【コラム】

OS X ハッキング!

9 openコマンドはこんなに便利!

    海上 忍  [2002/02/22]

    久々にOS Xがバージョンアップされ、10.1.3(Build 5Q45)となった。サポートするCD-R/RWドライブの追加、OpenSSHやWebDAVなどネットワーク関連機能の改善が主な変更点だが、G4 Cubeのユーザである筆者としてはATI Rage 128のドライバ(KEXT)が高速化されたことを評価したい。GeForce用のKEXTも更新されているので、まだバージョンアップしていないOS XユーザはSoftware Updateをチェックしてみよう。

    なお10.1.3にアップデートすると、一部のドライブ(接続形態は問わない)に書き込み できなくなる不具合が報告されている。外付けドライブの利用頻度が高いユーザは、 対応策が発表されるまでアップデートを控えるべきだろう。

    さて、今回はNEXTSTEP由来のコマンド「open」を紹介したい。このコマンドの使い方を覚えておけば、CUIへの抵抗感が一気に薄れるのではないかと思う。ラウンチャ代わりに使うこともできるのでお勧めだ。openコマンドの書式は次のとおり。

    ・openコマンドの書式
    open [-a application | -e] file ...

    openコマンドの基本的な機能は、ファイルやフォルダを開くこと。早い話ただそれだけなのだが、その"開く"という行為に奥深さがある。たとえば、ホームディレクトリを開く操作を考えてみよう。Finderならば「ホーム」アイコンをクリックするかショートカットキー([opt]-[command]-[h])を押すことになるが、openコマンドならば「~ (チルダ)」を利用できる。ホームディレクトリ以外にも、Documentsフォルダならば「open ~/Documents」、Picturesフォルダならば「open ~/Pictures」で開けるはずだ。

    ・ホームディレクトリを開く
    % open ~

    ファイルを開くときには、ファイル名を引数として与える。その際Finder情報が参照されるため、インスペクタ(Finderの情報ウィンドウ)の「このアプリケーションで開く」に設定したアプリで開けることがミソだ。Classicアプリについても違いはなく、Photoshopで作成したファイルであれば自動的にPhotoshopが起動され、Classic環境が起動していなければあわせて起動される。ファイル名にはワイルドカードを利用できるので、同じ拡張子のファイルを一度に開くこともOK。通常のファイルの代わりにエイリアスやシンボリックリンクを指定してもいい。「cd ~/Library/Favorites」とコマンドを実行して「よく使う項目」をカレントディレクトリにしておけば、ちょっとしたラウンチャ代わりにもなる。

    ・ファイルを開く
    % open filename

    Finder情報を無視してファイルを開くこともできる。PDFファイルを例に説明してみよう。OS XではPDFファイルをAcrobat ReaderとPreview.appの両方で開けるのだが、一度Acrobat Readerで開いてしまうとAcrobat Readerのファイルタイプ/クリエータが設定されるため、Preview.appで開きたいときに不都合が生じる。だが、いちいちインスペクタで対応アプリを修正するのは面倒なので、openコマンドでアプリ名を指定するという寸法だ。「-a」オプションに続けてPreview.appのパスを指定し、そのあとに開きたいファイル名を引数として与えればいい。もちろん、このテクニックは他のファイル形式にも応用できる。

    ・アプリケーションを指定してファイルを開く
    % open -a /Applications/Preview.app shinobu.pdf

    openコマンドには「-e」オプションも用意されている。このオプションはTextEditでファイルを開くためのものだ。「-e」オプションに続けてテキストファイルを引数として与えれば、そのファイルのFinder情報や拡張子を無視してTextEditで開くことができる。アプリ付属のドキュメントを読むときに使えるテクニックだ。

    ・TextEditでファイルを開く
    % open -e README

    ところで、パスやらファイル名やらを入力する作業がそもそも面倒なのでは、と考えた方も多いのではなかろうか。御安心あれ、この問題はシェルの「入力補完機能」を利用することで解決できる。パス/ファイル名の先頭数文字を入力し、[TAB]を押せばいいのだ。前掲のコマンドラインを例にすると、[/][A][TAB][P][TAB]のわずか5つのキー(AとPは大文字)を順にタイプすれば「/Applications/Preview.app」と入力補完される。ファイル名もこの要領で簡単に入力できるので、とりあえず[TAB]を押して入力補完、と覚えておけばいいだろう。

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