearPC」について。耳ざとい読者はもうご存知かもしれないが、最初のバージョン(v0.1)が公開されたばかりのx86マシン用PowerPCエミュレータだ。LinuxやDarwinなど各種PC-UNIXの動作が確認されているほか、OS Xも動作するとのことなので、筆者の手持ちのPC(Athlon MP 2.0GHz×2/512MB、Windows XP Professional SP1が動作)で実際に検証してみた。

    なお、PearPCはGPL準拠のオープンソースソフトウェアであり、BochsやMac On Linux(MOL)といったGPLなコードが含まれているため、しばらくしてからプロプライエタリな(有償の)ソフトに転じる可能性はゼロと言っていいだろう。PearPCプロジェクトが順調に進展し、OS Xが実用的な速度で動作するようになれば……面白いことになるかもしれない。

    まずはバイナリを入手

    PearPCはソースコードの形式で配布されるが、通常はコンパイル済のバイナリを利用すればいいだろう。WebサイトからZIPファイルをダウンロードし、3GB以上の空きを持つ適当な領域へ展開すればOK。以下のテストは、同じフォルダ内にHDDのイメージとOS X CD-ROMのイメージ(Windowsの「B's Recorder GOLD」で作成)を保存したうえで行っている。なお、HDDのイメージファイルはddコマンドで作成できるが、PearPCのWebサイトからもダウンロード可能(圧縮されているので数十KB)なので、それを拝借することにした。

    設定ファイルを用意する

    PearPCを起動するには、コマンドプロンプトでそのディレクトリへ移動して「ppc 設定ファイル名」とタイプする。設定ファイルはPearPCのWebサイトを参考に、解像度800x600(1行目)、メモリ256MB(2行目)、HDDイメージを「pearpc.img」(4行目)、OS X CD-ROMのイメージを「Panther1.iso」(6行目)となるよう記述した。なお、6、8、9行目はOS Xのインストール時に何度か書き換えが必要となるので念のため。

    PeraPCの設定ファイル

    1: ppc_start_resolution = 4
    2: memory_size=0x10000000
    3: pci_ide0_master_installed = 1
    4: pci_ide0_master_image = "pearpc.img"
    5: pci_ide0_slave_installed = 1
    6: pci_ide0_slave_image = "Panther1.iso"
    7: pci_ide0_slave_type = "cdrom"
    8: #prom_env_machargs = "-s"
    9: prom_bootmethod = "auto"

    パーティションの設定

    これでPearPCを起動できるようになるが、HDDイメージにパーティションを設定しなければOS Xのインストールに失敗する。WebサイトにはDarwinで処理する方法が記載されているが、かなり面倒に感じたため、「prom_env_machargs = "-s"」(8行目)としてOS X CD-ROMをシングルユーザモードで起動する方法で対応することにした。なお、3GBのHDDイメージを利用するときの作業手順は以下のとおり。

    # pdisk ←pdiskコマンドを実行、以下はpdiskの内部コマンド
    Top level command (? for help): e
    Name of device: /dev/disk0
    Command (? for help): i
    A physical block is 512 bytes: [enter]
    A logical block is 512 bytes: [enter]
    size of 'device' is 6290928 blocks (512 byte blocks): [enter]
    Command (? for help): C
    First block: 64 ←作成するパーティションの先頭
    Length in blocks: 6290864 ←作成するパーティションの末尾
    Name of partition: OSX ←パーティションの名称
    Type of partition: Apple_HFS ←適用するフォーマット形式

    PearPCでOS Xのインストーラが起動。いよいよOS Xのインストール……


    この後PearPCを再起動すると、いよいよOS Xのインストール……。出し惜しみしているつもりはないのだが、紙幅が尽きたので続きはまた次週。

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