【コラム】

OS X ハッキング!

57 OS X独自のコマンドたち(1)

    海上 忍  [2003/06/27]

    先日、面識のない人物と待ち合わせする必要が生じたため、片手に新iPodを持つことを目印とした。だが、待ち合わせ場所に定めた某駅改札前では、他に新iPodをクルクルしている人がいないとも限らない。そこでLinux Zaurus(SL-A300)をもう片方の手に持つことにしたのだが…後になってハタと気付いた。どう見ても"ちょっとアレな人"じゃないか(笑)。

    さて、今回はOS X独自のコマンドについて。「*BSD」の産物を積極的に取り入れることで進歩を続けてきたOS Xだが、NEXTSTEP/OPENSTEP由来のものを含め、独自のコマンドが多数収録されていることはあまり知られていない。紙幅の都合もあるためすべては紹介できないが、有用なものをいくつかピックアップしてみよう。

    ・サービスを管理する「SystemStarter」

    /sbinディレクトリに収録された「SystemStarter」は、サービスを開始/停止/再開するためのコマンドだ。通常はブートスクリプト(/etc/rc)を処理する最終段階で呼び出され、/System/Library/StartupItemsディレクトリに登録された各種サービスを起動する。いわば"サービスランチャー"なのだ。

    SystemStarterコマンドを実行するには、引数として「start(開始)」「stop(停止)」「restart(再起動)」いずれかのフラグのほか、/System/Library/StartupItemsディレクトリ以下にあるサービス(ディレクトリ名と同じ)を指定する。シェルから手動で実行することは稀なシステム管理用のコマンドだが、システム環境設定から操作できないサービスを停止/再起動したいときには有用だろう。

    ○SystemStarterコマンドの実行例(管理者権限要)

    % sudo SystemStarter restart SSH ←SSHサービスを再開する

    ・Rendezvousを無効化する

    Jaguarにおける新機能の1つ「Rendezvous」は、マルチキャストDNSという機構を利用して名前解決を行う。Rendezvousに対応するすべてのノードは自分のホスト名(FQDN名)を認識し、他のノードからの自分の名前に対するリクエストに応答することでIPアドレスとホスト名の相互変換を実現する。この機能のスイッチはシステム環境設定に用意されていないため、シングルユーザモード時以外は常に有効な状態になっている。

    Rendezvousの実体は、そのマルチキャストDNSの機能を提供する「mDNSResponder(/usr/sbin/mDNSResponder)」というOS X独自のコマンドだ。シェルから「mDNSResponder」を通常のコマンドとして実行しても反応はないが、以下のようにSystemStarterコマンドを使えばRendezvousを無効化できる。

    ○Rendezvousを無効化する(管理者権限要)

    % sudo SystemStarter stop mDNSResponder

    ・SMP対応のカーネルであることを確認する

    Windows NT/2000が稼働しているシングルCPUのPC/AT互換機をデュアルCPUに改造したときには、システムを再インストールしなければならないが、OS Xではそのような手間は必要ない。「PowerForce DualG4」などのデュアルCPUカードに換装し、通常どおりシステムを起動するだけで、カーネルはデュアルCPU環境であることを認識する。つまり、OS Xには最初からデュアルCPU対応のカーネルが含まれているのだ。

    この事実はNEXTSTEP由来の「hostinfo」コマンドを実行すれば証明できる。なにもオプションを与えずコマンド名だけ実行すれば、シングルCPU環境であっても「Kernel configured for up to 2 processors」と表示されるはずだ。プロセッサタイプやメモリ容量の確認にも利用できるので、覚えておいて損はないだろう。

    ○hostinfoコマンドでカーネルの情報を表示する

    % hostinfo
    Mach kernel version:
    Darwin Kernel Version 6.6:
    Thu May 1 21:48:54 PDT 2003; root:xnu/xnu-344.34.obj~1/RELEASE_PPC

    Kernel configured for up to 2 processors. ←2基のCPUに対応していることがわかる
    1 processor is physically available.
    Processor type: ppc7450 (PowerPC 7450) ←プロセッサタイプもわかる
    Processor active: 0
    Primary memory available: 640.00 megabytes.
    Default processor set: 55 tasks, 132 threads, 1 processors
    Load average: 0.02, Mach factor: 0.98% sudo SystemStarter restart SSH

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    http://pcweb.mycom.co.jp/column/osx.html

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