こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

さて、ニコニコ動画でも最初期から人気のあるジャンルといえば「歌ってみた」が挙げられます。

一言で「歌ってみた」といってもその内容はバラエティに富んでおり、ボーカロイドオリジナル曲やアニソン、既存曲のカバーから替え歌に至るまで、様々な「歌ってみた」が毎日のように多数投稿されているわけですが、そんな中であまり目立たないタイプの動画があります。

それは「ニコニコインディーズ」。

アニソンなど特定のジャンルに属さない投稿者オリジナルの曲に付けられるタグで、ここにカテゴライズされる動画はボーカロイドやアニメといった元ネタによる"引き"がないため再生数が伸び悩むことも多いのですが、現在では地味ながらもじわじわとその数を増やしている今注目のジャンルと言えます。

ちなみにこのタグはニコニコユーザーの「あかやかP」による発案から生まれたもので、タグ名で検索すると1,500件以上の動画がヒットするところからも、かなり浸透してきていることがわかります。

ということで今回は、そんな「ニコニコインディーズ」を応援する意味も込めて、僕が普段からヘビーローテしている注目の動画をご紹介していくと同時に、うp主たちの簡単なプロフィールなども解説していこうと思います。

前置きが長くなりましたが、まずは今回イチオシの楽曲から。


2007年に投稿された楽曲でかなり古いのですが、僕の好みにどんぴしゃだったので今回ぜひ皆さんに聞いてほしいなと思いサルベージしました。

うp主の「弾丸男」は、ニコニコ動画黎明期から積極的に活動しているミュージシャンで、この他にもカバー曲や自作の曲など多数の動画を投稿されています。

この動画では出していませんが、ニコニコ動画としては珍しく堂々と素顔を見せているうp主で、たまに自宅の録音部屋(?)を公開することも。ギターも弾けて歌もうまいというその才能がうらやましい限りです。

続いてはバンドサウンドから。


「歌ってみた」や「演奏してみた」などで人気の「ピコ」と、「「[TEST]」、「HYBRID SENSE」による豪華ユニット「D.I」によるオリジナル楽曲。抜けるような気持ちのいい高音と、爽やかなバンドサウンドがこの季節にぴったりでテンションの上がる一曲です。

特に[TEST]氏のギターを最初に聞いたとき、そのあまりの巧さに愕然として思わずインテリアと化しているマイギターをへし折りそうになったことを覚えています。また[TEST]氏は、この他にも自身の作曲によるオリジナルアルバムをリリースするなど多方面で活躍しており、その一部をニコニコ動画で視聴することができます。これもまたニコニコインディーズの一つの形です。


続いては「ボカロオリジナルを歌ってみた」でも活躍しているこの方。


「歌ってみた」では今さらいうまでもないほど高い知名度を誇る「歌和サクラ」ですが、彼女が作詞作曲編曲までこなすことを知らなかった人はわりと多いのではないでしょうか。

この曲は、歌和サクラ氏自らが作り歌い上げた、隠れた(といっても7万以上の再生数なので隠れているわけでもないのですが)名曲。ワンハーフデモverということで1分37秒と短いのが残念です。ぜひフルバージョンをいつの日か発表してほしいですね。

そしてまた少し雰囲気の違う楽曲をご紹介。


ボーカロイドを使っての活動でも知られる「におP」が作詞作曲し、人気の歌い手「布団姉さん」がしっとりと歌うおしゃれな一曲。ボーカロイドも良いのですが、人の歌声はやはり格別ですね。

こうした「P」と呼ばれる作曲者と歌い手のコラボ曲は、他にもたくさん発表されています。


こちらは主にボーカロイド関連で活躍する「鮭P」と力強い歌声で人気の「祭屋」のコラボ作品。楽曲の完成度はもちろん、幻想的なPVにもつい見入ってしまいます。

続いてもコラボ動画より。


これももう、僕は何度聴いたかわからないぐらいお気に入りの楽曲。歌い手の「Φ串Φ」は、以前にもちらっとご紹介した通り、「ボカロオリジナルを歌ってみた」で活動する人気ボーカリスト。この「積乱雲」では、同じくボーカロイド領域で活動する「ちょむP」と、作詞と動画制作を手がけた「orange」とのコラボで、これまで以上に視聴者を魅了してくれます。

そして次は、最近発表された楽曲から。


歌い手の「ななひら」と「色葉」のコラボユニット「なないろ」による、アップテンポで爽快なリズムが特長の楽曲。提供は「ぽっぴっぽー」などで知られるボーカロイド作曲者の「ラマーズP」。これまでに紹介してきた作品とはまた少し雰囲気の異なる良曲です。

――とまあここまでネタ成分が一切ない真面目な動画紹介になってしまったので、最後はきっちりネタ曲で落としておこうかと思います。


……うん、まあ、なんていうかその、ネタ曲扱いしてしまいましたけど、僕これ大好きで投稿された時から今でもずっと聴きまくっているんですよね……。なんか妙に中毒性があるという。

これも子供のころにやりこんだ『がんばれゴエモン』シリーズが脳内にこびりついているからでしょうか。あくまでも「っぽい」だけでゴエモンの曲ではないわけですが。

ちなみに作曲者の「otousan」は別にネタ曲ばかり作る人ではなくて(というよりもむしろこっちが例外で)、様々な楽器を弾きこなし、楽曲のアレンジもうまいというスーパーマン。彼の動画では他にも紹介したい作品があるのですが、テーマから外れるのでそれはまた別の機会に譲るとしましょう。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。