こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

現在、ニコニコ動画ではこれまであまり脚光を浴びることのなかった「自主制作アニメ」というジャンルが注目を集めています。

商業作品顔負けの完成度を誇る作品や、荒削りながらも将来性を感じさせられる作品など、多種多様な自主制作アニメの世界を、今回はご紹介していくことにしましょう。

まずは僕の一押し作品から。


チーズに恋したネズミが主人公のアニメ。……というと「え?」と思うかもしれませんが、とりあえず先入観なしでまずは見てほしい傑作。制作者は日本人ですが作中の台詞は英語で(日本語字幕あり)、それがまた良い味を出しています。


2分ちょっとの短編アニメながら、とにかくキャラクターが動き回る! そのスピード感と動きの迫力に圧倒されます。時間的にもサクッと見ることができるので、気軽な気持ちで再生ボタンを押してみてください。


毎月更新されていた自主制作アニメ「眼鏡」の全話がひとつにまとまった動画。20分以上ある長い作品ですが、最後まで一気に飽きることなく見ることができました。映像やストーリーの質の高さはもちろん、ちょいちょい挟まれる小ネタもちょうど良いスパイスになっています。


1ヶ月半という短い制作期間でこれだけの作品を作り上げたことにまず驚きます。さらに制作者は当時学生で、本作はその卒業制作なのだとか。とにかく見てほしいのは作品全体の世界観。不思議な生き物に幻想的な森、謎の少女……僕のツボを突きまくってくれた動画です。


「百々(どど)」と同じ作者による作品で、制作はさらに1年前とのこと。世界観やセンスはもうすでにこの時から完成されていたんだなということがよくわかります。


2007年、制作者が大学4年生のときに卒業制作で作ったという自主制作アニメ。ある家族の日常を描いたほのぼのストーリーは、最後まで見ると何だか温かい気持ちになれるはず。


7分と、自主制作アニメとしては中編ほどの長さながら、テンポよく進むので長さはまったく感じないハイレベルな作品。キャラクターも可愛いし、途中で挿入されるネタも面白い。ご覧になる際はループ設定を推奨しておきます。


「フミコの告白」と同じ作者による作品。1分という短い時間ながら、描かれた背景の美しさに見とれてしまう作品。ぜひ続きが見たいと思いました。

ちなみに同作者の作品では、さらに古いものも投稿されています。


それがこちら。なんと、高校の卒業作品だというから驚きです。こちらは14分近くとやや長めの動画なので、じっくり落ち着いてご覧ください。高校生ということを抜きにしても、一人でこれだけの作品を完成させたという事実が凄い。将来のアニメ業界を背負っていくのは、こういう人材なんだなと実感させられます。


これもまた独自の雰囲気を持った自主制作アニメ。作者自身のコメントにあるように、途中やや刺激の強いシーンがありますが、それでもぜひご覧いただきたい作品。何だか見た後に色々と想像が膨らむアニメです。


学生時代の思いや郷愁を描いたアニメ。一人の少女によるモノローグが、思春期ならではの心の揺らぎをうまく表現しています。昔の自分を思い出しながらご覧いただきたい作品です。


"3Dで演劇をやる"というコンセプトで作られた、全編3Dによる自主制作アニメで、かなり練り込まれた設定とストーリーにも注目したい作品。まずは最初から最後まで通してご覧ください。


今回の記事のオチ担当。主人公のゆうくんちゃんは女の子のような男の子で、そのあまりにもカオスなキャラクター設定、衝撃的な展開、エンディングテーマソングの中毒性などから一気に評判になった話題の作品。全3話ながら、3話だけがなぜか削除されたという伝説も持っています。とりあえず何があってもエンディングの曲だけは聴いてほしい! ……心からそう思います。

――といったところで、自主制作アニメ作品のご紹介は以上となります。ニコニコ動画ではこうしたオリジナル作品はなかなか評価されにくい傾向にありましたが、ここへきて急速に注目を集めつつあります。

近い将来、クリエイター育成の場としてニコニコ動画が当たり前のように使われる時代が来るのかもしれませんね。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。