【コラム】

OS X ハッキング!

31 Linux Zaurusからソフトウェアアップデートを実行!?

    海上 忍  [2002/09/27]

    最近、Linux Zaurusこと「SHARP SL-A300」が個人的に熱い。PDAとして見ると「?」なところは少なくないが、無線LANカードを増設するとモバイルLinux-Boxに早変わり。sambaを動かしOS Xのデスクトップにマウントするのもよし、SSHサービスを有効にしたOS Xを遠隔操作するのもよし。OS XフレンドリーなPDAを物色中ならば是非とも試していただきたい。

    さて、今回は同じJaguarでもあまり目立たない「Mac OS X Server 10.2」にスポットライトを当ててみたい。入手先はアップルストアのほか、一部リセラーに限定されるが、誰でも購入できる正真正銘のOS Xであり、通常版とのデュアルブート構成にすることも可能だ。

    まず、通常版との相違点について。基本的にサーバ版は"通常版プラスアルファ"であると考えていいだろう。カーネルやディレクトリ構造など、システムの基盤部分に関する違いはほとんど見つけられない。「システム環境設定」で諸々の設定を行うことも変わらず、MS OfficeやAdobe Photoshopなどのアプリケーションも完全に動作する。

    大きく異なるのが、ネットワーク管理用の機能だ。ユーザ/グループの管理を行う「ワークグループマネージャ」、Xserveの状態を離れた場所から監視する「サーバモニタ」、ファイルサーバ/プリントサーバなど共有資源の管理を行う「サーバ設定」など、通常版には含まれていないユーティリティがいくつか収録されている。Open Directory(OS Xに実装されているディレクトリサービス)の概念は少々難解だが、AFPやSambaなど各種サービスの設定はプロパティを変更するだけでいいという、"管理者にやさしい"仕様になっている。

    収録されているコマンドも多少異なる。システム管理はすべてGUIで作業できるよう設計されているが、Server版が1台しかない環境を考慮してのことなのか、ローカルのシステム管理に関する大半のことが、CUIでも作業できるようコマンドが追加されているのだ。

    特筆すべきは「systemsetup」コマンド。Server版は、通常はローカルにログインしてSystem Preferences.appで作業する「省エネルギー設定」や「起動ディスク」といったシステム設定を、リモートからSSH経由でログインする管理者を考慮して、外部から変更できるコマンドを用意しているのだ。たとえば、タイムサーバとの同期の状況を確認/変更する場合には、次のようにコマンドを実行する。もちろん、次回System Preferences.appを起動したときには、systemsetupコマンドで行った設定内容が反映されている。

    ○タイムサーバとの同期の状況を確認/変更する(管理者権限要)
    % sudo systemsetup -getusingnetworktime ←現在の設定を確認
    Network Time: Off ←同期していない
    % sudo systemsetup -setusingnetworktime on ←同期を開始する
    setUsingNetworkTime: On ←同期が開始された

    表:systemsetupコマンドの主要なオプション

    オプション関連するパネル意味
    -getdate日付と時刻現在の日付を表示
    -setdate日付と時刻日付を「月:日:年」の形式で設定
    -gettime日付と時刻現在の時刻を表示
    -settime日付と時刻時刻を「時:分:秒」の形式で設定
    -getsleep省エネルギースリープの有効/無効
    -setsleep省エネルギースリープするまでの時間を設定
    -getremotelogin共有リモートログイン(SSH)の許可/不許可を表示
    -setremotelogin共有リモートログインを許可する/しないを設定
    -getstartupdisk起動ディスク現在選択している起動ディスクを表示
    -setstartupdisk起動ディスク次回使用する起動ディスクを設定
    -liststartupdisks起動ディスク設定可能な起動ディスクを一覧表示

    ところで、冒頭に紹介したSL-A300にOpenSSHをインストールしていれば、居間のソファに寝ころびながらでも書斎のOS Xにログインできる。前述のsystemsetupコマンドなど管理用コマンドを駆使すれば、一通りの作業が可能だ。実際筆者は、"ソフトウェアアップデート近し"という情報を聞きつけると、SL-A300からOS Xへリモートログインして「softwareupdate」コマンドでアップデート可能かどうかチェックする、という酔狂な作業を繰り返している。sshサーバは通常版のOS Xにも用意されているので、ソフトウェアアップデートに情熱を注いでいる読者諸兄はお試しあれ。

    証拠のスクリーンショットはこちら(笑)。

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