お盆を旅行や帰省で楽しんだ人も多いと思うが、その一方で、やむをえぬ事情で予約した宿や交通手段を泣く泣くキャンセルしたという人もいるのではないだろうか。今回はそんなときに役立つ、キャンセル費用を補償してくれるカードを紹介しよう。

■JTB旅カード GOLD

「JTB旅カード JCB GOLD」「JTB旅カード VISA GOLD」

「JTB旅カード JCB GOLD」および「JTB旅カード VISA GOLD」には「旅行取消料補償制度」があり、会員本人(家族カード会員含む)が同カードで支払ったJTBグループの海外パッケージツアーが補償対象。会員本人、会員の配偶者もしくは2親等内の親族が、怪我や病気で出国前3日以上入院して旅行をキャンセルした場合、キャンセルによって発生した費用の80%が補償される(会員1名につき10万円が上限)。

カードの年会費は1万6,200円で、家族カードは1人無料。2人目以降は1人につき年2,160円。海外旅行時は、死亡・後遺障害時に最高5,000万円を補償する旅行傷害保険を自動付帯。国内旅行時は同カードで旅行代金を支払うと、死亡・後遺障害時に最高5,000万円を補償する旅行傷害保険が適用され、航空便遅延時に発生した宿泊費・交通費・食費も1万5,000円を上限に補償される。

■SuMi TRUST CLUB リワード ワールドカード

「SuMi TRUST CLUB リワード ワールドカード」

「SuMi TRUST CLUB リワード ワールドカード」には「キャンセル プロテクション」があり、会員本人(家族カード会員含む)が同カードで支払った旅行やコンサートなどのイベントが補償対象。会員本人、会員の配偶者もしくは1親等内の親族が、死亡または怪我や病気で入院してキャンセルした場合、キャンセルによって発生した費用を年間最大10万円まで補償。会員本人、会員の配偶者もしくは会員の子供が傷害による通院でキャンセルした場合は、年間最大3万円までが補償される。

カードの年会費は1万2,960円で、家族カードは何枚でも無料。所定の旅行代金を同カードで支払うと、海外・国内ともに最高7,000万円の補償を受けられる旅行傷害保険を付帯。なお、年会費3万7,800円のプラチナカードの場合は、「キャンセル プロテクション」の最大補償額が2倍。死亡または入院によるキャンセルは年間最大20万円まで、通院によるキャンセルは年間最大6万円までの補償となる。

■アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード

「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」

「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」にも「キャンセル・プロテクション」があり、こちらも会員本人(家族カード会員含む)が同カードで支払った旅行やコンサートなどのイベントが補償対象。会員本人、会員の配偶者もしくは1親等内の親族が、死亡または怪我や病気で入院してキャンセルした場合、キャンセルによって発生した費用を年間最大10万円まで補償。会員本人、会員の配偶者もしくは会員の子供が傷害による通院でキャンセルした場合は、年間最大3万円まで補償。また、社命出張によってキャンセルした場合でも、最大10万円の補償を年間1回まで受けられる。

カードの年会費は3万1,320円で、家族カード会員は1人無料。2人目以降は1人につき年1万2,960円。所定の旅行代金を同カードで支払うと、海外旅行時は最高1億円(カード支払いなしの場合も最高5,000万円)、国内旅行時は最高5,000万円の補償を受けられる旅行傷害保険を付帯。海外旅行での航空便遅延時に宿泊費・食費を最高2万円まで、受託手荷物の紛失時に宿泊費・食費・衣類などの生活必需品費を最高4万円(遅延時は最高2万円)まで補償する保険も自動付帯。また、同カードで購入した商品の返品を購入店が受け付けない場合に、1商品につき最大で3万円、年間最大15万円まで払い戻しを受けられる「リターン・プロテクション」というユニークなサービスも備えている。

いずれもゴールドカードのため、それなりの年会費は必要だが、このほかにも充実したサービスが用意されているので、ホームページなどで保険以外の項目もチェックして選んでほしい。なお、今回紹介した各保険には、いずれも補償対象外となる細かい項目もあるので、申し込む前に一度目を通しておくようにしよう。

(※クレジットカードの用語などは以下を参照)

『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』

※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
<著者プロフィール>

タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月7日発売の『最強クレジットカードガイド2016 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川マガジンズ)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。